賞金稼ぎ_(テレビドラマ)
[Wikipedia|▼Menu]

賞金稼ぎ
ジャンル
時代劇
脚本作品リスト参照
監督#作品リスト参照
出演者若山富三郎
ジュディ・オング
石田信之
瞳順子
睦五郎
大村崑
アカデミー児童劇団
エンゼル号
ナレーター酒井哲
音楽猪俣公章
オープニング作曲:猪俣公章
「賞金稼ぎ メインテーマ」
エンディング若山富三郎 「流れ者」
国・地域 日本
言語日本語
時代設定江戸時代末期
製作
プロデューサー#スタッフ参照
制作NET
東映

放送
放送チャンネルテレビ朝日系列
音声形式モノラル
放送国・地域 日本
放送期間1975年4月6日 - 10月5日
放送時間日曜日 20:00 - 20:55
(最終回のみ20:00 - 20:54)
放送枠テレビ朝日日曜夜8時枠時代劇
放送分55分→54分
回数22回
特記事項:
制作協力:若山企画
テンプレートを表示

『賞金稼ぎ』(しょうきんかせぎ)は、ANNにて1975年4月6日から10月5日の毎週日曜日20時から20時55分[1] に全22話が放送された、NET(現テレビ朝日)と東映制作のテレビ時代劇。
解説

1969年から東映で製作された映画『賞金稼ぎ』シリーズを連続テレビドラマにリメイクし、若山富三郎が錣 市兵衛(しころ いちべえ)を再演した作品。映画の市兵衛はタイトル通りの賞金稼ぎで女好きだが、本作では子供好きで貧しい子たちに無料で教える寺子屋経営のために賞金稼ぎをし、ストイックな人物として描かれるが、映画ほどでないが美人に弱いキャラクターである。

江戸時代末期が舞台であることから、市兵衛は剣術以外にも洋式連発銃による西部劇的な銃撃戦をし、忍術も使う幅広い戦いが展開されている[2]。若山は剣術・射撃馬術手裏剣などあらゆる武器武具を使った戦闘[3]に加え、素手の格闘も演じ、吹き替えなしで屋根や崖などから前方宙返り (第4, 6, 14 - 15話) のスタントをこなしている。第15 - 16, 22話は若山が監督も兼務した。第16, 19話は終盤に戦闘はあるものの、映画のようなコメディが盛り込まれている。

ナレーションは江戸時代末期と本放送時の経済習慣風俗文化などを、それぞれ対比して毎話紹介している。
あらすじ

治安が乱れ、凶悪事件が続発していた江戸時代末期に、指名手配された悪人の捕縛または始末する賞金稼ぎたちがいた。錣市兵衛(しころ いちべえ)もその一人で、親友の勘定奉行・高坂飛騨守から仕事を請け負う。市兵衛は賞金稼ぎとして名が知られているため怨まれることも多々あり、経営する寺子屋・日之出塾が襲われることもある。それでも愛馬・炎次郎にまたがり、相棒の陽炎と共に今日も賞金首を狙う。
キャスト

※左から俳優、役名の順。役名の右横と説明の数字は作品話数。無しは全話出演。

若山富三郎 : 錣市兵衛(しころ いちべえ)
武芸十八般の達人で兵学にも詳しく、屋根から前方宙返りして飛び降り (4)、跳躍して前方宙返り1回捻り (6, 15, 19)、崖 (14)、などから忍者並みの身体能力を持ち、何でもござれの賞金稼ぎ。月代は剃らず、丁髷は結っていない。敵により、鎖帷子を纏う (22)。普段は「てならいそろばん、しなん たヾし、めし、あめだまつき」を貧しい子供たちに教える、寺子屋・日の出塾を経営する温厚な人物で「塾長先生」と呼ばれる。賞金稼ぎの弟子からも、「先生」と呼ばれている (21)。塾の経営資金を補うために、幼馴染の高坂飛騨守から賞金稼ぎの仕事を請け負う。子供好きで自ら教壇に立つこともあるが (7)、なぞなぞばかり子供たちとし (15)、元気に育てばいいという考えで一対一ならケンカも奨励する (1, 19)。経営が順調だと賞金稼ぎには積極的でなく、陽炎に任せて状況により現場へ出向いたり (2, 5, 8, 10)、抜け駆けで賞金を浚われても気にしない (10)。小遣いをいつも千枝に頼むが、なかなかもらえない (2, 20 etc)。陽炎や千枝から「減量してください」と口やかましく言われる (12)。美人には目尻が下がりっぱなし (14 - 15)。塾の地下に剣・銃・爆薬・手裏剣・鞭・釵などあらゆる武器を揃える倉庫部屋を秘かに設けていたが、市兵衛を仇と狙う3人姉妹に爆破される (15)。麻薬を無理強いして販売させられていた塾の子供の親を助けるため、高坂を恫喝し本来獄門になるところを佐渡金山に2年遠島を強要した (16)。板鼻宿で賞金稼ぎに金を掛ける黒幕を暴くため、鼻を赤くして間抜けそうな浪人に化けた (21)。丹生川村百姓一揆を支援し、飛騨郡代・室生織部を討ち取るものの、仲間や多くの百姓を失う (22)。生き残ったら、積年の間多くの命を奪ったので、西国三十三箇所を巡り煩悩を解脱し、子供達に会える自信がついたら戻るという手紙を陽炎に預け、坊主になり、塾へ戻らず諸国行脚の旅へ出る (22)。

ジュディ・オング : 陽炎(かげろう) (1 - 16, 20, 22)
市兵衛の仲間でくノ一。流派は伊賀流 (15)。塾では体育の先生。市兵衛とは言葉を使わず、動作だけで意思疎通ができる (1, 4)。市兵衛や三郎次や (8)、子供などから女と見られないことに不満だったが (20)、市兵衛が思わず「おれの嫁になるか?」と言うほど、女らしくなっていく (20)。女郎蜘蛛のお時を賞金稼ぎとして認めておらず嫌っており、お時に賞金を抜け駆けされたときは市兵衛や太郎左は全く気にしていなかったが、陽炎だけ怒り心頭だった (10)。岡場所の女に化け、利根川中流にある「鬼の巣」と呼ばれる無法地帯へ潜入したが、男を知らない生娘のため、密偵とばれる (13)。自分を慕う生徒の親が麻薬を強制されて売っていたことを知り、明るみに出ると親が死刑になると思い、市兵衛に相談できず、単身麻薬組織を探るが、ばれて瀕死の重傷を負う (16)。治癒すると外国奉行が率いていた組織に乗り込み、単身で壊滅させて人質に囚われていた親子を救い出す (16)。丹生川村百姓一揆で、市兵衛に「百姓を連れてこの場を逃げ、脱出しろ」と指示され、市兵衛の安否を知らぬまま手紙を預かり、塾へ戻ってからその内容を知り、涙する (22)。

石田信之 : 桜井新之介 (1 - 12, 14 - 17, 19, 21 - 22) 
塾で算術を教える先生で、専門は蘭学。臆病で眼が悪く、眼鏡を使用 (3, 16, 21)。地下にある武器の隠し部屋の存在は知らない (15)。オランダ人との交渉では市兵衛に頼まれ、オランダ語を代筆や通詞をするが、市兵衛に「下手なことをしやがるとぶっ殺すと(オランダ語で)言え」など、ぶっそうなやり取りばかり通訳させられ始め、最後に相手が日本語を喋れるのを知り、ずっこける (16)。正義感は強く理非曲直を弁えているが、人助けに入っても腕っ節は弱く (17, 19)、信用しすぎて騙されやすい (17)。友人が役人に言いがかりで捕縛されかけたため、役人を殴り、牢屋に入れられた (19)。市兵衛の手紙を知り、涙する (22)。

瞳順子 : 千枝
塾で家庭科の先生兼経理担当。誘拐されたり (2)、塾が襲われても (3)、気丈な振る舞いをする健気な女性。市兵衛の仲間である賞金稼ぎたちも顔見知りである。経営が苦しくなると、比較的危険が少ない賞金稼ぎを市兵衛に請け負うよう頼む (11, 16)。隠し部屋が爆破されたときに一部の武器を避難させ (15)、無駄遣いを引き締めるしっかり者 (14, 20)。成田山参詣をしている陽炎に代わり、賞金稼ぎを手伝うと言い出し、市兵衛の反対を押し切り勝手についてくる (19)。陽炎の大変さを身にしみ、市兵衛の足を引っ張り、心配されつつ、陽炎に及ばないながらも手伝いきったが、非情で殺戮の世界を知り、もう二度とついてこないと誓う (19)。市兵衛を親の仇と勘違いしていた賞金稼ぎの少年に、「お嫁さんとして迎えに来るから」と告白され、真っ赤になる (21)。市兵衛の手紙を知り、涙する (22)。

睦五郎 : 高坂飛騨守 (1 - 3, 7, 9, 12, 15 - 16)
勘定奉行で市兵衛の幼馴染。市兵衛を子供のころの呼び名「いっちゃん」で呼ぶこともある (12, 15)。かつては本所界隈で「ワルの彦三郎」で鳴らしたが、今は恐妻家で (1)、頭があがらず掃除をさせられたり、いつも尻を叩かれている (16)。事ある毎に市兵衛へ指名手配されている極悪人の捕縛・始末を依頼することもあり、市兵衛は頭が上がらない。塾にも出入りする気心しれた人物 (2)。市兵衛に「おまえは庶民の生活をわかっちゃいない」と説教され、「上から圧力かけられ、下からは突き上げられ、勘定奉行なんか辞めたいよ」と泣き出してしまう (12)。塾の武器倉庫部屋が爆破されたとき、慶安四年の由比正雪の乱で見つからなかった由比正雪の隠し武器倉庫部屋が落雷で爆発したと処理した (15)。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:50 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef