一般財団法人谷桃子バレエ団(たにももこバレエだん) は、東京都世田谷区に本部事務所を置き[1]、系列レッスンスタジオがあるバレエ団。 1949年、戦後初のスター・バレリーナとなった、谷桃子により設立[2]。谷の没後は芸術監督として高部尚子(たかべひさこ)が継いだ[3]。また子どもたちを育成する谷桃子バレエ団Academyも併設している[4]。 新国立劇場バレエ団やKバレエカンパニー外の人員の受け手になっている[5]。日本のバレエ界は、海外と比較すると観客数が広がらず公演数が組織として自立するほどできない。一公演でオーケストラや美術セットなどで3-4千万円かかり文化庁助成金をKバレエカンパニー以外の[注釈 1]バレエ団は谷桃子バレエ団含めて2千万円届かない程度で申請して補助される。残額はチケット代では賄えず、スポンサーや寄付金頼みとなり、絶えず資金難である[7]。谷桃子バレエ団も給料制ではなく、中小バレエ団に一般化している、公演での歩合制で、公演の無い時期は無収入となる。クラスが上がると若干上がる。トウシューズ未支給。男性ダンサーは日本で人数が少なく発表会ゲストなどバレエがアルバイトとなるが女性ダンサーは大変である[8]。2020年まではチケットノルマ[注釈 2]があった。谷桃子バレエ団は団費が徴収されている[5]。下位団員の多くが生活のためバイトしたり親族などからの援助に頼る[10]。人は替わるが2023年在籍約150名が以前より維持されている。代表の高部尚子自身もバレエ団とは別に自宅1階で個人バレエスタジオを経営している[11]。 古典と創作の両面で質の高い作品を上演しバレエを追求しているが、2019年数年前から赤字が続き、危機的な状態の中で、外部からバレエに興味を持ち、協力してくれる経営陣を迎える[12]。2021年からバレエ団改革を進めて、チケットノルマの廃止、新人向けのセカンドカンパニーの設立、そして団員の居住、バイト、考え、何に苦しんでいるかなど詳細な個人面談を行い、バレエ団の運営・努力に反映させている[5]。2023年6月からYouTubeチャンネルの改善を進め、これまでのPRではない高部監督や新人含めた各層の団員に密着したドキュメント動画を配信して、話題になる[3]。 2023年11月、今までの殻を破り、東京タワーステージ「RED°TOKYO TOWER SKY STADIUM」で、舞台の床壁面RED画像を駆使したクラシック・ジャズ・コンテンポラリー・ダンスのダイジェスト・新作バレエ・ダンス公演『レッド トーキョータワー』15作品8プログラムを外部振付家3人も招いてタワー下3-5階テーマパークと提携して15公演した[13]。 2024年1月「白鳥の湖」で、分かりやすさを目指して、谷バレエ団初のイヤホンガイド(有料)が導入され、バレエに慣れない人向けに、あらすじと登場人物の説明が公演中高部尚子による生放送で流された[14]。
概要
沿革
脚注[脚注の使い方]
注釈^ KバレエカンパニーはTBSと、2022年7月7日資本業務提携を締結し、文化庁助成金を受けないで運営している[6]。
^ 公演の度に谷桃子バレエ団を例にするとチケット20枚程度が渡され、売れないと自費買取になって、バレエ団員の大きな負担になっていた。みんなで努力し絶えず営業して売っていたが、いつも頭にありバレエに集中できなかった。2023年新人中の入団理由にはチケットノルマが無いことも上げている[9]。
出典^ 谷桃子バレエ団HP「アクセス」
^ 谷桃子バレエ団HP「HISTORY」
^ a b 2023年7月6日「給料なし週5日バイト」も…激リアル動画で注目、谷桃子バレエ団の目指すこと」P.1
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