『警視庁殺人課』(けいしちょうさつじんか)は、1981年4月13日から10月19日まで、テレビ朝日系列[1]で放送された刑事ドラマ。放送時間は毎週月曜21:00-21:54(JST)。全26話。 『大激闘マッドポリス'80』(日本テレビ系)に続く、東映東京撮影所企画製作部製作によるテレビドラマ第2回作品。NYPD帰りの「ミスター」こと五代警部を中心とした警視庁の新設セクション「殺人課」を舞台に、特殊訓練を積んだ刑事たちの活躍を描く。海外の刑事ドラマを意識した奇抜なガンアクションやカーチェイスを交えたハードボイルド色の強い内容であった。 菅原文太は民放の連続テレビドラマ初主演作で[2]、東映の仁侠映画を多数手がけた俊藤浩滋プロデュースの下、ドル箱シリーズであった『トラック野郎』シリーズのスタッフが集結して制作されたが、裏番組に『欽ドン!』が放送されていたこともあり視聴率は伸び悩んだ。このため、後半は人情もののエピソード中心に路線変更した。 最終回(第25話、第26話)は前後編式が取られたが、改編期の特番が挟まった影響で第26話の放送は3週間後(通常より2週遅れ)まで延びた。最終回では、途中降板した久保刑事を除く殺人課のメンバーが全員殉職するというストーリーは「最後は華々しくやろうじゃないか」という主演の菅原の考えから実現したということで、全員の殉職シーンだけで4日がかりの撮影になったという[3]。 なお、日本において「殺人課」とは一般に捜査一課を指す場合が多い。 話数放送日サブタイトル脚本監督ゲスト出演者視聴率 小沢象、嵯峨善兵11.0% 南原宏治、中田博久9.1% 八名信夫9.2% 手話をつかう少年石松愛弘小平裕小堺一機、堀田真三、高原駿雄、 荒木由美子、剣持伴紀、高城淳一8.5% 浴槽に浮かぶ美女石森史郎松尾昭典岡崎二朗、中田博久8.1% 女を喰う虫神波史男 息子よ、私を撃って!播磨幸兒鷹森立一谷隼人、稲野和子、渋谷昌道、奥村公延5.8%
概要
キャスト
「殺人課」メンバー
五代尭(警部、通称:ミスター):菅原文太
ニューヨーク市警での勤務10年を経て、殺人課創設にチーフとして参加した荒くれ刑事。愛車はポルシェ・356。「捜査は戦争」という荒唐無稽な持論のもと、型破りな捜査手法で犯罪者を追い詰めて行く。しかし最終話で幼稚園バスをジャックした犯人グループの一人を仕留めた後に不意を突かれて主犯の女の狙撃に遭い、駆けつけた田丸の目の前で殉職した。
虎間一平(通称:秀才):三田村邦彦
警察学校を優秀な成績で卒業という経歴があるが、捜査能力も非凡である。最終回でバスジャック人質救出作戦の最中に、エンジェルの死で動揺したところを犯人のめった撃ちに遭い、犯人のひとりを仕留めるもそのまま絶命した。
眉村冴子(通称:エンジェル):一色彩子
殺人課の紅一点。初期はヌードを交えたお色気シーンの場面が多かった。 最終回の人質救出作戦では、人質の母親を庇って犯人の銃弾を浴び死亡した。
久保剛(通称:ウルフ):剛竜馬
殺人課の体力派刑事。第14話以降顔を見せなくなる(殺人課員が6人から5人になる)が、オープニングでのクレジットには最終回まで登場。
村木譲(通称:チャンス):関根大学
殺人課の体力派刑事No.2。愛車のバイクはスズキ・GS400E。第25話で暴走する幼稚園バスに捨て身で乗り込んで犯人に撃たれるも、最後の力を振り絞りバスを停止させ殉職。
額田司郎(警部補、通称:ビショップ):中谷一郎
殺人課のデスクワーク担当。第25話で暴走する幼稚園バスを止めようとするも撥ねられ瀕死の重傷を負い、続く最終話で息を引き取る。
ミスターの関係者
田丸隆一郎(警視庁刑事部長、警視監):鶴田浩二
ミスターの上司で理解者、若いときからの付き合いで、仕事以外では先輩と呼ばれている。刑事部長という立場ながら自ら現場に立ち狙撃も行う行動派。
五代可奈子(ミスターの妹):里見奈保(現・鶴田さやか)
車椅子での生活をおくっているが、理由については言及されていない。終幕での出演が多い。
平田(捜査第一課長):梅宮辰夫
ミスターのライバル役で、初期の数話のみ出演。
銀座のバー「Lupin」のマスター:ディック・ミネ
エンディングおよび第25・26話のみの出演。店はミスターの行きつけの場所らしい。彼の娘は幼稚園の教員であり、事件に巻き込まれてしまう。
スタッフ
企画:勝田康三(テレビ朝日)、俊藤浩滋(藤映像コーポレーション)
プロデューサー:福湯通夫(東映)、高村賢治(東映)、福井良春(藤映像コーポレーション)
脚本:掛札昌裕、杉村のぼる、佐藤繁子、鴨井達比古、内藤誠、村尾昭、石丸要、中島信昭、石松愛弘、石森史郎、神波史男、奥山貞行、播磨幸兒、大野武雄、上下真三、金子成人
監督:中島貞夫、小平裕、鷹森立一、原田隆司、松尾昭典、竹本弘一
音楽:小林亜星、上田力
編曲:筒井広志
演奏:上田力&パワーステーション
撮影:吉田貞次、中島徹
照明:山口利雄、増川邦弘
録音:川島一郎、岡村昭治
助監督:浅沼順、新井清、ほか
ナレーター:神太郎
擬斗:金田治
制作:テレビ朝日、東映、藤映像コーポレーション
サブタイトル
11981年
4月13日復讐のバラード掛札昌裕中島貞夫千葉真一、石橋蓮司、大葉健二、
24月20日身代金2億5千万!杉村のぼる小平裕鹿内孝、大木実、北林早苗12.1%
34月27日狼たちの青春佐藤繁子中島貞夫原田美枝子、清水健太郎、
45月4日奴が愛した越路吹雪鴨井達比古鷹森立一待田京介、森田理恵、山本清6.1%
55月11日焔の女佐藤繁子江波杏子、幸田宗丸、西沢利明、河合絃司6.5%
65月18日殺意のコネクション内藤誠小平裕石田純一、にしきのあきら、今井健二、
75月25日白昼のスナイパー村尾昭原田隆司中尾彬9.8%
86月1日空中に舞う三億円掛札昌裕矢吹二朗、ジョニー大倉、亜湖、睦五郎5.9%
96月8日白い恐怖バラキ石丸要鷹森立一蟹江敬三、片桐夕子、石橋雅史、武藤章生6.1%
106月15日泥沼に咲いたバレリーナ中島信昭西村晃、平田昭彦、梅津栄、
126月29日料亭殺人事件
147月13日連続美女殺人事件・
奥山貞行
石森史郎原田隆司鈴鹿景子、藤木孝、桜井浩子、