貨物鉄道博物館
Freight Railway Museum
丹生川駅に隣接する博物館
貨物鉄道博物館(かもつてつどうはくぶつかん)は、三重県いなべ市の三岐鉄道三岐線丹生川駅に隣接する鉄道保存展示施設である。日本で唯一、貨物鉄道を対象としている博物館で、明治から昭和期の貨車・機関車19車両などを展示している[2]。 日本で貨物鉄道が営業を開始した1873年(明治6年)9月15日から2003年(平成15年)で130周年を迎えるのに合わせ、同年9月15日に開館した[1][3]。 貨車をはじめとして、機関車、コンテナが屋外展示されるほか、貨物関係の資料、貨車の部品等を収蔵している。貨車などの実物展示車両は日本全国の鉄道事業者や企業・個人所蔵のものの寄贈や貸与を受けており、現存最古級の車両や部品も存在している[3]。このほか、荷役関連用品や積荷のレプリカなども収蔵されている[3]。 博物館本館は丹生川駅の旧貨物ホームが活用されている。館舎出入口壁面のイラストは絵本『かもつれっしゃのワムくん』の絵を手掛けた横溝英一による作品である[3]。本館内には貨物鉄道関連の資料や貨車の部品(私有貨車の社紋など)が展示されているほか、貨物鉄道を題材としたHOゲージ鉄道模型の大型ジオラマや鉄道玩具で遊べるキッズコーナーも設けられている[3]。 運営は鉄道事業者や行政ではなくボランティアによって行われており、費用は寄付によって賄われている[3]。基本的に三岐鉄道は博物館建設のための基盤を整備や提供したにすぎず、中心的作業の車両搬入や展示、運営などの実務はボランティアに委ねている。 開館日時は毎月第1日曜日(1月のみ第2日曜日、ほか臨時開館日あり)で、入館料は無料である[3]。屋外の展示車両は開館日でなくとも見学可能である[3]。 各車両は静態保存によって博物館展示線と丹生川駅側線のほか、東藤原駅前でも展示されている。
概要
保存車両
機関車
東武鉄道39号蒸気機関車(旧国鉄5650形蒸気機関車)
1898年イギリス製。東武鉄道で現役引退後、昭和鉄道高等学校で保存されていた。2002年、校舎の増築のため一時は解体危機に瀕していたが、三岐鉄道に在籍していたイギリス製2Bテンダー機関車に酷似していたことから、三岐鉄道が譲り受けた。
巴川製紙所DB101号ディーゼル機関車
貨車
国鉄ワ1形有蓋車(ワ5490)
国鉄ワフ21000形有蓋緩急車(ワフ21120) - 1934年製 2トン積
国鉄テラ1形鉄製有蓋車(テラ146) - 1964年から製造された 17トン積