貨幣制度
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貨幣(かへい、: money)とは、

商品交換の際の媒介物で、価値尺度、流通手段、価値貯蔵の3機能を持つもののこと[1]

商品の価値尺度、交換手段として社会に流通しているもので、またそれ自体が価値あるもの、富として蓄蔵を図られるもの[2]

負債の一形式であり、経済において交換手段として受け入れられた特殊な負債のこと[3]。特に現代経済においては、すべての経済主体が信頼する借用書のこと。今日、多くの国において貨幣として流通するものは、現金通貨中央銀行券と鋳貨)と銀行預金とされている。現代経済では貨幣の大半が銀行預金であり、借入れの需要に対する商業銀行の貸出しによって、預金という貨幣が新たに創造され、返済されることで消滅する[4]

目次

1 概説

2 貨幣の機能

3 貨幣の歴史

4 経済学における貨幣

4.1 貨幣の価値

4.2 貨幣と購買力

4.3 貨幣と情報

4.4 マルクス経済学


5 法律における貨幣

5.1 日本における定義


6 社会学における貨幣

7 特殊な貨幣

8 新しい貨幣

9 脚注

10 参考文献

11 関連項目

12 外部リンク

概説

物やサービスとの交換に用いられる「お金」を、経済用語では貨幣、または通貨と呼ぶ[5]。貨幣とは、経済学上は、価値尺度交換の媒介、価値の蓄蔵の機能を持ったものの事である。

広義には、本位貨幣の他にも、法律により強制通用力を認められている信用貨幣も含める[1]。つまり「貨幣」という語は、鋳貨紙幣に加えて、当座預金などの信用貨幣も含めて指す場合が多い[2]。なお、慣習的な用法として、法令用語の意味における貨幣と紙幣・銀行券をあわせて「お金」と呼ぶことが多い。

政府は、租税の算定に通貨を用いる。法定通貨が額面通りの価値を持つためには、その貨幣を発行する政府に対して国民の信用が存在することが必要条件である。

二者間でサービスの取引を行う場合には、信用取引となる。一方から他方に財・サービスが移転した後に、決済を行うとすると、その場合、財・サービスの売り手には、買い手に対する信用が生じ、反対に、財・サービスの買い手には、売り手に対する負債が生じる。この取引における「信用/負債」関係は、負債が支払われることで解消される。ところで、実際の経済においては、財・サービスの取引は、多くの主体間で行われるため、売り手と買い手の間の「信用/負債」関係も無数に存在し、財・サービスの売り手は他方で、財・サービスの買い手でもあるのが、通常の場合であり、現実の経済では、無数の「信用/負債」関係が複雑に絡み合ってくる。ある二者間で定義された負債と別の二者間で定義された負債を相殺、決済するためには、負債を計算する共通の表示単位が必要になる。この共通の表示単位(ドルポンドなど)が貨幣(計算貨幣)である。貨幣とは共通の計算単位で表示された負債のことである。貨幣を負債の一種とみなす貨幣観を信用貨幣論という[6][7]
貨幣の機能

貨幣の重要な機能として次のようなものがあり、いずれかに用いられていれば貨幣と見なせる。それぞれの機能は別個の起源と目的をもっている[8]
価値の尺度
貨幣は、計量可能なモノ()の交換価値を客観的に表す尺度となる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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