赤い光弾ジリオン
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「ジリオン」はこの項目へ転送されています。日本のダンス・ボーカルグループについては「ZILLION」をご覧ください。

赤い光弾ジリオン


ジャンルSFアクション
アニメ
監督西久保瑞穂
キャラクターデザイン後藤隆幸
メカニックデザインスタジオ・アンモナイト
(小川浩、大倉宏俊、小野隆嗣)

音楽入江純
アニメーション制作竜の子制作分室京都アニメーション
製作タツノコプロ
放送局日本テレビ他
放送期間1987年4月12日 - 12月13日
話数全31話
OVA:赤い光弾ジリオン 歌姫夜曲
監督西久保瑞穂
脚本西久保瑞穂
キャラクターデザイン後藤隆幸
メカニックデザインアンモナイト
音楽入江純
アニメーション制作タツノコプロ・I.Gタツノコ
製作キングレコード
発売日1988年6月21日
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『赤い光弾ジリオン』(あかいこうだんジリオン、Red Photon Zillion)は、1987年4月12日から同年12月13日にわたり日本テレビ系列で全31話が放送されたタツノコプロ製作のSFアニメである。第17話以降は、『赤い光弾ジリオン 激闘編』(あかいこうだんジリオン げきどうへん)にタイトルが変更された。

『ジリオン』のネーミングは、「計り知れない数、膨大な無限に近い数字」という意味を持つ英語の“ZILLION”から転じて、「未知なるもの」という意味に由来する。
作品解説.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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出典検索?: "赤い光弾ジリオン" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2020年2月)

1980年代のアメリカでは安全にサバイバルゲームができる光線銃に注目が集まり、『フォトン』など光線銃のサバイバルゲーム施設が流行していた。このような流れからセガ・エンタープライゼスが発売していた玩具『超高速光線銃ジリオン』の販促番組である。

セガの光線銃は『ジリオン』放映開始前から販売されていたが、パッケージ・商品名を番組の開始に合わせ変更している。銃や胸に付ける受信センサーのデザインの他、連射が効かない・バッテリー寿命が短いなどのストロボ式光線銃の弱点は、そのままアニメ作品中の演出にも生かされている。番組放映期間中にあったジリオン光線銃の大幅なモデルチェンジの際には、アニメでもこれに対応し、銃を作り直してニュージリオンとするエピソードが登場した。

セガにとっては、初のメディアミックス企画作品である。作中ではセガのゲーム『ファンタジーゾーン』のキャラクターであるオパオパが登場する他、第30話では「SEGA」とロゴが入った『SDI』がモチーフと思しきゲーム機をJJがプレイするシーンもある。

アニメファンの支持も得て、『アニメージュ』主催のアニメグランプリのグランプリ部門では『聖闘士星矢』に次ぐ2位、サブタイトル部門で2位、男性キャラクター部門では主人公のJJが1位、ヒロインのアップルが3位と上位に食い込んでいる。アニメ雑誌5誌による日本アニメ大賞ではファンからの投票で選ばれるファン大賞で、作品賞、男性キャラクター賞、女性キャラクター賞を独占した。この人気で、後述のCD、カセットテープ収録のボイスドラマ、OVAが発売された。

なお、後にセガから発売されたネットワークゲーム『ファンタシースターオンライン』および『ファンタシースターユニバース』では、形状や射撃音がニュージリオンそっくりの「ルビーバレット」という武器がレアアイテムとして登場している。
特徴

本作は、光線銃という小道具が主役メカであるため、白兵戦を売りとするSFアクションアニメとして企画された。さらに青春グラフィティとしての味付けがなされた。

質の高い作画とデザイン、敵味方共に魅力的なキャラクターとその魅力を引き出す演出と脚本、それを支える透明感あふれる音楽、単純な勧善懲悪に終わらせないスピーディーなストーリー展開など、完成度の高さが評価されて1987年当時のアニメ賞を数多く受賞し、OVA化もされた。

本作が激闘編で放送時間が移動されたのは、当時TBS系MBS制作10時前半枠で放送されていた『仮面ライダーBLACK』とぶつかるのを避けるためと言われている。

当初の企画案の中には、少年少女たちが夜の町に集合し、ジリオンバッジを付けるとあのスタイルに変身するという、ガッチャマンへのオマージュを思わせるようなものもあったという。この設定は、当時の放映されたCMにその名残と思しき演出がされている。
サウンド

入江純が作り出す『ジリオン』の音楽は、視聴者と作品との一体感を作り上げる要素として多大な力を発揮した。主題歌シングル以外に発売された音楽盤は当初、サウンドトラック2タイトルのみだったが、ファンからの支持を背景にバラエティに富んだ企画盤が次々と発売された。2枚目の「WHITE NUTS」と4枚目の「お洒落倶楽部」にはパロディドラマが収録。特に「お洒落倶楽部」は、ほぼ全編がパロディで構成された。3枚目の「Let It Rock」は、ホワイトナッツのメンバーがバンドを結成したというイメージで製作された劇中BGMのボーカルバージョン、5枚目の「あぶないMUSIC」は、アップルがパーソナリティを務める架空のDJ番組という企画である。
演出

物語の主題は、圧倒的な戦闘能力で惑星を侵略してくる異星人に対して、特殊部隊の若者たちが死闘を繰り広げるという、シリアスな内容である。「ホワイト・ナッツ」のJJとチャンプのコンビ漫才を始めとして随所に盛り込まれる「お笑い」の要素が緩和剤になっている。
話数

本作は全31話というあまり例のない話数である。これは途中で打ち切られたわけではなく、玩具タイアップのアニメとして当初から予定されていた話数である。放映期間は3クール(37回)で、そのうち6回が傑作選と称する再放送である。

正味の話数もテレビアニメシリーズとしては少なく、都合によりカットされてしまったエピソードも多数存在する。最終回もアップルがJJの頬にさりげなくキスをして終わるという草案があったが、そこまでの馴れ初めを描くには話数が足りずボツになった。
製作体制など

今作の制作にはタツノコプロの本社スタッフは関わっておらず、当時制作デスクの一人だった石川光久がフリー・プロデューサーとして設立した竜の子制作分室が担当している。当時赤字続きで優秀なスタッフがどんどん辞めていくタツノコプロの状況に嫌気が差していた石川は、会社が無難に作ろうとしていた『ジリオン』を凄いものにして会社を見返そうと一念発起した。

そのためには自分が全責任を負う形にしなければならないと考えた石川は、まず親を説得し東京・八王子で農家を営む実家の土地家屋を抵当に入れ制作資金を捻出。そして自らいいと思ったり、仕事仲間から推薦された会社やスタッフを口説き落として回ったという。これらの下準備をわずか1週間で終わらせ、制作を任せてくれるように経営陣と営業に直談判。当初会社は28歳の石川にできる訳がないと拒んでいたが、紆余曲折の末、石川に『ジリオン』の制作が一任されたという。

なお、1話毎の制作費は580万円と、当時の平均的な1話分の制作予算1000万を大幅に下回っていた。全31話という当時の作品としては比較的短いスパンといえど、この低予算でクオリティを保ち続けたのは石川の手腕とスタッフの熱意によるところが大きいといえよう。

その後竜の子制作分室は、キャラクターデザインを担当した後藤隆幸の作画スタジオ「鐘夢(チャイム)」と合併し、有限会社アイジータツノコ(後のProduction I.G)として独立。OVA版『歌姫夜曲』はアイジータツノコ作品として制作された。そのため、本作はタツノコプロ作品であるが、Production I.Gの事実上のデビュー作である。

なお、石川光久自身は、竜の子制作分室の制作ではなく、本当は京都アニメーションの制作だと明かしている。かねてからタツノコプロ作品に動画や仕上げで参加していた京都アニメーションの姿勢を評価していた石川は、ジリオンの制作をある程度京都アニメーションに任せたという[1]

後にProduction I.G作品『攻殻機動隊』などを通じて世界に知られることになる沖浦啓之黄瀬和哉などの現在では一線級として名高いアニメーターが本作には多数参加しており、彼らの初期の作風を知ることができる。


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