転向
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この項目では、思想や政治的な主張や立場の変更を中心に、今までの考えや立場等を変えることについて説明しています。

台風が進路を西よりから北または東よりに変えることについては「転向 (気象)」をご覧ください。

スポーツにおけるポジションの変更については「コンバート (スポーツ)」をご覧ください。

.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィクショナリーに関連の辞書項目があります。転向

転向(てんこう)とは、今までの方向、方針、進路、職業、好みなどから変えること。また思想や政治的な主張や立場の変更、特に弾圧により共産主義社会主義の立場を放棄すること。ここでは主に後者について述べる。

また、同義語は「変節」(へんせつ。守ってきた節義を変えること。転向することへの批判的な意味で用いられる)。「変節」した者への批判・非難、あるいは侮蔑的な表現として「変節漢」(へんせつかん)がある。
「転向」の語源と意味の変遷

類似する概念として、近世に行われたキリシタンに対する仏教神道への改宗棄教の強要があげられる。棄教したキリシタンのことを転びキリシタンと呼ぶ。戦前には、特別高等警察憲兵検察などによって硬軟あらゆる手段を使って「主義者」の「過激」思想を放棄させようとするのが国家の思想政策、思想行政であった。その際に、組織からの離脱を心理的に容易にさせるため、「これは変節ではなく、『正しい路線に転じ向かう』のだ」という論法がもちいられた。これが転向の起源である。戦後、思想・良心の自由が保障されるようになってからは「日和った」、「転んだ」などと軽蔑される傾向がある。
普遍的な現象として
近世以前の日本において

日蓮密教を評価していた形跡があるが、その後「真言亡国」を唱えた[1]

安土桃山時代から江戸時代の人物であるハビアンは、禅僧からキリシタンに転向し、さらに反キリスト教に転向した。
近代日本思想史上の現象として

近代日本思想史上に広くみられた現象として転向をとらえることもある。例えば、幕末に攘夷を叫んでいた倒幕側の指導者が政権に就くと、一転して欧化政策を取るようになった。思想家でよく知られる例では、加藤弘之啓蒙主義天賦人権論から国権主義的な社会進化論に主張を変えたことや、三国干渉に衝撃を受けた徳富蘇峰平民主義から国家主義に転じたことなどがある。
世界史における転向

古代ローマでは共和派が帝政派に変わることがあった。古くは革命家から反革命に転ずる者がいる。例えば、ナポレオン・ボナパルトはその典型である。ナポレオンは元々は革命家のマクシミリアン・ロベスピエールの熱烈な支持者であった。しかし、テルミドールの反動で逮捕された後、帝政派に転向し、世界に名を轟かせる皇帝となった。近代警察機構を築いたジョゼフ・フーシェはロベスピエール支持者から反革命に転じて幾度も政権を渡り歩いて警察権力を振るった点で転向者の典型と呼べる。

16世紀には、宗教改革を行ったマルティン・ルターが、反カトリックの観点から当初は反ユダヤ主義を批判し、ユダヤ人に同情していた。しかし、ユダヤ人のキリスト教への改宗がうまくいかなかったため、ユダヤ人に失望し、一転して強固な反ユダヤ主義に転じ、著書『ユダヤ人と彼らの嘘について』で、ユダヤ人の迫害や奴隷化を主張した。


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