警視庁音楽隊
[Wikipedia|▼Menu]
皇宮警察音楽隊

警察音楽隊(けいさつおんがくたい)とは、音楽の演奏を通じて県民と警察との融和をはかり、警察活動の広報にあたるための警察官等によって編成されている部隊のこと。本項では日本の警察音楽隊について説明する。
沿革
戦前警視庁音楽隊(1938年)

1934年1月、神奈川県警察部警務課内に音楽隊が総員8名にて発足した。次いで1936年12月に、警視庁では陸軍戸山学校軍楽隊から楽長要員として上羽仙松という人物を迎え入れ、11名の編成で警視庁音楽隊が発足した。翌1937年5月には大阪府警察音楽隊が、大阪府警察部教養課の一部門として発足した。

しかし戦争の激化に伴い、音楽隊員が相次いで軍に召集されて演奏活動が困難となり、神奈川県警音楽隊は1937年12月に解散。警視庁音楽隊も1941年7月31日に一時解散。大阪府警音楽隊も1943年9月に一時解散。
戦後

1945年10月に大阪府警音楽隊が再発足。次いで、1947年宮崎県警音楽隊が創設[1]。また、1948年5月5日には警視庁音楽隊も40名の編成で再発足。さらに神奈川県警音楽隊も、1950年2月4日に再発足した(当時は横浜市警察音楽隊として結成されたが、1950年の警察制度改正により現名称となった)。以後、全国各都道府県および皇宮警察に次々と音楽隊が編成され、1980年鳥取県警察音楽隊の設立で全47都道府県に警察音楽隊が揃った。1952年発足の皇宮警察本部音楽隊も含めれば、全国で48隊ある。
専務隊・兼務隊
専務隊

警察音楽隊のうち音楽活動を専門とする専務隊で運営されているのは、北海道警埼玉県警警視庁千葉県警神奈川県警静岡県警愛知県警京都府警大阪府警兵庫県警福岡県警の11都道府県警察。日本では、数少ないプロミュージシャンの公務員である。

隊員は警察官である場合が多い。警視庁音楽隊の場合、隊長は外部から招聘した警察職員(一般職)であるが、副隊長、副長、隊員は一般の警察官として配属された後に入隊する。

埼玉県警音楽隊の場合、全隊員の身分は警察職員(一般職)である。神奈川県警千葉県警等は約半数の隊員が警察官、残りが一般職である。採用に際しては、通常の公務員試験の他、音楽隊が直接行うオーディションに合格する必要がある。

隊長や楽長等の指揮者や音楽指導者は外部から招聘した警察職員(一般職)の場合もある。
兼務隊

前述の府県以外の音楽隊は警察官の通常業務を兼ねている兼務隊である。

兼務先として多いのは総務部広報課(音楽隊を所掌しているため)や交通機動隊機動隊福島県警等)、管区機動隊滋賀県警機動警察隊)、自動車警ら隊等の警察本部の執行隊か本部周辺の警察署地域課員である。

皇宮警察本部音楽隊は兼務隊である。
各音楽隊の概況

名称創設時期人数(カラーガード隊含む)備考
北海道警察音楽隊 [2]1956年約40名
青森県警察音楽隊 [3]1965年4月
岩手県警察音楽隊 [4]1965年約28名
宮城県警察音楽隊 [5]1951年3月約34名
秋田県警察音楽隊 [6]
山形県警察音楽隊 [7]1962年4月約26名
福島県警察音楽隊 [8]1954年(1973年再発足)約28名
茨城県警察音楽隊 [9]1962年4月約33名
栃木県警察音楽隊 [10]1972年
群馬県警察音楽隊 [11]1958年8月約38名
埼玉県警察音楽隊 [12]1958年5月
千葉県警察音楽隊 [13]1970年
警視庁音楽隊 [14]1948年
神奈川県警察音楽隊 [15]1950年約49名
新潟県警察音楽隊 [16]1952年


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:39 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef