『誰かが私を愛してる』(だれかがわたしをあいしてる)は、毎日放送の制作により、TBS系列の「木曜座」(毎週木曜日22:00 - 22:54)の枠で、1983年(昭和58年)1月6日から同年3月31日まで放送されたテレビドラマ。全13話。 『木曜座』の枠としては最後の作品。シティホテル「クレメント」を舞台の中心とし、ライバルホテルとの業界同士の争いとその内幕などを映しながら、ヒロイン・寺沢泉が若い男性と中年男性との二つの愛の間で揺れ動きながら、業界人として自立していくその姿などを描いた。 28年前、蓼科高原の森で赤ちゃんを産み落とす一人の母親がいた。母親はしばらくして力尽きて亡くなり、その近くにはすでに父親の姿はなかった。その赤ちゃんこそ、後に出生の秘密を背負って生きることになる寺沢泉だった。それから28年。広告代理店・大東エージェンシーで企画の仕事をしていた泉は、友人と一緒に東京・青山で輸入玩具店を開業するつもりで退職したが、友人にその開業資金を持ち逃げされ途方に暮れていた。泉は、新宿のシティホテル・クレメントの企画室にチーフとして勤める松川悦史の元を訪ねた。泉と悦史は大東エージェンシーで一緒に企画に携わっていたかつての同僚であり、10年越しの恋人同士でもあった。悦史は泉に、クレメント企画室入りを勧め、副支配人の矢崎泰一郎に面接してもらうように頼み込むが、すでに秘書・有馬衿子の企画室異動が内定していることから返事を渋られた。実はこの矢崎こそ、泉の出生の秘密を握っている人物だった…[1][2][3]。 実在のホテル、ハイアットリージェンシー東京が「ホテル・クレメント」として撮影に使用された。主演の多岐川裕美と野口五郎は、そのロケ先となったハイアットリージェンシー東京を訪れ、総支配人に話を聞いて役作りのために努めたという[3]。
概要・内容
キャスト[4]
寺沢泉:多岐川裕美
松川悦史:野口五郎
矢崎泰一郎:露口茂
有馬衿子:かとうかずこ
森村映子:萬田久子
高階:近藤正臣(特別出演)- ライバルホテルの秘書室長
伸子:手塚理美
吉田:潮哲也
岡本:佐藤B作
西条隆:松村雄基
小竹:長塚京三 - カメラマン
小竹昭子:藤島くみ
沢井知子:竹内蛍子(第11話出演)
ゲイバーの菊子:堀内正美
石光隆吉:松村達雄 - クレメント会長
石光一彦:山本紀彦 - 隆吉の息子
寺沢耕作:牟田悌三 - 泉の育ての父
雅子:岡まゆみ - 泉の亡き母
スタッフ
プロデューサー:飯島敏宏
脚本:市川森一(第1 - 4話、第6 - 7話、第9 - 13話)、鹿水晶子(第5話、第8話)
演出:楠田泰之(第1 - 2話、第5 - 6話、第9 - 13話)、森田光則(第3 - 4話、第7 - 8話)
音楽:丸山圭子
技術:東通、タムコ
照明:ティ・エル・シー
美術:東京美工
制作:木下プロダクション、毎日放送
主題歌・挿入歌
主題歌
野口五郎『19:00の街』(作詞:伊藤薫、作曲:筒美京平、編曲:川村栄二)
挿入歌
野口五郎『誰かが私を愛してる』(作詞:市川森一、作曲:筒美京平、編曲:川村栄二)
丸山圭子『ガラスの森』(作詞・作曲:丸山圭子、編曲:小笠原寛)
脚注[脚注の使い方]^ 参考:1983年1月6日 毎日新聞・朝日新聞・読売新聞各テレビ欄
^ 「TV新作ドラマ/『徳川家康』『霧の旗』『追跡』ほか」『映画情報』第48巻第2号、国際情報社、1983年2月1日、74頁、NDLJP:2343788/74。
^ a b 参考:『1980年代全ドラマクロニクル』(TV LIFE(学研パブリッシング)編集部編)
^ 参考:毎日新聞・朝日新聞・読売新聞・北海道新聞・京都新聞 各テレビ欄、週刊TVガイド(1983年1月?3月)
TBS 木曜座
前番組番組名次番組
愛を裁けますか誰かが私を愛してる(廃枠)
TBS 木曜22時台(MBS制作枠・1983年1月 - 3月)
愛を裁けますか誰かが私を愛してる世界まるごとHOWマッチ
※これよりクイズ番組枠
表
話
編
歴
TBS系列 木曜10時枠の連続ドラマ / 木下恵介・人間の歌シリーズ / 木曜座 / カネボウ木曜劇場
1970年4月 -
1977年3月
(木下恵介・人間の歌シリーズ)
1970年
冬の旅
俄 浪華遊侠伝
椿の散るとき
1971年
冬の雲
冬の華
春の嵐
1972年
地の果てまで
白い夏
愛よ、いそげ!
1973年
風の色
夏の別れ
それぞれの秋
冬の貝殻
1974年
バラ色の人生
風の町
阿蘇の女
三人姉妹
1975年
もうひとつの春
魅せられた夏
旅への誘い
1976年
早春物語
遙かなる海
お菓子放浪記
1977年
冬の運動会
1977年4月 -
1978年3月
(第1期)
1977年
新選組始末記(平幹二朗版)
おせん
1978年
舞いの家
1978年4月 -
1983年3月
(木曜座)
1978年
華やかな孤独
愛がわたしを
あした無く
1979年
たとえば、愛
愛と喝采と
水中花
オレンジ色の愛たち
1980年
逢いたくて
離婚ともだち
愛の教育
恋人たち
1981年
微笑天使
夜の花火
虹色の森
いつか黄昏の街で
1982年
愛の別れ道
さりげなく憎いやつ
家族の神話
愛を裁けますか
1983年
誰かが私を愛してる
1990年10月 -
1991年3月
(第2期・木曜ドラマ)
1990年
浮浪雲(ビートたけし版)
1992年4月 -
1992年9月
(第3期・木曜ドラマ)
1992年
眠れない夜をかぞえて
キライじゃないぜ
1994年4月 -
1999年9月
(第4期・木曜ドラマ)
1994年
長男の嫁
男嫌い(リメイク版)
家族A
1995年
私、味方です
魔の季節
ひと夏のラブレター
長男の嫁2?実家天国
1996年
リスキー・ゲーム
結婚しようよ
真昼の月
義務と演技
1997年
ストーカー・誘う女
友達の恋人
智子と知子
不機嫌な果実
1998年
Sweet Season
ラブ・アゲイン
ラブとエロス
仮面の女
1999年
ママチャリ刑事
魔女の条件
P.S. 元気です、俊平
2002年4月 -
2003年3月
(カネボウ木曜劇場)