『走れ!山笠』(はしれ!やまかさ)は、福岡県の民間放送局である九州朝日放送(KBC)が制作する、毎年7月15日に行われる博多祇園山笠の最後の行事「追い山」の生中継を主体とした各種放送番組である。 KBCは、1956年に本社を久留米市から福岡市の繁華街、中洲に移転。数年後にはテレビ放送開始もあり近くの長浜に移転したが、福岡移転後から博多部との結びつきを強めていった。 そうした中で、1960年から、福岡のテレビ局でいち早く、「追い山」の放送を開始。以来、半世紀近くにわたって関連番組を含めて放送を行っている。 同じく「追い山」中継を行うNHK福岡放送局・RKB毎日放送(RKB)との違いは、積極的に県外にも同時ネットを行っている点である。NHKもかつては九州ブロック(沖縄県含む)で放送していた時期があったが、現在地上波での放送は福岡県だけ(衛星放送では、2010年まではBS2もしくはBShiで、2011年から2014年まではBSプレミアムで中継)。RKBも九州ブロックへのネットは開始当初から行っていなかったが、2010年からBS-TBSで全国中継を開始した。これに対しKBCは、九州・山口のテレビ朝日系列各局で放送されている。過去には、テレビ朝日、メ?テレ、朝日放送などでも放送されたことがある。2017年は、テレビ朝日系列で放送されている、『第72回全米女子オープンゴルフ・2日目』の中継の関係上、KBCのみの放送となった(逆にKBCは、全米女子オープン2日目の放送を行っていない)。 また、KBCは博多座の広報番組を制作・放送しているが、その関係で、博多座で7月公演を行う俳優や女優の中には、KBCを通じて、「追い山を生で見たい」と希望するケースもある。小林幸子は2003年、博多座で7月公演(芸能活動40周年記念)を行ったのだが、その際、「追い山」の前後は公演を休みにしてもらい、当日、この番組のゲストとして、舁き山の櫛田神社入りを目の当たりにし、感激していた。 2009年は、初の追い山中継から通算50回目を迎えたことを受け特別番組を制作、福岡ソフトバンクホークス会長で元監督の王貞治がゲスト出演した。2020年は、新型コロナウイルス感染症の流行による「追い山」開催見送り(「来年(2021年)夏までの延期」という形をとる[1])のため、追い山中継も中止となった(その代替として7月11日に、特別編「山笠サミット2020」が放送された[2])。 なお、現在のタイトルが用いられるようになったのは20世紀の終わり近くになってからである[3]。 2014年からは、福岡市に本社を置く辛子明太子メーカー・ふくやを特別協賛スポンサーに迎えて「ふくやスペシャル 2015年博多祇園山笠追い山中継 走れ!山笠」(2015年度の場合。第2部からスポンサー冠)のタイトルで放送された。 通常は、『KBCニュースピア』のキャスターが中心となり担当する。一部例外となった年もあり。2018年4月よりKBCニュースピアは『シリタカ!』に変わったが、男性MCの長岡大雅は、2016年[4]から櫛田神社境内のアナウンスを逸見明正より引き継いでいるので、この番組には出演できない。 リポーターは、水法被締め込み姿もしくは浴衣姿で出演する。2019年度の例で、KBCアナウンサーやKBC記者(元アナウンサー)である。 山本以外は全員KBCアナウンサー(当時)。 全員KBCアナウンサー(当時)。
概要
追い山中継進行役
2023年
岡田理沙
和田侑也
2022年
三澤澄也
過去の進行役
間島栄一(1980年代前後)[3]
草柳悟堂
加藤恭子
高島宗一郎
山本華世(2008年)
近藤鉄太郎
武藤麻美
太田祐輔
宮本啓丞 (2018年)
沢田幸二
細谷めぐみ
その他放送出演者
三澤澄也 - 山留めリポート
巽孝之 - 承天寺前リポート
和田侑也 - 旧西町筋リポート
居内陽平 - 廻り止めリポート
山ア萌絵 - 廻り止めインタビュー
逸見明正 - 街中リポート
2010年
武内裕之 - 山留めリポート
加納有沙 - 櫛田神社内リポート
田上和延 - 承天寺前リポート
沖繁義 - 大博通りリポート
工藤悟 - 旧西町筋リポート
太田祐輔 - 廻り止めリポート
山本耕一 - 気象予報士。KBCローカル枠進行
逸見明正 - 場内進行役。KBCローカル枠で少し登場していた時期もあった
2013年
近藤鉄太郎 - 山留めリポート、KBCローカル枠進行
石井栞 - 櫛田神社内リポート、KBCローカル枠進行
長岡大雅 - 承天寺前リポート
富田薫 - 大博通りリポート
三澤澄也 - 旧西町筋リポート
沖繁義 - 廻り止めリポート
追い山中継の放送時間
2007年 JST 4:00 - 5:45
これはKBCのものであり、ネットする局によってはこれより短縮して放送した。
2008年 - 2015年 JST 3:55 - 5:50(第1部 3:55 - 4:30、第2部 4:30 - 5:40、第3部 5:40 - 5:50)
KBC以外のネット局は第2部から。ABCとEXは放送なし。2011年はKKBも第1部から放送。2014年はnccは放送なし。
2016年・2017年 JST 4:00 - 5:50(第1部 4:00 - 4:30、第2部 4:30 - 5:50)
KBC、KAB(2016年のみ)以外のネット局は第2部から。2017年は『第72回全米女子オープンゴルフ・2日目』中継のためKBCのみ放送。
2018年 JST 4:00 - 6:20(第1部 4:00 - 4:30、第2部 4:30 - 5:50、第3部 5:50 - 6:20)
KBC、ncc以外のネット局は第2部のみネット。第3部はKBCのみ放送。この年はKBCラジオでも通常番組を休止して4:00 - 5:35に放送された[5][6]。
2019年 JST 4:00 - 5:50(第1部 4:00 - 4:30、第2部 4:30 - 5:50)
KBC、ncc、KAB、BS朝日以外のネット局は第2部から。この年はKBCラジオでも臨時に放送休止を返上[7]して4:00 - 5:50に富田薫司会で放送された。
2022年 JST 4:00 - 5:50(第1部 4:00 - 4:30、第2部 4:30 - 5:50)
KBC、ncc以外のネット局は第2部から。
2023年 JST 4:00 - 5:50(ネット局の放送あり)
全国向けに「アサデス。アプリ」でネットでの同時配信を行う。また、KBCラジオでも同じ時間にテレビの音声に加えて富田薫のフォローコメントを付けて同時放送を行う。
Size:29 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
担当:undef