近代主義
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モダニズム(英語: modernism)とは、
近代主義のこと。

20世紀初頭に各分野で起こった実験的な芸術運動。モダンアートともいう(本項で詳述)。

19世紀の末、カトリック教会で起こった運動で、現代にふさわしい信仰を主張したが、異端とされた。近代主義 (カトリック)を参照のこと。

スペイン語ポルトガル語におけるモダニズム運動は、モデルニスモを参照のこと。

モダニズムは20世紀以降に起こった芸術運動、特に第一次世界大戦以後(戦間期)の1920年代を中心にした前衛的な動向を指す。従来の19世紀芸術に対して、伝統的な枠組にとらわれない表現を追求した。フランクロイドライトソロモングッゲンハイム美術館 1946年 - 1959年[1]
各分野のモダニズム
文学

文学では、ジェームズ・ジョイスT・S・エリオットらの実験的な作品を指す(モダニズム文学)。特にラテンアメリカ文学におけるモダニズム運動は、モデルニスモ文学として知られる。T・S・エリオットは芸術と伝統の関係について、先祖たちはその不死性を強調したと語った[2]
絵画

伝統的・保守的な画壇に反抗した未来派キュビズムシュルレアリスムポップアート等の様々な運動が起こった。20世紀美術を参照。

絵画におけるモダニズムの始まりについては諸説ある。もっとも早くには1863年フランス落選者展芸術アカデミーサロンに落選した後の印象派の画家などが出展)をアバンギャルド(前衛芸術)の出発点とする。しかし、モダニズムを大きく支えたのは1929年に開館したニューヨーク近代美術館 (MoMA) と、1939年に論文『アヴァンギャルドとキッチュ』を発表した米国美術評論家クレメント・グリーンバーグであった。

これらの運動自体もやがて閉塞し、1970年代後半頃からモダニズムの終焉が叫ばれた(ポストモダン参照。
哲学・思想

哲学政治思想の分野では、古典的な君主制神政政治封建主義などの権威主義的な思想や体制に対し、啓蒙主義以降の人間理性中心の思想や体制を指す。

また「近代」(モダン)は、ポストモダニズムの立場から、その人間中心、進歩主義、産業中心、画一化などを批判されることがある。
建築とランドスケープ

建築においては、過去の装飾を用いた様式建築を否定するウィーン分離派デ・スティルバウハウスなどの動向から、やがて合理的機能的な建築を理想と考える近代建築運動が起こった。ル・コルビュジエミース・ファン・デル・ローエフランク・ロイド・ライトが世界近代建築の3巨匠とされ、日本では前川國男やその弟子である丹下健三らが代表的な建築家として挙げられる(モダニズム建築)。

一方でランドスケープの近代は、ゆっくりと姿を現しつつ出現する。その要因こそ、ランドスケープが植物という生物相手の造形領域であることと深くかかわっている。第一に植物は成長に時間を要し、第二に植栽は設計よりもその維持管理で形態を決めるからである。まさにランドスケープの歴史は、いつの時代も植物の歴史そのものである。

20世紀を通じて世界中で最も好まれたランドスケープは、いわゆる「自然風景式庭園様式」である。この根強い人気は何ゆえ人気なのかという最大の理由は、建築からの外的圧力、正面性や記号性を否定した近代建築にとって、控えめな「地」を演じてくれる自然風植栽が好都合だったのであり、ランドスケープは、フレッチャー・スティールが自著(F. Steele (1930): New Pioneering in Garden Desi Landscape Architecture、October.)で述べた「木が木でありつづけた。ゆえにランドスケープは近代化されえなかった」のではなく、「自然風であること」を強要されたゆえに近代を実現できずにいたと結論されている。


植物生態分布に沿う都市の再編は、近代ランドスケープの祖、フレデリック・ロー・オルムステッドにより20世紀初頭にすでに行われている。たとえばボストンの「エメラルドネックレス」である。


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