超光戦士シャンゼリオン
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超光戦士シャンゼリオン
ジャンル特撮テレビドラマ
原作八手三郎
脚本

井上敏樹

木下健

荒木憲一

監督長石多可男
出演者

萩野崇

林美恵

松井友香

相澤一成

東風平千香

ほか

声の出演

中村大樹

田原アルノ

郷里大輔

大友龍三郎

高橋利道

寺井智之

ナレーター

市山登

中村大樹

音楽安川午朗
オープニング「OVER THE TIMES?時(いま)を超えて」
歌:MISA
エンディング「微笑みの出発」
歌:本位田牧
「シャンゼリオン?光りの未来」
歌:KAT
言語日本語
製作
プロデューサー

岩田圭介(テレビ東京)

木村京太郎(読売広告社)

吉川進

白倉伸一郎(東映)

制作

テレビ東京

読売広告社

東映


放送
放送局テレビ東京系列
音声形式ステレオ放送
放送国・地域 日本
放送期間1996年4月3日 - 12月25日
放送時間水曜 18:00 - 18:30
放送分30分
回数39
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『超光戦士シャンゼリオン』(ちょうこうせんしシャンゼリオン)は、1996年4月3日から12月25日までテレビ東京系列で毎週水曜18:00 - 18:30(JST)に全39話が放送された、東映制作の特撮テレビドラマ、および作中で主人公が変身するヒーローの名称。アルファベット表記は本来はフランス語表記の「Changéríon」だが、英語表記の「Changerion」で代用されることも多い。
概要

本作品は、東映制作の特撮テレビドラマとしては『兄弟拳バイクロッサー』以来11年ぶりとなる単発作品として制作された。破天荒な性格の主人公をはじめとする個性豊かな登場人物によって繰り広げられる、型破りな物語が特徴となっている[1]
企画経緯

既に前年公開の映画『人造人間ハカイダー』にて、セガ・エンタープライゼスと東北新社との共同制作が行われており、本作品はその座組が発展した第2弾のテレビ企画という位置付けとなっている[2][3]。前述の経緯から東映特撮作品としては珍しくセガ・エンタープライゼスがメインスポンサーの一社として付いている[3]

当初は『人造人間ハカイダー』のテレビシリーズとして検討されたが、新しい番組枠であることからオリジナル作品で制作することとなった[4]。そのころ、東映プロデューサーの吉川進レインボー造型企画から新素材によるヒーローを検討していたことから、透明なヒーローというコンセプトでの制作に至った[5]

企画当時のネーミングは「マスカレイザー」で[6][7]、1995年10月ごろまでタイトル案として用いられていたのが確認されている[8]。企画時の案では完成作品に近い姿のマスカレイザーの他に四形態に変身するというもので[9]、マスカレイザーは動かずにアクションは他の形態に任せるという想定であった[10]。なお、形態には銃タイプや剣タイプが想定されており戦いの最後に必殺技に特化したROLEという形態に変身し敵にとどめを刺すというものだった[11]

テレビ放映は、企画書では1年間の予定と記載されていたが[12]、後に3クール(39話)に短縮され[注釈 1]、敵を倒さないまま最終回を迎える結末となった。一方で、敵を倒さないままの最終回については短縮が決定する以前から構想があったようで、東映の公式サイトでも「他の終わり方は考えられませんでした」と、それを窺わせる記述が残されている。また当初の予定通り1年間放送されることがあれば、ザ・ブレイダーの前身たるシャンゼリオンの2号機[注釈 2]が登場する可能性もあったといい、実際にそれを想定してデザイン画や開発図面も起こされていた。このうち前者は、キャラクターデザインを務めた篠原保のサイトなどで確認できる[14][15]
スタッフ・キャスト

本作品に携わったキャストやスタッフは平成仮面ライダーシリーズを始め、その後の特撮作品に何かと関わることが多い。その一方で、広瀬匠高橋利道といった過去の特撮作品に出演した俳優も起用している。また速水克彦役の相澤一成は『激走戦隊カーレンジャー』のオーディションを身長を理由に不合格となり、本作品を受けることになったとも語っている[16]

メイン監督である長石多可男は、当初『カーレンジャー』にオファーがあったが急遽本作品へ参加することとなった[17]。また長石の他に、小中肇や東映特撮作品への最後の参加となった蓑輪雅夫、そして本作品が監督デビューとなる諸田敏が演出陣に名を連ねている[注釈 3]。特撮監督には円谷プロで手腕を振るった佐川和夫が担当。

本作品は出演者のスケジュール調整やアクシデントに、スタッフが苦しんだ作品でもある。舞台の仕事との兼ね合いから、速水役の相澤一成は第14話、宗方役の市山登は中盤エピソードの多くに未登場となった[19]。また、朱美役の林美恵は学業との両立が困難となり、第14話でレギュラー出演を途中降板している[20]。学生のキャスティングについて東映では『有言実行三姉妹シュシュトリアン』でうまく乗り切った前例があるだけに、後年にスタッフの反省と後悔が語られている[21]。その後を継いだ、るい役の松井友香も第34・35話の収録期間中、交通事故に遭い降板を余儀なくされた[22]
造形

本作品のヒーローは透明素材により造形されている。これはかつて東映で企画され、後にOV作品『大予言/復活の巨神』の原型となった『スペクトロン』と呼ばれる作品でも試みられており[23]、同作品や前出の『ハカイダー』を手がけ、本作品にも企画段階で関わっていた吉川進プロデューサーを中心に高まっていた「今までにない新しい作品を作ろうという動き」と、前述の通り当時透明素材を使った造形物の実現に意欲を燃やしていたレインボー造型企画との思惑が一致した末の産物でもあった[要出典]。

スーツのデザインには、東映特撮で数々のキャラクターデザインを手がけてきた篠原保が携わっており、「天使の衣を纏った鬼」というイメージの元にデザインされている[10]。長年ヒーロー番組に携わってきたレインボー造型企画でも、内部が透けて見えるクリスタル状のボディという、それまでのヒーローとはまったく異なるコンセプトのスーツ製作に当たっては、透明度と強度の両立や着脱の際に必要な分割ラインの配置など課題が多く、造型は困難を極めたという[24]

あまりの重さにJACのスタッフに「これを着て演技ができるのは(JACのメンバーでも)岡元次郎だけ。他の者では首の骨が折れる」とまで言われた。主演の萩野も1度着てみようとしたところ、「(重さに耐えられず)転んで壊されては困る」とスタッフに止められたという[25]

またこれに関連して、エンディング映像の夕暮れを見つめるシャンゼリオンを航空カット撮影する際、岡元はアップ用スーツを着て浜松の中田島の浜辺で数時間立ちっぱなしにされた[25]。岡元によれば、マスクに通信機が付けられなかったため、いつ撮影が終わるのか、動いていいのか、まだ撮っているのかどうかもまったく知らされないまま立っているうちに日が暮れていき、潮が満ちていったため「あの時は1人で取り残されて死ぬかと思った」「動くのも大変だったが、動かないのも大変だった」と回想している。
映像

本作品は映像・音声の両面で、東映特撮の撮影方式の転機になった作品である。

映像面では、従来通りのフィルム(16ミリ)撮影となった超光騎士の発進・変形などの特撮パートを除き、仕上げなどの大部分がビデオテープによるVTRクリアビジョン)方式で制作されており、東映特撮作品では初めてのことである[26][3][注釈 4]。このVTR方式での制作については、スタッフの間からも当初「ビデオでアクションができるか」という反発があったものの、第5話より撮影監督として参加した松村文雄が、「フィルムのスタッフがたまたまアクションに馴れてるだけで、技術的には変わらないよ」と、そうした反発の声をねじ伏せたという逸話も残されている[27]

一方、音声はそれまでと変わらない東映特撮伝統のオールアフレコで録音された。これはVTR映像との相性が悪く、しばしば口の動きと声が合わずに違和感が生じており、第1・2話については一部リテイクも行われたという[27]。制作陣も本作品がアフレコ向きでないことは当初から認識していたものの、前述のVTR方式の導入に手一杯であったため[27]、同時録音での制作は総集編として制作された第20話で試験的に取り入れられるのみに留まっている[28]。本作品以降に制作されたビデオ撮影の作品ではオールアフレコが廃され、同時録音方式が採用されることになった。
玩具展開

玩具はセガ・エンタープライゼスおよびセガ・ヨネザワから発売された[2]

玩具でも透明素材を使用するとパーツ構成が複雑になるためコストを抑えるのが難しく、なりきりグッズを手堅くまとめることで全体の予算枠に収める形がとられた[2]

久々にバンダイ以外から発売されるヒーロー玩具として注目されたが[29]、商品購買層として想定していた低年齢層の反響が今ひとつであったため結果は芳しくなく、試作されていた新武器や大型ビークルなどが中止となった[2]。しかしセガでは、この時のノウハウが『新世紀エヴァンゲリオン』や『電脳戦機バーチャロン』などで活かされており、玩具「VDバーチャロン」のパッケージを篠原保が担当するなど人脈の繋がりも継続された[2]


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