越後湯沢温泉
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この項目では、新潟県南魚沼郡湯沢町にある湯沢温泉について説明しています。同県岩船郡関川村にある湯沢温泉については「湯沢温泉 (関川村)」をご覧ください。

越後湯沢温泉
越後湯沢駅西口より
温泉情報
所在地新潟県南魚沼郡湯沢町
交通鉄道 : 上越新幹線上越線越後湯沢駅下車すぐ
泉質単純温泉硫黄泉塩化物泉
泉温(摂氏)32 - 83 °C
液性の分類弱アルカリ性
浸透圧の分類低張性
外部リンク ⇒湯沢観光協会
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越後湯沢温泉(えちごゆざわおんせん)は、新潟県南魚沼郡湯沢町(旧越後国)にある温泉川端康成の小説『雪国』のモデルになった温泉地である。単に湯沢温泉と呼ばれることもある。

この項目で扱うように、同じ湯沢町にある他の温泉も含めた呼び名としても用いられる。
泉質

弱アルカリ性・低張性・高温泉の
単純温泉硫黄泉塩化物泉などいくつかの泉質の異なる源泉井がある。

源泉温度 32 - 83℃


集中管理されているのは以下の8つの源泉である。

東映源泉 81.2℃

滝の湯2号源泉 77℃

西山(山一)源泉 67℃

江神2号源泉 64.2℃

熊野3号源泉 42℃

大刈野源泉 41℃

諏訪源泉 45.7℃


湯沢町温泉管理事業 第1配湯所:ナトリウム・カルシウム塩化物温泉(弱アルカリ性低張性高温泉) 源泉57.3度

湯沢町温泉管理事業 第2配湯所:単純温泉(弱アルカリ性低張性高温泉) 源泉55.2度

湯沢町温泉管理事業 第3配湯所:単純温泉(弱アルカリ性低張性高温泉) 源泉55.8度

諏訪源泉 第4配湯所:ナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩泉(弱アルカリ性低張性高温泉) 源泉57.5度

効能

一般的適応症

中風、胃腸病、外傷、婦人病、リューマチ

温泉街

越後湯沢駅の西側を通る県道に沿って温泉旅館やホテル、飲食店、遊興店、みやげ店、足湯などが並んでいる。

源泉は集中管理が行われ、共同浴場や宿泊施設以外に周辺の一般家庭やリゾートマンションにも配湯されている。
外湯宿場の湯がある二居宿(写真下)
中央の道路は二居ダム脇を通過する国道17号(三国街道宿場の湯

公営、民営など複数の外湯(共同浴場、日帰り温泉)があり、はしごして温泉を楽しむことが出来る。特に従来町営だった五つの共同浴場は共通券「外湯めぐり券」の利用が可能。

湯沢温泉外湯めぐり(管理者:一般財団法人 湯沢町総合管理公社)

湯元共同浴場「山の湯」 - 通称「やまんぼちゃ」(ぼちゃは地元の言葉でお風呂の意味)。大字湯沢

下湯沢共同浴場「駒子の湯」 - 『雪国』のヒロインの名に因む。大字湯沢(三国街道湯沢宿・下宿〈しもしゅく〉)

土樽共同浴場「岩の湯」 - 魚野川沿いの湯沢フィッシングパーク近く。大字土樽

三俣共同浴場「街道の湯」 - 大字三俣(三国街道三俣宿)

道の駅みつまた


二居共同浴場「宿場の湯」 - 大字三国(三国街道二居宿)

童画の父 川上四郎記念越後湯沢全国童画展入賞作品常設展「わらべの詩」併設



民営・通年

コマクサの湯(湯沢高原ロープウェイ山麓駅2階)

江神共同浴場(越後湯沢駅東口出てすぐ)

SPAガーラの湯(ガーラ湯沢駅ガーラ湯沢スキー場 スキーセンターカワバンガ)

駅の中の温泉「酒風呂 湯の沢」(越後湯沢駅 駅ビルCoCoLo・ぽんしゅ館)

ゆざわ健康ランド

神立の湯(神立温泉)

ハーブの湯(岩原温泉)

雪ささの湯(苗場温泉)


民営・夏季休業

神立高原クアハウス「神の湯」

岩原のんのんの湯

湯沢中里スパベルク(日帰りスキーセンター)

湯沢パークリゾート(薫風の湯)


足湯:いずれも無料で利用可能。冬期間は降雪のため利用できない施設もある。

「越後湯沢駅西口足湯」 - 駅前広場

「足休め かんなっくり」 - ポケットパークになっており水琴窟などがある。かんなっくりは地元の言葉で「つらら」を意味する。温泉街

「井仙の足湯」 - HATAGO井仙 温泉街

「美白の足湯 からかさ亭」 - 越後のお宿いなもと 温泉街

「雲の上の足湯」 - 湯沢高原

「中央公園の足湯」 - 湯沢中央公園内レジャープールオーロラ近く 大字土樽

「雪ささの湯の足湯」 - 大字三国


手湯

「健康の天使像」 - 越後湯沢駅11番線・12番線(上越新幹線下り)ホーム(改札内)

「湯浴み像」 - 越後湯沢駅0番線(ほくほく線)・1番線(上越線下り)ホーム(同上)

「駒子の手湯」 - そば処しんばし 温泉街


内湯

一部の宿泊施設では日帰り入浴用に内湯を開放している[1]。団体利用や貸切などで入浴できない場合があるため注意が必要。

NASPAニューオータニ

本陣さくら亭

越後のお宿 いなもと

松泉閣 花月

湯沢ニューオータニ

音羽屋旅館

和みのお宿 滝乃湯

湯沢東映ホテル

雪国の宿 高半

ホテル湯沢湯沢でんき屋(いなずまの湯)

高野屋 (浦子の湯)

御宿本陣 (三国峠温泉 峠の湯)

周辺

夏は登山、キャンプ、釣りなどのアウトドア、冬はスキー、スノーボードなどのウィンタースポーツも楽しめる。

越後湯沢から三国峠側に行くと静かな貝掛温泉がある。また苗場山の麓には登山道を歩いて利用する赤湯温泉と言う秘境の温泉もある。

湯沢町#観光スポットも参照。

高山植物園アルプの里

NASPAコスモスガーデン

大源太キャニオン

湯沢フィッシングパーク

清津峡

苗場山

谷川岳

歴史
湯元温泉

湯沢温泉の歴史は平安末期の高橋半六(高半旅館祖)の源泉発見より始まる(自然湧出毎分約300リットル)。古来より湯の湧く沢があったことから村の名前も湯沢と呼ばれるようになる。狭義の湯沢温泉としてはこの温泉発見地に近い湯元地区(現在山の湯がある辺り)を指す。

承保3年(1076年)(安元2年〈1176年〉とも)には北側の関山村との境の戸内山が地すべりを起こし魚野川が塞がれ、現在の神立の辺りまで沼となり、その畔には既に温泉があったとされる。

湯元にある薬師堂は明徳元年(1390年)創建と伝わる。

永禄六年北国下り遣足帳』に「湯ノサワ」の文字が見られる[2]

湯沢村は寛永2年(1625年)の水害のあと、上湯沢の上宿(現在江神共同浴場がある辺り)と下湯沢の下宿(現在駒子の湯がある辺り)の二つに分けられた。元禄の大雪崩以前には湯之沢川の北側、現在は元屋敷と呼ばれる場所に松坂屋、中屋、慎二郎の3軒が小屋掛けしていたが(八佐ェ門文書)、明和6年(1769年)に村中相談のうえ、湯峠に湯小屋を建てて温泉を引き、湯元3軒と村の共同経営を始めた[3](明和の和談書)。江戸時代には三国街道の利用が盛んで、駅宿から近かったため温泉地としての湯沢の名も往来を通じて知られるようになる。

享和2年(1802年)の『越後国全図 写』の付録第6巻では「湯澤驛ノ西三町計リ山奥温泉アリ假小屋ヲ作ル浴室二箇ナリ熱カラス瘡疾ヲ治ト云」と記されている。

享和3年(1803年)に編纂された『新編会津風土記』巻之一百十二では、「温泉 小名湯本ニアリ小屋ヲ設テ浴客ヲ待ツ」とある。

明治19年(1886年)に内務省衛生局が編纂した『日本鉱泉誌』上巻では、天和年間発見、湯戸(温泉宿)3軒、浴客凡そ1ヶ年1万人と記載されている。


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