鉄道における車両洗浄装置（しゃりょうせんじょうそうち）は、鉄道の車両基地に存在し、鉄道車両を洗浄する装置（洗車装置）である。 鉄道の洗車装置は自動車用のトンネル型洗車機とは異なり、架線との接触を避けるよう左右独立の定置式が大半である。トンネル型の機材は気動車専用と第三軌条仕様機として少数が存在する。鉄道の車両基地には欠かせない存在であり、ところによっては3機から5機ぐらいまで設置されていることもある。 21世紀登場の車両はアルミまたはステンレス製のものが多く、水洗いだけでは落ちない汚れも多かった。しかし、洗剤メーカーもこれらの汚れに対する洗剤の開発が進んだこともあり、ステンレス製の車両でも綺麗になったものを見かけるようにもなった。なお、環境問題から洗剤の使用を減らす傾向にあり、アルミナ砥粒入りのブラシで汚れを研磨する洗浄を導入する鉄道事業者が増えてきており、中にはイオン水で洗浄する事業者もある。 日本の3大メーカーとして（株）整電社
概要
東武鉄道の南栗橋車両管区には、可動式の車両洗浄装置があり、車両を停止させた状態で洗浄することが可能である。また、京阪電気鉄道の寝屋川車庫にはリモートコントロール（遠隔操作）式の車両洗浄装置があり、同じく車両を停止させたままで洗浄可能になっている。
設置されている車両基地
新幹線博多総合車両所（JR西日本）
主要基地構内でおよそ5?10機近く。引き込み基地でも必ず1基は存在している。東京第一・第二車両所が担当する車両は東京?新大阪?博多間約1,069 kmを､新幹線総合車両センターが担当する車両のうちE2系およびE5系は東京?新函館北斗間を往復する事により、速度に応じて車体の汚れのスピードがいち早い。
東海道・山陽新幹線 - 東京交番検査車両所・三島車両所・名古屋車両所・大阪交番検査車両所・博多総合車両所岡山支所・博多総合車両所広島支所・博多総合車両所
九州新幹線 - 熊本総合車両所・川内旧車両基地
東北・山形・秋田・上越・北陸新幹線 - 東京新幹線車両センター・新幹線総合車両センター（仙台）・長野新幹線車両センター・新潟新幹線車両センター・山形新幹線車両センター・秋田新幹線車両センター・盛岡新幹線車両センター・八戸駅新幹線留置線
北海道新幹線 - 函館新幹線総合車両所
在来線
JRグループ
北海道旅客鉄道（JR北海道） - 札幌運転所・旭川運転所・南稚内駅
東日本旅客鉄道（JR東日本） - 盛岡車両センター青森派出所・秋田総合車両センター南秋田センター・仙台車両センター・仙台車両センター宮城野派出所・勝田車両センター・土浦運輸区・新潟車両センター・長野総合車両センター・松本車両センター・高崎車両センター・小山車両センター・川越車両センター・大宮総合車両センター東大宮センター・さいたま車両センター・東所沢電車区・尾久車両センター・東京総合車両センター・大田運輸区・豊田車両センター・豊田車両センター武蔵小金井派出所・鎌倉車両センター・鎌倉車両センター中原支所・幕張車両センター・京葉車両センター・松戸車両センター我孫子派出所・国府津車両センター・習志野運輸区・長岡車両センター
東海旅客鉄道（JR東海） - 静岡車両区・名古屋車両区・神領車両区・大垣車両区・美濃太田車両区
西日本旅客鉄道（JR西日本） - 金沢総合車両所運用検修センター・金沢総合車両所富山支所・吹田総合車両所京都支所・吹田総合車両所奈良支所・吹田総合車両所森ノ宮支所・吹田総合車両所日根野支所・吹田総合車両所日根野支所鳳派出所・吹田総合車両所日根野支所新在家派出所・網干総合車両所・網干総合車両所高槻派出所・網干総合車両所宮原支所・網干総合車両所明石支所・岡山電車区・福知山電車区・福知山電車区豊岡支所・鳥取鉄道部西鳥取車両支部・後藤総合車両所・後藤総合車両所出雲支所・下関総合車両所運用検修センター・下関総合車両所広島支所
四国旅客鉄道（JR四国） - 高松運転所・松山運転所・高知運転所
九州旅客鉄道（JR九州） - 南福岡車両区・門司港運転区・大分鉄道事業部大分車両センター・博多運転区・熊本鉄道事業部熊本車両センター・鹿児島車両センター
公営地下鉄
札幌市交通局（札幌市営地下鉄） - 南車両基地・東車両基地・西車両基地
仙台市交通局（仙台市地下鉄） - 富沢車両基地
東京都交通局（都営地下鉄・都電荒川線） - 馬込車両検修場・志村車両検修場・大島車両検修場・木場車両検修場・木場車両検修場光が丘庁舎・荒川電車営業所
