豆腐店
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豆腐絹ごし豆腐
100 gあたりの栄養価
エネルギー318 kJ (76 kcal)

炭水化物1.88 g
食物繊維0.3 g

脂肪4.78 g
飽和脂肪酸0.691 g
一価不飽和1.056 g
多価不飽和2.699 g

タンパク質8.08 g
トリプトファン0.126 g
トレオニン0.33 g
イソロイシン0.4 g
ロイシン0.614 g
リシン0.532 g
メチオニン0.103 g
シスチン0.112 g
フェニルアラニン0.393 g
チロシン0.27 g
バリン0.408 g
アルギニン0.538 g
ヒスチジン0.235 g
アラニン0.331 g
アスパラギン酸0.893 g
グルタミン酸1.397 g
グリシン0.316 g
プロリン0.436 g
セリン0.381 g

ビタミン
ビタミンA相当量(1%) 4 μg
チアミン (B1)(7%) 0.081 mg
リボフラビン (B2)(4%) 0.052 mg
ナイアシン (B3)(1%) 0.195 mg
パントテン酸 (B5)(1%) 0.068 mg
ビタミンB6(4%) 0.047 mg
葉酸 (B9)(4%) 15 μg
ビタミンB12(0%) 0 μg
ビタミンC(0%) 0.1 mg
ビタミンD(0%) 0 IU

ミネラル
ナトリウム(0%) 7 mg
カリウム(3%) 121 mg
カルシウム(35%) 350 mg
マグネシウム(8%) 30 mg
リン(14%) 97 mg
鉄分(41%) 5.36 mg
亜鉛(8%) 0.8 mg
マンガン(29%) 0.605 mg
セレン(13%) 8.9 μg

他の成分
水分84.55 g


単位

μg = マイクログラム (英語版) • mg = ミリグラム

IU = 国際単位

%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

豆腐(とうふ)は、煮た大豆の搾り汁(豆乳)を凝固剤(にがり石膏など)によって固めた加工食品である。しっかりした食感のものは、型に入れたり、布地に包んだりしたうえで重しを乗せて、水分を押し出し、減らす工程が加わる。伝統的製法の堅豆腐[1]のほか、現代では代替肉スナックバー状、[2]米飯[3]に成型した豆腐も製造・販売されている。

東アジア東南アジアの広範な地域で古くから食されている大豆加工食品であり、とりわけ中国本土(奥地を含む)、日本朝鮮半島台湾ベトナムカンボジアタイミャンマーマレーシアインドネシアなどでは日常的に食されている。現代ではアメリカ合衆国などにも普及している[2]。加工法や調理法は地域ごとに異なる。
名称
豆腐

豆腐という文字が最初に現れたのは、中国の陶穀『清異録』(965年)であると、江戸時代の『豆腐百珍[4]の巻末にある。

現代では、中国も日本も「豆腐」と呼んでいる。日本では一部「豆富」「豆冨」としている業者があり、これは食品に対して「腐」という字を用いるのを嫌ってのことと考えられる。中国でも「腐」を避け、菽乳、方壁、小宰羊(宰羊:羊の肉)等の異名があったと前述の『豆腐百珍』巻末に書かれている。

豆腐の「腐」の意味は、中国古代医学書『難経[5]にある腐熟の「腐」であるとする説があり、中国で腐熟とは胃での初期消化のことで、白くどろどろした状態ともある[6]。 このことから、豆腐の「腐」は消化の悪い大豆を腐熟したものであるという説がある[7]

「本来は豆を腐らせた(発酵させた)ものが豆腐、型に納めたものが納豆だったが、両者が取り違えられた」と名称の由来が語られることがあるが、これは誤った俗説である。納豆が日本独自の言葉であるのに対し、豆腐は中国から伝来した食品であり中国でも豆腐と呼ばれており、取り違えられることはあり得ない。納豆の名称の由来については「納豆#名称」を参照
豆富「根ぎし 笹乃雪」(2018年1月31日撮影)

元禄時代に絹ごし豆腐を発明した豆富料理店「根ぎし 笹乃雪」では、9代目当主が、20世紀前半頃、食品に「腐る」という字を用いることを嫌って豆富と記すようになって以降、「腐」という文字を使わない表記が日本中に広まったとしている[8][注 1]。また、豆腐を好んだ日本の作家・泉鏡花は、極端な潔癖症でもあったことから豆府と表記した。
tofu

アメリカ合衆国イギリスを始めとする英語圏のほか、ドイツ語圏フランス語圏イタリア語圏等々、世界の様々な言語圏で、"tofu " (ドイツ語名詞の語頭は大文字のため "Tofu ")が単語として定着している。なお、英語表記ではtofuのほかsoybean curdも用いられる[9]

中国語?南方言由来もしくは広東方言由来であるtau-fuという表記も、ヨーロッパの中華料理店などでは頻繁に見られる。また、北京語では豆腐はdoufu(トウフー)と日本語に近い発音になる。
歴史と調理法
中国中国の豆腐中国の豆腐店台湾風豆腐

豆腐の起源については諸説ある。16世紀李時珍によって編纂された『本草綱目』では、豆腐は紀元前2世紀前漢時代の淮南王で優れた学者でもあった劉安によって発明されたとしている[10][11][12]。また、本草項目よりも前の12世紀の朱熹(朱子)の著作に「世に伝う、豆腐はすなわち准南王の術」というくだりがあり、これ(豆腐准南王(劉安)起源説)が朱子学を通じて世に広まったともされる。現代の淮南市には「豆腐村」があり、劉邦の孫でもある劉安が不老長寿の食べ物を研究させていたときに偶然生まれたのが豆腐であるという伝説が残る[13]。しかし、真偽については必ずしも明らかではなく[14]、劉安の著した『淮南子』にも豆腐の文字は出てこない[13]

豆腐の原料となる大豆は遅くとも紀元前2000年頃までには中国の広い範囲で栽培されていたと考えられ、大豆加工食品は前漢時代の馬王堆漢墓からも出土しているとされるが、日本豆腐協会では劉安の時代の中国には豆腐の原料となる大豆が存在しなかったとしている[10][13]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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