議員会館
[Wikipedia|▼Menu]
衆議院第一議員会館。後方に見えるのが、衆議院第二議員会館と参議院議員会館。

議員会館(ぎいんかいかん)とは、衆議院議長参議院議長の管理の下、各議院の国会議員の執務室を提供するために設置された施設。設置根拠は国会法第132条の2[注 1]衆議院事務局管理部および参議院事務局管理部が維持管理を行っている。

簡単に言うと、国会議員達の東京事務所の合同庁舎(各議員達は自分の選挙区にも地元事務所を持っている)。
概要

衆議院に衆議院第一議員会館・衆議院第二議員会館が、参議院に参議院議員会館が置かれている。これらの議員会館は、国会議事堂の西側(裏側)の道路(都道257号線[注 2])をはさんだ向かいに3棟並んで建てられており、中央に位置する衆議院第二議員会館は国会議事堂中央塔と軸線が一致するように配置されている[1]。衆議院第一議員会館の南側の区画には内閣総理大臣官邸が立地している。

いずれの建物地上部は鉄骨構造12階建て。地下部は鉄骨鉄筋コンクリート構造鉄筋コンクリート構造で3-5階建である[2]地下には食堂売店を備えるほか、地下通路により国会議事堂及び東京地下鉄国会議事堂前駅永田町駅とつながっている。

議員会館前の道路歩道は、自己の政治的思想を国会議員へと訴えかけようとするデモの名所で、各種団体拡声器を手に陳情や座り込みをしている姿がしばしば見かけられる。

国会開会中は、議員会館と議員宿舎との間に、各院事務局による議員専用の送迎バスが運行される。
議員会館(新)参議院議員会館
(参議院通用門前交差点より)

旧会館は狭隘・老朽化が進んでいたことや、セキュリティ上の問題点・高度情報化・バリアフリー化・環境対策等への対応困難などを理由として、2007年度(平成19年度)からPFI方式による建て替え事業を始めた。参議院議員会館は2010年(平成22年)6月に竣工し、同年7月1日より使用を開始。衆議院議員会館は同年7月に竣工し、同年7月20日より使用を開始した。新会館では、議員事務室は旧会館の約40m2/室から約100m2/室と拡大された。総工費は、衆議院議員会館は第一・第二2棟合計で約1,106億円、参議院議員会館は1棟で約600億円。

新会館においても、名称変更・住所郵便番号の変更はない。

国会議事堂と議員会館の間には公道(国道二四六号線永田町バイパス)が通っている。従来この公道の下に、第二次世界大戦中の防空壕跡を利用した広い地下通路があって、国会議事堂・衆議院第一議員会館・衆議院第二議員会館・参議院議員会館などをつないでいたが、新議員会館建設時に、国会議事堂前駅・永田町駅までつなぐ地下通路が新設された。そのため、国会議事堂・衆議院第一議員会館と第二議員会館・参議院議員会館・国会議事堂前駅・永田町駅の間は、一旦外に出なくても行き来が出来ることとなった。
セキュリティ

PFIによる運営なので警備も民間警備会社によって行われている。日中は衛視が居るが出入管理を行う程度であり、その他の駐車場、手荷物検査、防災センターは民間警備会社が行っている。開館時間帯は受付を通り入館するが閉館すると防災センターなどで警備員からの受付をし入館することになる。また、敷地内の共用部においての撮影は禁止されている。平日は参議院、衆議院議員会館のピロティ部分は自由に歩けるが閉館、休日になると関係者以外立ち入り禁止となる。
議員会館各館の概要衆議院第一議員会館
衆議院第一議員会館[2][1]


所在地 - 東京都千代田区永田町二丁目2-1

郵便番号 - 100-8981

階数 - 地上12階/地下5階

敷地面積 - 約26,400m2

建設面積 - 約12,100m2

延床面積 - 約112,300m2

議員事務室数 - 240室

議員事務室面積 - 約100m2/室

竣工年月 - 2010年6月
衆議院第二議員会館
衆議院第二議員会館[2][1]


所在地 - 東京都千代田区永田町二丁目1-2

郵便番号 - 100-8982

階数 - 地上12階/地下4階

敷地面積 - 約19,700m2

建設面積 - 約6,500m2

延床面積 - 約90,700m2

議員事務室数 - 240室

議員事務室面積 - 約100m2/室

竣工年月 - 2010年6月
参議院議員会館
参議院議員会館[2][1]


所在地 - 東京都千代田区永田町二丁目1-1

郵便番号 - 100-8962

階数 - 地上12階/地下3階

敷地面積 - 約28,300m2

建設面積 - 約9,500m2

延床面積 - 約96,000m2

議員事務室数 - 242室

議員事務室面積 - 約100m2/室

竣工年月 - 2010年7月

議員会館議員事務室

現在の議員会館では、議員用の執務室、応接室兼会議室、前室及び秘書と事務員の執務室が議員ごとに設けられ、議員1人あたりの割り当て面積が、旧議員会館から比べて約2.5倍、100m2に増えた。
議員会館内施設2022年3月23日、衆議院第1議員会館の国際会議室と多目的ホールで行われたウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領によるオンライン演説[3]

議員事務室

会議室

エレベーター - 一般用/議員専用・B4?1Fから8F?12F用高層階用エレベーター6機、各階止まりのエレベーター6機

食堂

喫茶店

売店

みやげ物店

りそな銀行衆議院支店・参議院支店 - ATMも設置されている。

JTB国会内店

便所

喫煙室

駐車場

理容店 - ⇒ヘアーサロン銀座マツナガ

歯科医院

セブン-イレブン - セブン銀行のATMも設置されている。

タリーズコーヒー

てもみん

保育所[4]

国会健康センター- ウェイトトレーニング用の設備を備えた全館共用のトレーニングジム[4]

柔道場[4]剣道場[5] - 主に衛視の訓練用だが議員や秘書の他、議員に招待された一般人も利用できる[6]

国際会議室

多目的ホール

PFI事業「PFI」も参照

議員会館はそれぞれ各企業体によってのPFI事業による運営、管理、警備がなされている。契約はそれぞれ10年で2010年から2020年の第一期事業は終了し現在は2020年から2030年までの第二期事業に入っている。入札制度であり10年の契約で必要な運営費などを企業が負担をし一旦国から金を借り代表企業、構成企業がそれぞれ10年契約の中で返済をする。10年の契約が終わったらそれぞれ衆議院、参議院からの総合評価が入り、今までの企業での10年続行か変更かになる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:35 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef