赤い糸の女
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赤い糸の女
ジャンル
テレビドラマ
企画中島資太(東海テレビ)
西本淳一(東海テレビ)
脚本中島丈博
演出長沖渉
藤木靖之
最知由暁斗
出演者三倉茉奈
奥村佳恵ほか
製作
プロデューサー服部宣之(東海テレビ)
大久保直実(ビデオフォーカス
坪ノ内俊也(ビデオフォーカス)
制作東海テレビ

放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域 日本
放送期間2012年9月3日 - 11月2日
放送時間平日 13:30 - 14:00
放送枠東海テレビ制作昼の帯ドラマ
放送分30分
回数44
公式サイト
特記事項:
10月8日(月・祝)は出雲駅伝のため休止
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『赤い糸の女』(あかいいとのおんな)は、2012年9月3日から11月2日まで東海テレビ制作によるフジテレビ系列昼の帯ドラマ枠にて放送されていたテレビドラマである。全44回[1]
概要

現代人の心の内に宿る数々の「欲望」をテーマにした、東海テレビお得意の生々しい性のドロドロ愛憎劇。現代都市と過疎が進む地方都市を舞台に、人と現代社会が抱える負の部分を描き、自らの欲望と向き合い乗り越えながら一歩一歩前進する女性の人生を描く。キャッチコピーは「欲望が、絡みつく。」。

物語は平成15年から始まる現代劇。物語の主な舞台は神奈川県横浜市長野県上田市で、横浜市及び上田市の市内各地で実際に撮影が行われた[2][3]

主演の三倉茉奈は本作が連続ドラマへの単独初主演、また『鈴子の恋 ミヤコ蝶々女の一代記』で当枠に初出演した双子の妹・佳奈に続き、本作が当枠への初出演及び初主演となる。ヒロインの父を演じる石田純一フジテレビ不信のとき?ウーマン・ウォーズ?』以来6年ぶりのドラマ出演、また当枠への出演は『夢追い旅行』以来28年ぶりとなる[4]

オープニングにも登場する韓国人バイオリニストのKoNは、本作のメインテーマ曲及びエンディングテーマ曲でのバイオリン演奏に加えて、主題歌及び挿入歌では歌唱を担当、俳優としても出演し本作で「1人5役」を務める。当枠への出演は韓国人バイオリニスト役で特別出演した『鈴子の恋 ミヤコ蝶々女の一代記』以来となる[5]

脚本は『真珠夫人』、『牡丹と薔薇』、『さくら心中』など数々の愛憎劇を手がけ好評を博した中島丈博で、当枠で脚本を担当するのは『風のロンド』から数えてこれで10作品目となる。

演出の長沖渉は本作が民放連続ドラマの初演出[6]。長沖はNHK在籍時に三倉茉奈が子役でデビューした連続テレビ小説ふたりっ子』で演出を務めており、演出・長沖渉、音楽・村松崇継の組み合わせは三倉が双子の妹・佳奈と共にヒロインを務めた連続テレビ小説『だんだん』と同じである。

制作(制作著作)のビデオフォーカスが当枠を担当するのは2009年11月の『Xmasの奇蹟』以来、約3年ぶりとなる。2012年7月1日クランクイン、8月22日制作発表、9月20日クランクアップ。

東海テレビ昼ドラ公式Twitterにて、その日の名ゼリフを視聴者から募集し、放送の翌日に番組公式サイトにて1位のセリフを発表していた。番組名がYahoo! Japanの検索ワード週間トップにランクインし、独特かつ強烈なセリフは注目を集めた[7][8]
ストーリー

都内の美容整形クリニック経営者の家に生まれ、横浜市内の女子大の寮で暮らす志村唯美。唯美には貴道麻衣子という信州上田の名家出身のルームメイトがいた。育ちの良さ性格の良さが内面から溢れ家柄も性格も恋人もすべてが整った麻衣子に対し、唯美は羨望と同時にドス黒い感情もくすぶらせていた。やがて二人の部屋に鹿野芹亜が新たなルームメイトとして加わる。芹亜は唯美の中学時代の同級生で、唯美と比較されクラスメイト達からいじめられたことで心的外傷を受け、劣等感から唯美の父親に全身整形を頼み、完璧なプロポーションと美貌を手にしていた。この三人が出会ったことがそれぞれを巡る秘密の共有の始まりとなり、恋人や親たちも巻きこみつつ複雑な絡まりを見せ、やがて唯美は自らの欲望と向き合い乗り越えながら人生を一歩ずつ前に進んでいく…[9]
1話 - 15話(女子大生編)
大学4年の夏休み明け、唯美と麻衣子の大学寮に風俗でアルバイトをする芹亜がルームメイトに加わる。唯美には冴えない恋人がいたが、麻衣子の婚約者・麟平に憧れを抱く。唯美はかつての同級生・鹿野芹亜が両親の離婚後に全身整形した事実を父・征行から知る。芹亜は唯美へのコンプレックスから高校時代に交際した80代の文芸評論家に金を出させ美容整形を繰り返し、美しさと教養を手に入れていた。麻衣子は結納の日に唯美の実母・豊子を実家で見かけ、唯美に豊子と会うことを薦めるが唯美は大きく動揺。麟平は芹亜の差し金で唯美と麻衣子を誘惑し性的関係を持つ。しかし、麟平と芹亜・唯美の性的関係、芹亜の全身整形すらも麻衣子の知ることとなり、3人の友情関係は破綻しかける。激昂していた麻衣子は麟平に「今後2人と関係したら婚約破棄」、唯美と芹亜には「麟平と今後、性的関係を持たない」「婚約祝賀パーティを開く」という内容の誓約書を書かせ和解。四角関係は奇妙な友情で結びつく。海岸で祝賀パーティを開催。このパーティーに3人は「人生の落とし穴」とかけた落とし穴によるサプライズ[10]を用意。唯美が発案し、芹亜も賛同、麟平も協力した。ウエディングドレス姿で現れた麻衣子は落とし穴に落ちたが、崩れた砂に埋まってしまう。慌てた3人は麻衣子を掘り出し救急車を呼んだものの、搬送先の病院で麻衣子の死亡が確認される。死因は生き埋めによる窒息死であった。麒平は唯美と芹亜を口止めし警察に出頭、刑事は唯美と芹亜を疑い執拗に取り調べる。あやうく自分が落とし穴のアイディアを出したと口走りそうになった唯美を芹亜が庇い疑いは晴れる。芹亜は唯美との秘密が増えたと喜び、自らの血をジュースに入れ、唯美と固めの杯を交わす。麻衣子の葬儀に参列するため訪れた信州上田で唯美は母・豊子の姿を見かけ、多嶺の薦めもあり親子の名乗り出をしようとするが豊子は唯美に気づかない。麻衣子の事件がマスコミで騒がれ唯美と芹亜は謹慎処分になるが、芹亜はこの騒動を逆手に取りバーを盛り上げる。麟平には懲役4カ月の判決が下る。唯美は父の紹介で大手証券会社に就職が決定するが、大きな喪失感が付きまとう。唯美は大学卒業を機に芹亜と出所した麟平にもう会わないと言う。
15話 - 22話(OL編)
大学卒業から4年。東都三丸証券で働く唯美は未だつきまとう喪失感を繕う様に買い物依存症に陥り、借金を自転車操業する。買い物依存症が続いていた唯美は、業務で知り合った満秀に惹かれ交際を開始。満秀の亡き母の形見の着物を譲り受けたことや織物作家・琴子との出会いをきっかけに、唯美は着物や反物の世界に強く惹かれ、心が満たされる。唯美は買い物をやめ、持ち物をガレージセールで処分するが、ローン会社から見放され闇金融に手を出してしまう。唯美は家に投函された債務整理の広告を見て訪れた「浅利弁護士事務所」で芹亜と4年ぶりに再会。唯美は裏で芹亜が操り、同僚となった守に唯美の近況を探らせ事務所の広告を投函した事実を知らぬまま債務整理を依頼。芹亜は個人資金の550万を唯美に差し出し残金返済に充てろと指示。だがその金は職場の横領金で、近日必要となり窮地に立たされたと返済を迫る。唯美は伝馬に借金を申し入れるが、肉体関係の挙句に金を渡されたことにショックを受け、芹亜の薦めのまま夜は娼婦へと身を落とす。1回の売春で5万円の返済に充てる約束だったが、客は1回10万円支払っていることを唯美は知る。唯美は売春を続けながらも満秀と9月に挙式を挙げる話も進めていた。芹亜は唯美に売春をさせるため、横領の話も嘘だったと明かす。怒り狂う唯美に「身体を売る唯美に愛しさを感じ、さらに深く結び付けられていると感じる」と悪びれる様子はない。唯美は厚子に誘われ外食していると、近頃厚子にストーカー行為をしていた守も来店。守は唯美の売春を口走り、逃げるように唯美は店を出る。ホテルで守に別れを切り出し、下半身が気持ち悪いと口に出した厚子は首を絞められ意識不明の重体に。守は殺人未遂容疑で逮捕。唯美の借金返済はあと1人との売春で終了となり、芹亜は特別な客を選ぶと…。ホテルの部屋に現れたのは満秀だった。挙式の2日前に二人の結婚は破談に。芹亜は唯美に狂気じみたことを語る。唯美は征行夫妻の留守中に信州・上田へと向かう。
23話 - 44話(信州上田編)
別所温泉を訪れた唯美は、安楽寺三重塔前で実母・豊子と再会。唯美は豊子から実は征行と不二子が長い間不倫関係にあり、それを苦にして豊子が家を出た事実を知る。唯美は4年ぶりに貴道家に行き麻衣子の仏前に手を合わせる。唯美は貴道家の敷地内にある琴子の工房を見学、コチニール染色の工程や、琴子の弟子・栃彦の電気もガスもない家で自給自足生活に唯美は感銘を受け、琴子に弟子入りを願う。一旦帰京した唯美は勤務先から借りた金を征行に支払ってもらい退社。征行から豊子と一緒に暮らさないことを条件に上田行きの許可を得る。多嶺の口ぞえで琴子に弟子入りした唯美は貴道家の麻衣子の部屋で暮らすことに。唯美は「麻衣子の幽霊と仲良くして」と遥香から告げられた嵐の夜、麻衣子の悪夢にうなされる。遥香と多嶺は麻衣子の幽霊の話を少しも驚かない。琴子から遥香との縁談が進んでいる栃彦と仲良くしないよう注意されるが、二人は急速に親密に。唯美は征行との約束を守り、豊子に上田移住を知らせず1カ月が過ぎ、唯美の目撃情報を聞いた豊子は貴道家に押しかけ、玄関先で大声を出し暴れる。豊子は琴子に挨拶に行くが怪訝に扱われ、ここでも騒ぎを起こす。弟子入りから約10ヶ月後の初夏、麟平が突然貴道家を訪れ、麻衣子の死亡事故を謝罪するが自分は落とし穴を掘っていないと遥香に言い出す。唯美を麻衣子だと思い込むようになった多嶺は麟平の訪問を喜ぶ。麟平は2度目の服役後は芹亜と新たな金儲けをしていると唯美に語り、宿泊するホテルの部屋で唯美をレイプまがいに押し倒す。傷つき工房に戻った唯美は栃彦の家で栃彦と結ばれる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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