負けても王座保持問題
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負けても王座保持問題(まけてもおうざほじもんだい)とは2013年12月3日大阪府立体育会館で行われたWBAIBF世界スーパーフライ級王座統一戦を巡り、IBF世界スーパーフライ級王者亀田大毅WBA世界スーパーフライ級王者リボリオ・ソリスに敗北したにもかかわらず、事前に世間に周知されていた内容とは異なり失冠せずに王座を保持し続けた問題。
試合前の亀田陣営のルール把握状況

12月2日に行われた前日計量にて、WBA王者のリボリオ・ソリス体重超過となった。この前日計量やルールミーティングを終え、亀田陣営は王座について以下のように認識していたとされる。

亀田大毅の兄で亀田プロモーション社長の亀田興毅自身のブログの中で「大毅の対戦相手の、WBAチャンピオンのリボリオが、1.4キロ計量オーバー!2時間の猶予が与えられ再計量。それでもまだ1キロオーバーで、自らこれ以上は無理で放棄。(中略)今のところ、大毅が勝った場合のみ統一チャンピオンで、リボリオが勝った場合は王座は空位」と記している[1]


亀田大毅2日付の自身のブログの中で「俺が勝てば変わりなく、俺が統一チャンピオン、ソリス選手が勝った場合は両方の王座が空位になる」と記している[2]


亀田陣営のスタッフ2日付のスタッフブログの中で「大毅の対戦相手・リボリオソリス選手が体重を作ってこれず計量オーバー、2時間後の再計量でスーパーフライの体重まで落とすことができず、まさかの王座剥奪となってしまいました。しかし、試合は予定通り行われ、大毅が勝てば、統一チャンピオンとなります!ソリス選手が勝利した場合はIBF、WBA共に王座が空位という状態になります」と記している[3]

いずれも「大毅が勝てば王座統一、ソリスが勝てばWBAもIBFも王座は空位になる」と明記しており、「勝っても負けてもタイトルを保持できる」とする記述は存在しなかった。

なお、スタッフブログの「しかし、試合は予定通り行われ、大毅が勝てば、統一チャンピオンとなります!ソリス選手が勝利した場合はIBF、WBA共に王座が空位という状態になります。」という一文は、報道から引用した誤りだったとして試合後削除された(後述)。
試合結果とIBFの会見

12月3日に試合が行われた結果、ソリスが2対1の判定で勝利を収めた。ただしソリスは前述のように計量オーバーであったため、WBAタイトルは空位となった[4]

IBFタイトルについては、亀田が敗れたため空位となるはずであった[5]。ところが、試合後にIBFのリンゼイ・タッカーが会見を開き、ソリスが計量に失敗していたため亀田が負けてもIBF王者として残ると表明した。これは「亀田が負ければ両方の王座が空位」という事前説明と異なるもので、現場に混乱が発生した[4]

4日に亀田ジムは会見を開き、嶋聡マネジャーが、計量日の夜に「勝っても負けてもタイトルを保持できるルールを確認した」、「(大毅本人も)試合までには確認していた」と釈明。各メディアが「大毅が負ければ空位」と説明していたことについては、計量の事後処理に追われ把握していなかったとされた[6]

JBC側は5日の取材に対し、負けても防衛するというルールを「知らされていなかった」と回答。IBFに事情説明を求めるとした[6]
JBCの亀田陣営への聴取

ルールミーティングでは「亀田大毅が勝てば王座統一、リボリオ・ソリスが勝てばWBA、IBF共に王座が空位となる」と決定していたにもかかわらず、亀田大毅が敗れてもIBF王座の保持となったことを重く受け止めたJBCは、同月9日に倫理委員会を開き亀田陣営への聴取を決定[7]。しかしJBCと亀田陣営が音信不通状態となり、JBCからの亀田陣営への連絡に亀田陣営は一切返事を出さなかった[8]。同月13日にJBCが日時を決めた上で、亀田陣営が聴取に応じるという返答を出さなければ処分を含めた対応を取ることを明らかにすると[9]、同月16日に亀田陣営はメールで返答。亀田大毅の兄で亀田プロモーション社長の亀田興毅、亀田ジムの吉井慎次会長と嶋聡マネージャーの3人からの聴取を要望したJBCに対し、亀田興毅が欠席し北村晴男弁護士が代理人を務め、亀田ジムの吉井慎次会長と嶋聡マネージャーと共に聴取に応じる旨を伝え[10]、翌17日に北村晴男弁護士、吉井慎次会長や嶋聡マネージャー3人がJBCの聴取を受けた[11]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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