課程博士
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この項目では、学位について説明しています。その他の用法については「博士 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

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出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。(2015年4月)


独自研究が含まれているおそれがあります。(2015年4月)


正確性に疑問が呈されています。(2015年4月)


博士(日本学位は「はくし」、昔の大学寮の官職名は「はかせ」)は、人類が保有する教育機関・体系の中で与えられる学位のうち最高位のものである(博士の学位参照)。英語からドクターともいい[1]、世界の教育レベルを分類しているISCEDでは最高位のレベル8、欧州資格フレームワーク (EQF) でも最高位のレベル8と定義されている。第二次世界大戦前の日本においては原則として博士号授与機関は帝国大学に限られ、その希少性から「末は博士か大臣か」と詠われるほど市井において高く評価され、学位の保持者に対しては敬意が表されていた。

博士 (Doctor) の学位は、によって多少の差異はあるものの国際的に最高位の学位として位置づけられているが、日本では学校教育法第104条により大学など高等教育機関や学位授与機関(日本においては独立行政法人大学評価・学位授与機構)における修士およびそれと同等の学力があると認められた者が、大学院の博士課程あるいは博士後期課程において主軸となる研究テーマについて研究を行い、その内容を学位論文として執筆し、最高学位に相応しいと授与機関から認められることで取得できる(「甲博士」、通称は「課程博士」もしくは「コースドクター」)。また、論文審査により高度な研究能力があると認定された者にも授与されることがある(「乙博士」、通称は「論文博士」と称する)。

また、学位ではないが、名誉称号としての名誉博士なども存在する。外交儀礼上、各国政府要人等が博士号取得者である場合、官名の後に博士閣下と敬称する事例が見受けられる。
目次

1 種類

1.1 研究博士

1.2 専門職博士

1.3 名誉博士


2 肩書き

3 各国の制度

3.1 日本

3.1.1 日本での歴史

3.1.2 博士号の種類

3.1.2.1 1887年-1898年

3.1.2.2 1898年以降

3.1.2.3 1920年以降

3.1.2.4 1956年以降

3.1.2.5 1991年改正以降


3.1.3 博士学位の取得方法

3.1.4 博士論文公刊の義務

3.1.5 博士学位の取得方法の意義と問題点


3.2 アメリカ合衆国

3.3 イギリス

3.4 オーストラリア

3.5 ドイツ

3.6 フランス


4 博士号取得者のキャリア

5 ディプロマミル等による学位偽造

6 博士号の取り消し

7 脚注

8 関連項目

9 外部リンク

種類
研究博士

研究博士 (Research Doctorate) では、ピアレビュー(査読)が行われている出版された学術雑誌に掲載されることが求められる。

英語圏にて最も知られている研究博士は、リベラル・アーツ系の「哲学博士」 (Doctor of Philosophy, Ph.D., or D.Phil.)[2][3]であり、これは世界多くの国で付与されている。

その他の研究博士号には、教育博士 (Doctor of Education, D.Ed., Ed.d)、芸術博士 (Doctor of Arts, D.A.)、Doctor of Professional Studies、社会科学博士 (Doctor of Social Science, D.S.Sc.)、ビジネスマネジメント博士 (Doctor of Business Administration, D.B.A.)、マネジメント博士 (Doctor of Management, D.Mgt.)、情報セキュリティ博士 (Doctor of Information Security, D.I.S.)、リハビリテーション博士 (Doctor of Rehabilitatin, Rh.D.)、社会福祉学博士 (Doctor of Social Work, D.S.W.) など。工学博士系では様々な名称があり、米国、日本、韓国では Doctor of Engineering (D.Eng.)[4]イギリスではEngineering Doctorate[5]ドイツではDoktor-Ingenieur (Dr.-Ing.) やDoctor rerum naturalium (Dr.rer.nat.) などがある。

神学では、Doctor of Theology (D.Th.) や Doctor of Sacred Theology (D.S.Th.) が研究博士号である。
専門職博士「専門職学位」も参照

多くの国では、学術的教育、学術的研究を行っていない分野においても、"doctorates"の専門職博士号を付与している。

たとえば米国とカナダでは、医学博士 (Doctor of Medicine, D.M.), (Doctor of Physical Therapy, D.P.T.), (Doctor of Chiropractic, D.C.), (Doctor of Osteopathic Medicine, D.O.)、薬学博士 (Doctor of Pharmacy, D.Pharm.), (Doctor of Psychology, D.Psy), (Doctor of Social Work, D.S.W.), (Doctor of Behavioral Health, D.B.H.), (Doctor of Dental Surgery, D.D.S.), (Doctor of Veterinary Medicine, D.V.M.), (Doctor of Nursing Practice, D.N.P.) などがある。
名誉博士「名誉博士」を参照
肩書き

英語ドイツ語などでは、博士への敬称Doctor of Philosophy (Ph.D.) もしくはDr.(ドクター)表記となる(フランス語では点をつけずDrとすることが多い)。会話の際に名前の前に肩書として付ける場合には「ピーエイチディー」よりも「ドクター」を用いることが多い。医師も博士と同じくDr.(ドクター)と称されるが、この場合のドクターは学位ではなく、職種としての医師に対する形容となる。医師も博士号を取得するためには、独自性のある研究論文や著書を提出し、博士論文審査に合格することが要件となる。

現在、日本では慣習的に医師免許を持つ者はM.D.、歯科医師免許所持者はD.D.S. (D.M.D)、獣医師免許免許所持者はD.V.M.と自分で記入したり、書かれたりする場合があるが、日本のそれらの学位の英語表記として海外における認識は違う場合がある。例えば世界保健機関(WHO)の世界の医学部リストにおいては、日本の医学部卒業の学位はigakushi あるいはBachelor of Medicineとなっている。大学院課程にて医学博士号、歯学博士号、獣医学博士号(臨床博士号を含め)を取得した人物には、Ph.D.を併記する(例、M.D., Ph.D. といったように間にカンマを打つのが慣例である)。日本では過去においては医学博士号の所持者が「学位」の意味も含め、肩書きにM.D.(歯学博士号の場合はD.M.D., D.D.S.)とのみ記していた時期もある。

これら学位とは別に現在の日本では博士学位の有無に拘らず、医師免許、歯科医師免許、獣医師免許を持つ者をドクターと呼称するのが通例である。これに対し、職種として医師ではないが医学博士号を有する者(たとえば医学博士号を持っている看護職)も存在し、彼らもドクターではある。

これら肩書に統一性が見られないのは、戦前の教育制度上は帝国大学卒業生のみに「医学士」が与えられ、事実上、医学博士が帝国大学出身者に独占されていた。明治時代の医籍簿には外国の教育機関で医学を習得したものを「ドクター」と分類していた[6]、などの歴史的経緯があり、またドクターの用語が外来語であるためその用法や解釈に統一性が見られないなどの複雑に錯綜する歴史的経緯に起因する事情がある。

1991年7月以前に授与された博士号では「博士」の前に専攻分野の名称を冠していたが(例えば文学博士、医学博士、理学博士)、1991年7月以降に授与された博士号では「博士(文学)、博士(医学)」のように「博士」に続けて括弧内に専攻分野を併記するようになった。また学位の名称の使用に際しては、授与大学名をも併記しなければならない[7]
各国の制度


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