この項目では、地域としての軽井沢について説明しています。
自治体については「軽井沢町」をご覧ください。
軽井沢町の大字・町丁については「旧軽井沢」をご覧ください。
その他の軽井沢、軽井沢町については「軽井沢 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
『新・日本街路樹100景』に選出された旧軽井沢のカラマツ並木、三笠通り
軽井沢(かるいざわ)は、長野県東信地方の佐久地域を中心に見られる地名である。避暑地・別荘地としてブランド化された地名であり、狭義には長野県北佐久郡軽井沢町の旧軽井沢地区(ウィキ座標
、旧軽井沢メインストリートも参照)あるいは軽井沢町全体を指し、広義には隣接する御代田町(西軽井沢)、群馬県吾妻郡長野原町/嬬恋村(北軽井沢/奥軽井沢)・安中市(東軽井沢)といった周辺部を含む。軽井沢という地名は、長野県内においては北佐久郡軽井沢町のほか上田市真田町大字傍陽字入軽井沢、長野市信更町大字田沢字軽井沢の例があり、長野県外では青森県八戸市松館、秋田県大館市、秋田県由利本荘市、山形県上山市、新潟県長岡市、千葉県鎌ケ谷市、神奈川県横浜市西区(北軽井沢・南軽井沢)、静岡県田方郡函南町、奈良県生駒市など各地に存在する。
語源については諸説あり判然としないが、古語・方言で荷物を背負って運ぶことを「かるう」と言うことから、峠に続く谷間のことを呼んだという説や、"枯井沢"(水の枯れた沢)から転じたという説、"凍り冷わ"(こおりさわ)から転じたという説、"軽石沢"(軽石によってできた沢)から転じたという説(#地理で詳述)などがある[1]。
従来の読み方は「かるいさわ」であり、アクセントも平坦型である。しかし明治以降避暑地として広く知られるようになり、外国人の往来が盛んになったことで、彼らにとって発音しやすい「かるいざわ」が読み方として定着[2]、それに伴いアクセントも起伏式(中高型)になったと考えられている。現在でも土着民の間では「かるいさわ」と読まれることがある。 元々浅間山一帯は火山活動の活発な地域であった。1200万年ほど前には現在の碓氷峠付近は海中にあったが、700万 - 200万年前に碓氷川上流地域で火山活動があり、110万 - 65万年前の溶岩噴出によって碓氷峠付近は平地となった。そして30万 - 20万年前には霧積川
地理
また2万4300年前には黒斑山が山体崩壊を起こし、その泥流の一部が湯川を堰き止め、南軽井沢一帯に湖を形成した[3]。そして約2万年前に溶岩ドームの上昇(現在の離山の形成)によって大量の火砕流が発生すると、その火山砕屑物は湖一帯を覆い尽くし[4]、それによって高度1000m付近にありながらも平坦な地形が形成された。この経緯から地域一帯の土壌は軽石で構成されており、そこからこの地を「軽石沢」と呼びはじめ、「軽井沢」に転じたという説がある[2]。そのほか数々の噴火、地形変動によって四方八方に丘陵や山が発生し、各所に「沢(谷)」を呈する起伏豊かな地形が形成されていった。