路面電車
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「ちんちん電車」はこの項目へ転送されています。獅子文六の随筆集については「ちんちん電車 (随筆)」をご覧ください。
世界最大級の路面電車網であるウィーン市電古典的な車両のリスボン市電2021年にフィンランドタンペレにある近代的なデザインのアーティックトラム

路面電車(ろめんでんしゃ)は、主に道路上に敷設された軌道併用軌道)を用いる「路面鉄道」(: Tram(トラム)、Tramway、: Streetcar、: Strasenbahn)を走行する電車である。類似のシステムにライト・レール・トランジットトラムトレインゴムタイヤトラムなども存在する。
概要延長距離250 kmで世界最大のメルボルンの路面電車

路面鉄道とは主に都市内およびその近郊の道路上に敷設された鉄道で、比較的短距離の旅客輸送手段として利用される。道路上の安全地帯歩道から車両に乗降する、停留場の間隔が短いなどの特徴がある交通機関である。

普通鉄道と異なり、軌道は道路上に敷設される。専用軌道(日本の軌道法では新設軌道と呼称)を有する路線もあるほか、市街地では一部地下や高架で道路交通との分離を図った路線もある。

世界では約50か国の約400都市に存在し、ドイツロシアで特に発達している。欧米諸国では終端ループ線が用いられ、片ドア片運転台式の車両で運行している都市が多い。バリアフリーの観点から20世紀末以降は路面から乗降できることが再評価され、欧州中国を中心に整備や延長、新都市での開業が積極的に行われている。また、欧州では公共交通機関として都市中心部の歩行者空間に乗り入れる形態も多い。
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出典検索?: "路面電車" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2011年9月)

語源

英語の「Tram」は低地ドイツ語の「Traam」に由来し[1]車軸を意味する。イギリスではブレコン・アンド・アバガヴァニー運河会社(The Brecknock and Abergavenny Canal)の1798年10月17日の定款に「Tramroad」の言葉が初めて現れる。このトラムロードは鉄製のL字形軌条のことであり、「Tramway」とは鉱山鉄道や軽便鉄道を指した[2]。トラムウェイの語は1826年に初めて使用された。「tram-car」(トラムカー)の語は1873年から使用された[3]。欧州各国では現在「Tram」が使われることが多い。

ドイツ語のStrasenbahnは、道路上の鉄道を意味するが、初めは馬車鉄道: Pferdebahn)を指していた。

北アメリカでの「Streetcar」の語はドイツ語から移されたもので1840年から使用されている[3]。しかし、電化が進むにつれ、「Trolley」や「Trolleycar」と呼ばれることも多くなった。この「トロリー」は「Troller」(転がる)に由来し、架空電車線から電力を取得する際に、集電装置先端の滑車が架線に沿って転がるため、このように呼ばれるようになった[4]
初期

路面鉄道は元々は都市内の馬車鉄道として生まれ、1840年代に欧米各地に広がっていった。

その後、馬の糞尿による悪臭などの問題が沿線で発生したため、動力を馬以外にする試みが行われ、蒸気機関などもあったが、電気動力がもっとも普及した。これは1879年ドイツの電機会社、シーメンスベルリン博覧会デモンストレーション走行させたのがはじまりで、電気は3本目のレールから供給されていた。1881年にはベルリン郊外のリヒターフェルデ(英語版、ドイツ語版)で試験運行が開始され、1883年に定期運行が始まっている。

1881年には、同じくシーメンス社が、パリの電気博覧会で架空電車線方式を試み、1884年に登場したフランクフルトの路面電車で採用され、その後ヨーロッパ各地に広がっていった。
北米での全盛期 - 衰退

アメリカ合衆国では、電気軌道(路面電車)は1886年アラバマ州モントゴメリー[5]ペンシルベニア州スクラントン[6]に敷設されたのを皮切りに、各都市で普及してゆく。特に同国では、専用軌道化や運転速度の向上などシステムを高度化し都市と都市を結ぶインターアーバンにも発展し、1920年代に全盛期を迎えた。

しかし、同時にその頃、自家用車の普及に伴い、多くの都市で路面電車廃止の流れも始まった。1970年代初頭には、路面電車や郊外電車(インターアーバン)は全盛期の4割が廃止され、残存していた6割もゆっくりとだが陳腐化が進み、「世界最大の路面電車保有国」の地位をソビエト連邦(ロシア)に譲っている。日本においても、戦後・1960年代以後のマイカーの全盛による交通渋滞の影響による、列車のダイヤの乱れなどが原因となり、都市部ではこれに代わり地下鉄の建設が進められる[7]ため、大多数の路面電車が廃止される[8]

欧州の一部でも第二次世界大戦後までにこの流れでロンドンパリなどの都市で廃止された[注 1]。一方で、旧ソ連と東欧諸国、そして西ドイツでは、第二次世界大戦後も路面電車を活用した。

世界初の旅客馬車鉄道である、ウェールズのスウォンジー・アンド・マンブルズ鉄道

1890年代のイタリアにて、蒸気機関を動力とする路面鉄道

現存するサンフランシスコ・ケーブルカー


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