諏訪湖
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諏訪湖
小淵沢付近上空から見た諏訪湖
所在地 日本
長野県
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯36度02分57秒 東経138度05分07秒 / 北緯36.04917度 東経138.08528度 / 36.04917; 138.08528座標: 北緯36度02分57秒 東経138度05分07秒 / 北緯36.04917度 東経138.08528度 / 36.04917; 138.08528
面積12.81[1] km2
周囲長15.9 km
最大水深7.2 m
平均水深4.7 m
貯水量0.063 km3
水面の標高759 m
成因構造湖(断層湖)
淡水・汽水淡水
湖沼型富栄養湖
透明度1.3 m
プロジェクト 地形
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2市1町の境界線が諏訪湖を通る

諏訪湖(すわこ)は、長野県岡谷市諏訪郡下諏訪町諏訪市にまたがる[1]河川法では、天竜川一級河川)水系の一部として扱われる。湖沼水質保全特別措置法指定湖沼。
地学的知見

新生代第三紀の終わり頃からの中央高地の隆起活動と糸魚川静岡構造線断層運動によって、地殻が引き裂かれて生じた構造湖(断層湖)である。また、糸魚川静岡構造線と中央構造線が交差する地で、諏訪湖を取り囲むように諏訪湖南西側には諏訪湖南岸断層群が、諏訪湖北東側には諏訪断層群がある[2]。「かつて、諏訪湖からの水は東の釜無川方面に流れていたが、八ヶ岳からの噴出物によって堰き止められ、南下するようになった」との説がある[3]。時代が下るにつれて、流入河川からの土砂の堆積や護岸工事などにより、面積は徐々に縮小している。
地理

長野県中部の諏訪盆地に位置する。面積は12.81平方キロメートルで、長野県内最大の湖沼である。

地溝湖諏訪湖と諏訪盆地空撮。幾つもの地溝が集まる

立石公園からの眺め

中央自動車道諏訪湖サービスエリアから見た諏訪湖(2018年7月21日撮影)

諏訪湖南端よりのパノラマ(諏訪湖サービスエリア付近からの撮影)



釜口水門付近から


総貯水量:62,987,000立方メートル

滞留時間:39日

流域面積:531.8平方キロメートル

流入河川数:上川宮川など計31河川

流出河川:天竜川岡谷市)のみ(釜口水門によって流出水量が調整されている)

水質

平均滞留時間は3日から120日(平均40日程度)と変動が大きく[4]湖水の水質は流入河川からの流入量(流域の降水量)と水質変動の影響を強く受ける[5]。したがって、歴史的に流域の暮らしの変化により水質も大きく変化してきた。

諏訪湖はかつて非常に水質のよい湖であり、江戸期には琵琶湖河口湖からのが放流され漁業も行われていた。しかし、戦後の高度経済成長期にかけて農地からの化学肥料由来の栄養塩類[5]や生活排水などにより湖の富栄養化が進み、過栄養湖[6]へと変化した。特に1970年代から80年代にかけては、ユスリカオオユスリカやアカムシユスリカ(英語版))[7]アオコのミクロキスティス(英語版)(Microcystis )[8]が大発生し湖面が緑色になり、悪臭が漂い発泡するなどといった環境悪化が見られた。水質悪化の要因は多くあるが、流入河川が30を超え多いにもかかわらず、流出河川が天竜川のみであり、かつ集水域が広く各流入河川の汚染物質が溜まり易い構造になっているからである[9]。その後、1979年から1993年にかけて諏訪湖流域下水道の整備が進んだことや[10]、市民による水質改善活動の結果、諏訪湖の水質は大幅に改善された。しかし、それでもなお昭和初期の姿を取り戻すまでには至っていない。

浄化施設の顕著な効果はすぐには現れなかったが水質浄化の効果は徐々に現れ[11]、1997年頃からは夏にアオコの発生が見られない年があったり、それまで大発生をしていたユスリカの発生が大きく減少したりするなど、水質浄化の影響を感じられるようになってきた[12]。しかし、水質浄化に伴い生息生物相も変化し[13]生態ピラミッドの底辺を構成する植物性プランクトン減少の影響は食物連鎖上位へも変化が及び、水草の増加、大型ミジンコの増加が報告されている[14]。なお、ワカサギの減少と水質浄化の因果関係を示唆する[8]報告もある。たとえば、水質浄化により透明度が上昇した沿岸では水草のヒシが繁茂し、ヒシの下部では水流が阻害され貧酸素水帯を形成する為、ヒシの除去も行われている[15]
行事

4月 諏訪湖開き

8月1日 - 9月第1日曜日
サマーナイトファイヤーフェスティバル花火等)

8月15日 諏訪湖祭湖上花火大会

9月第1土曜日 全国新作花火競技大会

10月 諏訪湖マラソン[16]

11月 カーフェスタ諏訪湖(諏訪湖美化チャリティーイベント[17]

全面氷結

かつては毎年のように厚い氷が湖面をおおい、戦前には氷上での戦車の走行や航空機の離着陸の訓練まで行われていた[18]1912年アイススケートの様子同年、袴姿の女性のスケーターたち

また、ワカサギの穴釣りをはじめ、アイススケートなども行われていたが、近年は全面氷結の頻度が減少している。また、氷も薄くなっており、スケートなどを行うのは危険を伴う。ワカサギの穴釣り以外に陸釣りをする釣り客、船釣り客が訪れる。
七ツ釜

昭和10年代までは、諏訪湖がほぼ氷結しても東側7ヵ所の湖底源泉の湖上は氷結せず、湖上に7ヵ所の穴が開いて見えたことから、湖底の源泉は七ツ釜と称されていた。源泉のひとつとして七ツ釜は現在利用されており、諏訪湖東岸に所在する諏訪湖間欠泉センター、湖畔公園足湯や、上諏訪温泉などに引かれている。
御神渡り2008年の神渡の痕跡

冬期に諏訪湖の湖面が全面氷結し、氷の厚さが一定に達すると、昼間の気温上昇で氷がゆるみ、気温が下降する夜間に氷が成長するため「膨張」し、湖面の面積では足りなくなるので、大音響とともに湖面上に氷の亀裂が走りせりあがる(プレッシャー・リッジも参照のこと)。

この自然現象を御神渡り(おみわたり)と呼び、伝説では上社の男神下社の女神のもとへ訪れに行った跡だという。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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