赤城登山鉄道
路線跡(赤城山頂駅付近)
概要
種別鋼索鉄道
現況廃止
起終点起点:利平茶屋駅
終点:赤城山頂駅
駅数2駅
運営
開業1957年7月21日 (1957-07-21)
廃止1968年6月1日 (1968-6-1)
所有者赤城登山鉄道
使用車両車両の節を参照
路線諸元
路線総延長1.0 km (0.62 mi)
軌間1,067 mm (3 ft 6 in)
最小曲線半径300 m (980 ft)
最高地点高低差 363.4 m (1,192 ft)
最急勾配586 ‰
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停車場・施設・接続路線
凡例
赤城方面
前橋方面
赤城登山鉄道(あかぎとざんてつどう)とは、かつて群馬県勢多郡黒保根村(現・桐生市)の利平茶屋駅と同郡富士見村(現・前橋市)の赤城山頂駅を結んでいた鋼索式鉄道(ケーブルカー)およびその運営会社である。 赤城山を登るケーブルカーで、東武鉄道が手がけていた赤城山観光開発の一環として1957年に開通した。東武鉄道では前橋 - 赤城大洞 - 赤城山頂 - 桐生間の赤城山回遊ルートの開発を図ったが、山の東側の利平茶屋と赤城山頂の間は急峻な地形であり道路が建設できないため、ケーブルカーで連絡することとした。 開業後、東武鉄道では新大間々駅を赤城駅に改称し、浅草駅 - 赤城駅間に直通急行列車の運行を開始し、前橋駅・中央前橋駅 - 赤城大洞 - 赤城山頂間と桐生駅 - 赤城駅 - 水沼駅 - 利平茶屋間に路線バスの運行を開始している。このほか、赤城駅から上毛電気鉄道上毛線に乗り入れる急行「じょうもう」も運行されていた(1963年に廃止)。 しかし、前橋 - 赤城山頂間の道路の改良が進んだのに対し、桐生 - 利平茶屋間の道路が悪路のままであったのと、浅草 - 赤城間直通急行列車の所要時間が国鉄急行列車の上野 - 前橋間に比べ長かったため、観光客は前橋からの往復利用が主流となり、赤城山東側を通る利用者は減少した。そのため当路線も利用者が減少し、1967年11月5日に休止、翌1968年6月1日に廃止され、ケーブルカーは開業からわずか10年という短い歴史の幕を閉じた。 赤城登山鉄道ではケーブルカーのほか、赤城大洞 - 赤城平間にリフト(1958年1月10日開業)を、赤城平 - 地蔵峠間にロープウェイ(赤城山ロープウェイ、1957年7月27日開業)を保有していた。これらは黒字を維持していたため、ケーブルカー廃止後も引き続き運行された。赤城登山鉄道はケーブルカー廃止後、社名を赤城山ロープウェイに改めたが、1979年10月1日に東武興業に吸収され解散。残っていたリフト・ロープウェイも、1998年に廃止された。赤城山頂駅跡に開業したサントリービア・バーベキューホール 現在、赤城山頂駅の駅舎は「サントリー・ビア・バーベキューホール」と土産物店に改装されている。館内にはケーブルカーの史料が展示されているほか、ホームの跡も残されている。一方の利平茶屋駅は、桐生市営の利平茶屋森林公園の中にホーム跡が残るのみである。 車両は「A」と「B」の2両が在籍した。いずれも日立製作所製造の全鋼製車体で定員121名(座席36名)。制動方式はテオドルベル式であった。愛称名は付けられていなかった。車体塗装は2両とも同一で、黄緑色に2本の赤帯を入れた塗装であったが、のちに車体上部の窓周りが赤色に変更された。 計画当初の段階では乗用車の積み込みが可能な車両を採用することが考えられていたが、技術的に困難であるため見送られた。 利平茶屋駅 - 赤城山頂駅 年度旅客輸送人員(千人)
概要
赤城山頂駅跡
赤城山頂駅跡ホーム
利平茶屋駅跡
利平茶屋駅跡ホーム
路線データ
路線距離(営業キロ):1.0km
軌間:1,067mm
駅数:2駅(起終点駅含む)
高低差:363.4m
最急勾配:586‰
最小曲線半径:300m
車両
歴史
1957年(昭和32年)6月11日 東武鉄道出資により赤城登山鉄道設立
1957年(昭和32年)7月21日 利平茶屋 - 赤城山頂間が開業
1967年(昭和42年)11月5日 全線休止
1968年(昭和43年)6月1日 全線廃止、社名を赤城山ロープウェイに改称
1979年(昭和54年)10月1日 東武興業に吸収され会社解散
駅一覧
輸送実績
1958156
1963224
1966137
私鉄統計年報各年版
参考文献
「失われた鉄道・軌道をたずねて〔56〕赤城登山鉄道」『鉄道ピクトリアル』通巻450号、電気車研究会、1985年7月。
宮脇俊三『鉄道廃線跡を歩く』JTB〈JTBキャンブックス〉、1995年、pp. 50-51頁。ISBN 4533023371。
関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、赤城登山鉄道に関連するカテゴリがあります。
廃線
東武鉄道
赤城山ロープウェイ
外部リンク
⇒赤城山ポータルサイト 赤城山頂駅記念館サントリービア・バーベキューホール
⇒大沼山荘グループ はじめての赤城山
表
話
編
歴
日本のケーブルカー(鋼索鉄道)
営業中
青函トンネル記念館(青函トンネル竜飛斜坑線)★
筑波観光鉄道(筑波山ケーブルカー)
高尾登山電鉄(高尾山ケーブルカー)
御岳登山鉄道(御岳山ケーブルカー)
小田急箱根(箱根登山ケーブルカー)
大山観光電鉄(大山ケーブルカー)
十国峠
立山黒部貫光(黒部ケーブルカー・立山ケーブルカー)
比叡山鉄道(坂本ケーブル)
京福電気鉄道(叡山ケーブル)
鞍馬寺(鞍馬寺ケーブル)★
丹後海陸交通(天橋立ケーブル)