近鉄志摩線
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志摩線

鳥羽 - 中之郷間を走行する50000系
基本情報
日本
所在地三重県鳥羽市志摩市
起点鳥羽駅
終点賢島駅
駅数16駅
路線記号
開業1929年7月23日
改軌1970年3月1日概要
所有者近畿日本鉄道
運営者近畿日本鉄道
車両基地明星検車区
使用車両車両の節を参照
路線諸元
路線距離24.5 km
軌間1,435 mm標準軌
線路数複線(鳥羽 - 中之郷間、船津 - 上之郷間、志摩磯部 - 賢島間)
単線(上記以外の区間)
電化方式直流1,500 V 架空電車線方式
閉塞方式自動閉塞式
保安装置近鉄型ATS
最高速度130 km/h[1](特急)
90km/h(普通)
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志摩線(しません)は、三重県鳥羽市鳥羽駅から同県志摩市阿児町の賢島駅までを結ぶ近畿日本鉄道(近鉄)の鉄道路線

駅ナンバリング等で使われる路線記号はM。番号部分は、京都線橿原線大阪線山田線鳥羽線から続く番号(京都駅を01とみなす)になっている[2]
概要

停車場・施設・接続路線
凡例


M 鳥羽線


JR東海参宮線


0.0M78 鳥羽駅 1970-


0.1旧 鳥羽駅 -1970


1.0M79 中之郷駅 1992-


伊勢湾フェリー


旧 中之郷駅 -1992


赤崎トンネル


2.3M80 志摩赤崎駅


3.9M81 船津駅


5.5M82 加茂駅


6.9M83 松尾駅


7.9M84 白木駅




青峰トンネル




11.0M85 五知駅


12.7M86 沓掛駅


14.6M87 上之郷駅


16.0M88 志摩磯部駅




17.6M89 穴川駅


旧 穴川駅


穴川トンネル


20.4M90 志摩横山駅


21.3M91 鵜方駅


23.1M92 志摩神明駅




24.5M93 賢島駅 賢島


真珠港駅 -1969


英虞湾

志摩半島を走る観光路線で、沿線には志摩スペイン村といった近鉄グループの行楽地や、志摩観光ホテル都ホテル)などのリゾートホテルがある。伊勢市以北の各方面から鳥羽駅までは東海旅客鉄道(JR東海)の参宮線でもアクセス可能であるが、鳥羽駅より先(志摩市方面)は近鉄でしか行くことができない。観光特急「しまかぜ」や「伊勢志摩ライナー」などの近鉄特急が、大阪京都名古屋などから賢島駅まで乗り入れている。

元々志摩電気鉄道というローカル私鉄として開業し(詳細後述)、標準軌への改軌によって近鉄鳥羽線との直通運転が行われるようになった当初は路線のほとんどが単線線路容量が小さく、これを解消するために線形改良やルートの付け替えで路線の大半部分の複線化を実施して1994年に完了した。しかしその後も一部に急勾配や急カーブが点在しており、白木駅 - 五知駅間の青峰トンネル下り線で特急の130km/h運転が行われている以外は、特急といえども高速走行の可能な区間は非常に限られている。また海の見える区間は鳥羽駅や賢島駅付近のごくわずかであり、大半は志摩半島の山間を走るため眺望はあまり利かない。

ローカル線の加算運賃が適用されている。志摩線ではスルッとKANSAIカードおよびJスルーカードは利用できないが、全駅にてPiTaPaICOCAのほかTOICAmanacaなどのICカード全国相互利用サービスにより利用可能となっている[3][4]。志摩線内では鳥羽駅・鵜方駅・賢島駅に自動改札機が設置されており、その他の駅には簡易改札機を設置して対応している。

近鉄では2012年12月1日より「ICOCA定期券」を導入しており、志摩線では志摩赤崎駅以北の区間でICOCA定期券を購入できるようになった[5]。2015年8月1日からは志摩線すべての駅を発駅または着駅とするICOCA定期券が購入可能になっている[4]単線区間が残存する中之郷駅付近
路線データ

路線距離(
営業キロ):24.5 km

軌間:1435mm

駅数:16駅(起終点駅含む)

複線区間:鳥羽駅 - 中之郷駅間・船津駅 - 上之郷駅間・志摩磯部駅 - 賢島駅間

電化区間:全線電化(直流1500V)

閉塞方式:自動閉塞式

交換駅単線区間):志摩赤崎駅


最高速度:130km/h[1]

全線、名古屋統括部(旧名古屋営業局)の管轄である。
運行形態

特急列車普通列車のみ運転されている。志摩線の駅の反転フラップ式案内表示機(ソラリー)には特急と普通のほかに急行が存在するが、方向幕に「急行 賢島」の表示は用意されておらず、臨時列車であっても急行の種別は使用されていない。臨時列車で3両以上の編成が使用される場合は、ホーム有効長の関係から特急停車駅にのみ停車する(賢島駅では特急用ホームを使用)。志摩スペイン村開園直後、1990年代半ばの最盛期には定期列車だけで最大片道9本(阪伊甲特急2本、阪伊乙・名伊甲・名伊乙・京伊特急各1本、普通3本)運行されていた。2013年の観光特急「しまかぜ」運行開始後は、1時間あたり特急・普通合わせて、10時 - 12時台に賢島方面が6 - 7本、14時 - 16時台に鳥羽方面が5 - 6本、早朝・深夜をのぞいた他の時間帯は鳥羽・賢島方面共に4本程度(特急は阪伊乙・名伊乙が各1本)運行されている。普通列車は朝夕は1時間あたり2本、日中時間帯は1本の運行となる。
特急詳細は「近鉄特急」を参照

特急列車は大阪難波京都名古屋方面から賢島駅まで直通している。日中は大阪・名古屋発着が1時間あたり1本ずつの合計2本が運行されている。朝と夕方時間帯は京都発着や甲特急(停車駅の少ない特急)が加わり、最大片道あたり4本が運行されている。志摩線では観光特急「しまかぜ」のほか、阪伊特急名伊特急甲特急(土休日のみ)と乙特急のそれぞれと京伊特急の合計5系統の一般特急列車が運転されている。

志摩線内は8両編成まで入線が可能である。一部の列車は鳥羽駅、賢島駅(折り返し時)で車両の増結・解放が行われている。

編成の向きが伊勢中川から賢島までは阪伊・京伊特急と名伊特急では異なっており、前者は賢島寄り、後者は名古屋寄りが1号車になっている。これらは中川短絡線を経由する名阪特急の編成に合わせているためである[注釈 1]

志摩線内では1994年3月15日ダイヤ変更以降、すべての特急が志摩磯部駅鵜方駅に停車していたが[注釈 2]、志摩スペイン村への連絡バスの接続駅が志摩磯部駅から鵜方駅に変更されたこともあり、2013年3月のダイヤ変更より営業運転を開始した観光特急「しまかぜ」は志摩磯部駅を通過扱いとした。
普通

普通列車は運賃車内収受式ワンマン運転で1時間あたり1 - 2本ほど運転されており、大部分が山田線伊勢中川駅まで直通する。ラッシュ時の一部と夜間には山田線明星駅・鳥羽駅 - 賢島駅間の列車も存在する。全列車が2両編成で運転され、原則として増結運転は行われない。

同線を運行する車両の運転室後方には収納式運賃箱・運賃表示器が装備され、無人駅では先頭車後部ドアから乗って先頭車前部ドアから降りる方式(後部車両のドアは締め切り)を採用していたが、2015年11月1日からは無人駅を含む全ての駅で全部の扉を開けるようになり、事実上の信用乗車方式の採用となった。

志摩線の複線化工事が本格化するまでは中型車の車両が運用の主体で、基本的には鳥羽駅で折り返し運転となっていた。1994年3月15日のダイヤ変更以降は大部分が伊勢中川駅まで直通するようになり、1999年3月16日のダイヤ変更で山田線宮町駅発着が増加した後、2001年5月30日にワンマン運転が開始された際は宮町駅折り返し列車が主体となった。2004年3月18日のダイヤ変更でワンマン運転区間の拡大に伴って白塚駅まで直通するようになったが、2016年3月19日のダイヤ変更で日中時間帯のおよそ半数の列車が伊勢中川駅発着に短縮され、2018年3月17日のダイヤ変更で大部分を伊勢中川駅発着に変更し、白塚駅直通列車は早朝の下り1本と平日夜間の上り1本に削減された。2021年7月3日のダイヤ変更で日中時間帯の列車が毎時2本から1本へ削減された[6]
観光列車「つどい」

2013年10月に開催される第62回伊勢神宮式年遷宮に合わせ、2013年10月5日から2017年8月27日まで山田線伊勢市駅 - 賢島駅にて運転されていた観光列車[7][8][9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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