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やノートページでの議論にご協力ください。軍事学(ぐんじがく、英: military studies, military science)は、軍事や国防に関する学問である。戦争学(war study)、国防学、防衛学とも呼ばれる。 軍事学とは、最も広い意味において、戦争または軍事に関する現象を研究する学問である。総合的に見ると戦争、軍事力、戦略、戦術、統率、兵器さらに政治、地理、工学などの領域においても学際的な性格を持っているが、より厳密に捉えればそれは軍事力の運用に注目した社会科学的な狭義の軍事学を指す場合もある。用語法として兵学や軍学と言う場合は戦略学と戦術学の両面から研究する傾向にあり、防衛学と言う場合は国家戦略レベルにおける研究を指す場合もあるが、その区分は確定的なものではない。後述するように、歴史的には軍事学の成立は18世紀に啓蒙主義という時代精神を背景とした出来事であり、それまで戦争の遂行を一種の技術として見なしてきた戦争術(art of war, Kriegskunst)を退け、科学と見なす考え方から戦争学(sicence of war, Kriegwissenschaft)が成立したことに始まっている。 軍事学の基本的な問題群とは戦争に関連しており、現実主義の伝統に立脚された研究である。これは最も重要な軍事学者の一人クラウゼヴィッツによる「戦争の粗暴さをいとうあまり、その本質に目をそむけようとするのは、無益な努力であるだけでなく、道理に合わぬ努力でさえある」と述べている言明で端的に表明されている。つまり軍事学の立場は原則として人間の社会において戦争や暴力的な事態の発生が不可避であることを議論の大前提として受け入れている。このような軍事学の態度は国際関係論、政治学における現実主義の考え方を共有するものである。このような現実主義の態度が戦争に勝利するための研究へと軍事学を方向付けており、戦略や戦術、兵站などの軍事学の研究領域を規定している。その分野の区分についても後に詳述するが、基本的には戦争や紛争状態に関する研究、軍事組織や軍事制度に関する研究、戦略や作戦など軍事行動に関する研究がある。これらの問題について軍事学の研究では歴史的、実証的、数学的なアプローチがしばしば採用される。歴史的な方法とは軍事史の研究を通じて軍事問題の記述と教訓の抽出を行う伝統的なアプローチであり、実証主義的な方法においてはある対象や問題の分析と説明を観察を通じて検証する方法である。また数学的方法ではモデル化、予測、最適化などの手法を通じて意思決定や軍事行動の効果や問題を検討する。 軍事学は社会科学の分野の研究に限られる場合もあるが、ここでは広義の軍事学を指す。[1]
概要
分野
理科系
理学
作戦研究(運用解析、オペレーションズ・リサーチ、Operations Research):方程式、線形計画法、ゲーム理論、確率論、決定理論などの数理理論を応用した軍事シミュレーションや兵棋演習などの研究を行なう。
その他、応用物理学・化学・工学・数学・情報学・暗号理論などの関連領域。
工学詳細は「軍事工学」を参照
軍事土木学(military construction engineering):築城や, 要塞などの軍事施設の構造や防護などについての研究を行う学問である。
築城学(fortification)
兵器学:兵器の性能・使用・構造についての研究を行う学問である。兵器工学とも言う。
火薬学(Explosives Engineering):火薬及び火薬兵器の配合、爆破力、製造などについての研究を行う学問である。
弾道学(Ballistics):弾道の研究。射撃学とも。
造兵学:兵器製造、兵器行政の研究。
その他、機械工学、システム工学、情報工学、通信工学、航空工学(航空学)、船舶工学(造船学)などの関連領域。
農学
食料安全保障(Food Security)
その他、軍用糧食、栄養学など。
医学
軍事医学(Military Medicine):戦傷学や戦陣衛生学などの軍事的な観点から見た医学・衛生の研究である。航空医学や海洋医学、精神医学などの領域も一部に含めている。
衛生学
文科系
社会科学
地政学(Geopolitics)
戦略(Strategy)
国家戦略
軍事戦略
核戦略
戦略文化
戦術(用兵術、Tactics):主に陸戦において部隊を指揮統制し、効果的に戦闘力を発揮する方法。
海軍戦術:海戦
航空戦術:航空戦
統率(Leadership):軍事心理学などの観点から軍隊・戦場におけるリーダーシップの心理作用について取り扱う
軍政学(軍事行政学、Military Administration):軍事力の造成・維持・管理・育成、すなわち軍事行政についての研究である。法学、財政学、行政学などの研究領域を含む。
軍事法学(Military Law)は軍事に関する法的問題、特に軍法などについて研究する。
軍制(Military System, Military Organisation):軍事の指揮系統や部隊編制などの制度的な問題について研究する。
安全保障学(Security Studies)は国家の生存、繁栄、自由、平和を守ることについての理論や方法について研究する学問である。
国家安全保障(狭義の国防学、国防論)
国際安全保障
危機管理
軍備管理・軍縮
政軍関係
地域研究
戦時国際法(Law of War
開戦法規
交戦法規
国防経済学(Defense Economics)
経済安全保障
軍事ケインズ主義
軍事社会学(Military Sociology)
その他、政治学、経済学、国際関係学、組織論などの関連領域。