豚汁
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豚汁
自家製の豚汁
種類汁物煮込み
発祥地 日本
関連食文化日本料理
提供時温度熱々
主な材料豚肉ダイコンニンジンゴボウサトイモ出汁味噌サラダ油タマネギ
その他お好みでジャガイモ長ネギサヤインゲン一味唐辛子
類似料理肉じゃが
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豚汁(とんじる、ぶたじる)は、豚肉野菜を煮込んで味噌で調味した日本の料理。具が多く、豚肉が入っている味噌汁汁物)の一種である。
概要

豚肉(バラ肉を使用することが多い)のゴボウなどアクの強い根菜などの野菜味噌の香りが特徴である。この取り合わせは人気があり、他の汁物には見られない特徴のある料理である。それに加え、入れる具材の多さから各種の栄養素が含まれている。名称の元となっている豚肉のほか、複数種の野菜、あるいはそれらの加工品を入れるため、単に副食としての汁物としてではなく、単品で煮物になり得る。豚汁定食にすれば、おかず1品でも問題ない。朝食であれば、ご飯・豚汁だけで済ますことも出来る。

寒い地域や寒い時期に食べられることが多いのは、豚肉から出る脂が汁の表面を覆い、冷めにくいからである。冬期の炊き出しメニューの定番であり、神社や肉食を気にしない宗派の寺などにおいて年始参拝客へ、またスキー場など寒い場所や寒い時期に振る舞われたりする。家庭で作られ、特に寒い時期に好まれるが、通年、日本料理店や牛丼店でも出されている。

地域によって具材が異なり、地域色が強い料理である。具が入ったレトルト食品、具を練りこんだ生みそ汁、インスタントカップなど、手軽に食べられる製品も販売されている。
発祥

諸説あり定かではないが薩摩汁の豚を使うものが独立した説がある[1][2]。日本全国で獣肉食が広まったのは明治時代以降であるが、薩摩地方だけは例外的に豚を含めた獣肉食の習慣があり、地方料理に肉入りの味噌汁があった。

明治政府は国民の体位向上を理由に肉食を奨励し、また明治時代の軍上層部には薩摩藩出身者が多かったため、地方料理であった薩摩汁が全国に普及してくる。明治42年発行の、明治陸軍の炊事マニュアルである「軍隊料理法」に「豚汁」と「薩摩汁」が別に記載されているが、豚汁が豚を使い、薩摩汁が「豚もしくは鶏を使う」とされている以外、料理法はほとんど同じである。昭和に入り「軍隊料理法」の発展版である「軍隊調理法」には「豚汁」は独立して記載されていない。「薩摩汁」の項目には「豚(又は鶏、兎羊肉)を、芋やごぼう等と煮て味噌汁にする」とあり、豚汁は薩摩汁の一種になっている。
名称

「ぶたじる」と呼ぶ地域と「とんじる」と呼ぶ地域があるほか、として薩摩芋を使用する「めった汁」や「スキー汁」など、地方独自の名称もあるなど多様である。東京では通常「とんじる」と呼ぶ。

Jタウン研究所が2014年2月に調査したアンケート結果(回答者数:3913名)によると、全国で約68.5%の人間が「とんじる」と呼称するという。また「とんじる」の呼称は全国的に多く、一部の県で僅かに「ぶたじる」の呼称が多い程度に留まっており、逆に「ぶたじる」の呼称の方が格段に多いのは北海道と九州北部の地域にほぼ限定されているという[3]
商品名称

全国で販売されることから地域性を考慮し、主に「豚汁」と表記されるが、「とん汁」と表記されている事例もある。



カップ味噌汁

セブン-イレブン(九州除く) - カップみそ汁 具だくさん豚汁[4]

セブン-イレブン(九州) - カップみそ汁 麦みそぶた汁

タケヤ味噌 - タケヤ味噌会館 豚汁

ほっともっと - 特製豚汁[5]

オリジン弁当 - 豚汁[6]

トップバリュ - 豚肉と野菜のうまみ 豚汁[7]

ハナマルキ - はなまる屋カップとん汁[8]

旭松食品 - 生みそずい 生タイプ とん汁[9]

神州一味噌 - コクが自慢のとん汁[10][11]

マルコメ - 生みそタイプ とん汁

永谷園 - あさげ とん汁 カップ入 生みそタイプ


フリーズドライ味噌汁

コスモス食品 - ごぼうがいっぱい入った豚汁

アサヒグループ食品 - 味わうおみそ汁 豚汁[12]

にんべん - 豚汁[13]


飲食店

松屋 - 豚汁[14]

ジョイフル - 豚汁[15]

すき家 - とん汁


惣菜

セブン-イレブン - 合わせ味噌の風味豊かな豚汁[16]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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