豊橋鉄道T1000形電車
「ほっトラム」
T1001 (西八町交差点・2017年6月)
基本情報
運用者豊橋鉄道
製造所アルナ車両
製造年2008年
製造数1両 (T1001)
運用開始2008年12月19日
主要諸元
編成3車体連接車
軌間1,067 mm
電気方式直流600 V(架空電車線方式)
起動加速度2.5 km/h/s
減速度(常用)4.3 km/h/s
減速度(非常)5.0 km/h/s
編成定員74人(座席29人)
編成重量23.0 t
編成長16,200 mm
全幅2,400 mm
全高3,850 mm
車体全鋼製車体
台車ボルスタレス台車 SS-08
主電動機かご形三相誘導電動機
東洋電機製造製 TDK-6408-A
主電動機出力85 kW
搭載数2基 / 編成
駆動方式車体装架直角カルダン駆動方式
歯車比5.82
制御方式IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置東芝製 SVF087-A0
制動装置電気指令式ブレーキ HRD-1
備考出典:『鉄道車両と技術』通巻151号・『鉄道ピクトリアル』通巻825号
第49回(2009年)ローレル賞受賞車両
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豊橋鉄道T1000形電車(とよはしてつどうT1000がたでんしゃ)は、豊橋鉄道が保有する路面電車車両である。3車体連接・2台車方式の超低床電車で、「ほっトラム」の愛称を持つ。
アルナ車両が製造する超低床電車「リトルダンサー」シリーズの一つ。1編成 (T1001) のみ在籍し、豊橋鉄道東田本線(市内線)にて運用される。2008年(平成20年)12月より営業運転を開始した。 本形式を導入した豊橋鉄道は、鉄道線の渥美線と軌道線の東田本線(市内線)を運営する鉄道事業者である。このうち東田本線は全長5.4キロメートルの路面電車線で、豊橋市内を走行する。 豊橋鉄道東田本線では本形式導入に先立つ2005年(平成17年)に、名古屋鉄道(名鉄)から路線の廃止に伴って不要になった路面電車車両計8両を譲り受け、8月より順次営業運転に投入して旧型車を置き換えていた[1]。このとき転入した車両の一つがモ800形で、車両の中央部を超低床構造とした部分低床車であった[1]。このモ800形の導入が超低床車の有用性の周知に繋がり、全面低床車である本形式導入への契機となったとされる[1]。 2005年11月、豊橋鉄道や愛知県・豊橋市・中部運輸局などにより協議会が組織され、超低床電車の導入、停留場の改良・バリアフリー化、ICカード乗車券の導入からなる「豊橋路面電車活性化事業計画」が策定された[2]。事業計画によって豊橋鉄道では2007年度に超低床車を導入することとなり、豊橋オリジナルのデザイン・3連接車・国産車両の3点を目標として車両メーカーとの協議を進めた[2]。協議の結果、2007年度中は困難であるが2008年度であれば会社の希望に沿った車両が納入可能とのことでアルナ車両との間で話がまとまり、2008年度に予定されていた停留場のバリアフリー化工事を2007年度に前倒しし、代わりに車両導入を2008年度とするように事業計画が改められた[2]。 以上の経緯により2008年(平成20年)に導入された車両が本形式「T1000形」である。車両価格は約2億5000万円[3]。国と豊橋市からの補助金で費用の半額をまかない、さらに市の地域公共交通活性化基金を通じた市民からの寄付金も購入費に充てられている[4]。集まった寄付金は約3500万円に達し、豊橋鉄道の負担は1億円を切る見込みであると報道されている[5]。 本形式は3車体連接2台車方式の超低床電車で、アルナ車両が製造する「リトルダンサー」シリーズの「タイプUa」と呼ばれる車両である[6]。 「リトルダンサー」シリーズの車両が初めて登場したのは2002年(平成14年)のことである[7]。
導入の経緯
構造
車種について長崎電気軌道3000形(リトルダンサータイプU)