谷崎潤一郎賞
[Wikipedia|▼Menu]

谷崎潤一郎賞(たにざきじゅんいちろうしょう)は、中央公論社1965年の創業80周年を機に、小説家谷崎潤一郎にちなんで設けた文学賞である。中央公論新人賞1956年開始)を発展解消させる形で開始された(なお、中央公論新人賞は1975年に復活し20年間続いた)。

時代を代表する優れた小説戯曲を対象とし、発表は年1回、受賞作発表と選評の掲載は『中央公論』誌上で行われる。受賞は選考委員の合議によって決定される。受賞者には正賞として時計、副賞として100万円が授与される(なお、当初の正賞は賞牌で、副賞は第15回まで50万円であった)。
受賞作一覧[1]
第1回から第10回

第1回(
1965年

受賞作:小島信夫抱擁家族

候補作:安部公房榎本武揚』、井上靖『楊貴妃伝』、梅崎春生『幻化』、遠藤周作『留学』、永井龍男『一個その他』、森茉莉「甘い蜜の部屋」、吉行淳之介『不意の出来事』


第2回(1966年

受賞作:遠藤周作『沈黙

候補作:井上光晴『荒廃の夏』、宇野千代『刺す』、島尾敏雄『日のちぢまり』、丹羽文雄『一路』、野坂昭如エロ事師たち』、 三島由紀夫サド侯爵夫人


第3回(1967年

受賞作:安部公房『友達』(戯曲)、大江健三郎万延元年のフットボール』(最年少受賞)

候補作:石川淳『至福千年』、 中村光夫『贋の偶像』


第4回(1968年

受賞作:なし

候補作:伊藤整『変容』、稲垣足穂『少年愛の美学』、開高健輝ける闇』、河野多恵子『不意の声』、椎名麟三『勤人の休日』、島尾敏雄『日を繋けて』、福田恆存解ってたまるか!


第5回(1969年

受賞作:円地文子『朱を奪うもの』『傷ある翼』『虹と修羅』

候補作:石川淳「若菜」、宇野千代『風の音』、倉橋由美子『スミヤキストQの冒険』、清水邦夫『狂人なおもて往生をとぐ』


第6回(1970年

受賞作:埴谷雄高『闇のなかの黒い馬』、吉行淳之介『暗室』

候補作:瀬戸内晴美『蘭を焼く』、野坂昭如『骨餓身峠死人葛』


第7回(1971年

受賞作:野間宏青年の環

候補作:石川達三『解放された世界』、北原武夫『霧雨』、倉橋由美子『反悲劇』


第8回(1972年

受賞作:丸谷才一『たった一人の反乱』

候補作:宇野千代『或る一人の女の話』、開高健『夏の闇』、河野多恵子『骨の肉』、佐多稲子『樹影』、舟橋聖一『妖魚の果て』


第9回(1973年

受賞作:加賀乙彦『帰らざる夏』

候補作:上林暁『ばあやん』、河野多恵子『双夢』、中村光夫『平和の死』、古井由吉『水』、丸山健二『雨のドラゴン』


第10回(1974年

受賞作:臼井吉見『安曇野』

候補作:阿川弘之『暗い波濤』、小川国夫『彼の故郷』、中村光夫『ある女』、舟橋聖一『滝壺』


第11回から第20回

第11回(
1975年

受賞作:水上勉『一休』

候補作:中村真一郎『四季』、野坂昭如『生誕の時を求めて』、古井由吉『櫛の火』、安岡章太郎『私説聊斎志異』


第12回(1976年

受賞作:藤枝静男『田紳有楽』

候補作:河野多恵子『血と貝殻』後藤明生『夢かたり』、坂上弘『優しい人々』、高橋たか子『誘惑者』、古井由吉『聖』、丸山健二『火山の歌』、和田芳恵『抱き寝』


第13回(1977年

受賞作:島尾敏雄『日の移ろい』

候補作:大庭みな子『浦島草』、黒井千次『五月巡歴』、中上健次『枯木灘』、野呂邦暢『諫早菖蒲日記』


第14回(1978年

受賞作:中村真一郎『夏』

候補作:小田実『円いひっぴい』、開高健『ロマネ・コンティ一九三五年』、田久保英夫『触媒』


第15回(1979年

受賞作:田中小実昌『ポロポロ』

候補作:李恢成『見果てぬ夢』、三木卓『野いばらの衣』、山崎正和『地底の鳥』


第16回(1980年

受賞作:河野多惠子『一年の牧歌』

候補作:田久保英夫『雨飾り』、中上健次『鳳仙花』、大西巨人神聖喜劇』(辞退)


第17回(1981年

受賞作:後藤明生『吉野大夫』、深沢七郎『みちのくの人形たち』

候補作:宇野千代 『青山二郎の話』、司馬遼太郎ひとびとの跫音』、林京子『無きが如き』


第18回(1982年

受賞作:大庭みな子『寂兮寥兮』

候補作:富岡多恵子『遠い空』、古井由吉『山躁賦』、三浦哲郎『おろおろ草子』


第19回(1983年

受賞作:古井由吉『槿』

候補作:古山高麗雄『断作戦』、富岡多恵子『波打つ土地』、中上健次『地の果て至上の時』


第20回(1984年

受賞作:黒井千次 『群棲』、高井有一『この国の空』

候補作:阿部昭『緑の年の日記』、中上健次『日輪の翼』


第21回から第30回

第21回(
1985年

受賞作:村上春樹世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

候補作:長部日出雄『映画監督』、日野啓三『夢の島』、三浦哲郎『白夜を旅する人々』


第22回(1986年

受賞作:日野啓三『砂丘が動くように』

候補作:小林信彦『僕たちの好きな戦争』、阪田寛夫『まどさん』、富岡多恵子『水獣』


第23回(1987年

受賞作:筒井康隆『夢の木坂分岐点』

候補作:青野聰『翼のない鳥』、倉橋由美子『アマノン国往還記』、澁澤龍彦『高丘親王航海記』


第24回(1988年

受賞作:なし

候補作:尾辻克彦『贋金づかい』、富岡多恵子『白光』、吉村昭『仮釈放』


第25回(1989年

受賞作:なし

候補作:青野聰『七色の逃げ水』、池澤夏樹『真昼のプリニウス』、田久保英夫『氷夢』、中上健次『奇蹟』


第26回(1990年

受賞作:林京子『やすらかに今はねむり給え』

候補作:田久保英夫 『しらぬひ』、中上健次『讃歌』


第27回(1991年


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:30 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef