誕生日プレゼント
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贈り物(おくりもの)とは、何か出来事があった際に贈る特別なものを指す。同義語プレゼントギフト・ご進物(ごしんもつ)がある。
目次

1 特徴

2 動機の例

3 地域別の習慣

3.1 地域を問わず見られるもの

3.2 日本

3.3 キリスト教圏

3.4 中国語圏

3.5 ネイティブ・アメリカン


4 民俗学的考察

5 脚注

6 関連項目

特徴

いわゆる「商品」でない「贈り物」の特徴として、以下の3点が挙げられる[1]

贈り物を媒介として、前の所有者の人格や感情が伝達される。

友情や信頼の持続性を表明するため、お返しには一定の間隔をおく。

贈り物では、交換価値(例えば金額換算)という思考が通常は排除される。

マルセル・モースは『贈与論』において、贈与をめぐる3つの義務を提示した[2]
贈り物を与える義務 - 動機は様々だが、先例慣習といった暗黙の圧力や、受贈者が自分と他の贈与者候補を比量した時の結果を恐れる心理から発生する義務感によって贈られる。人は意識的、無意識的に受贈者から見返りを回収することを期待する。

それを受ける義務 - 贈り物を受けることで債務意識が生じる。しかし、贈り物を拒むことは人間関係を築く上で禍根を残すこともある。そのため、贈り物を受けることは関係を維持するための基本的なマナーとなる。

お返しの義務 - 「貸し」「借り」を作ったままでは双方が落ち着かないのでお返しをする。こうした受贈者に生じる返礼の義務感を互酬性(reciprocity)とも呼ぶ。

のちに、モーリス・ゴドリエは第4の義務として「神々や神を代表する人間へ贈与する義務」を追加した。歴史を遡るほど人々の生活の中で第4の義務の比重は高くなる。
動機の例 クリスマスツリーの下に置かれたプレゼント ライブ会場のプレゼントBOX

愛情

祝福

憐憫

お見舞い

餞別、土産

富の再分配

信頼の確認(贈ること自体が目的の相互贈与)

賄賂

地域別の習慣
地域を問わず見られるもの

結婚

出産

誕生日

結婚記念日

葬儀

日本

お年玉 - 年神からの賜りもの、年(トシ = 米 = 稔りに1年かかるの意)の魂(霊魂)、という意味合いがある[3]

年賀

バレンタインデー2月14日) - 日本にこの風習がいつ伝わったか確かなことは分かっていないが、商業イベントとしては1930年代、広く浸透はしなかったものの、製菓業界による宣伝を契機にするという説が有力である。1950年代には、百貨店が女性を対象とした販売促進イベントとしてこの習慣をアピールした。このときは送る相手(恋人・友人・家族)、贈答品の種類も企業によってまちまちだった。1960年代には、森永製菓が「恋人にチョコレートを贈る」というメッセージの広告を展開し、女性消費者の関心を引き付けた。(おりしも皇太子のご成婚(1959年)以降ロマンスへ関心が高まっていた。)1970年代になり、ようやくバレンタインデーは広く浸透し、贈り物もチョコレートに固定化されるようになった。この頃の贈り主はもっぱら10代の女性である。1980年代には、好景気の影響もありチョコレートに別の贈り物を添えたり、チョコレートを手作りする風潮が起こった。また義理チョコという日本独自の風習も始まった[4]

ホワイトデー3月14日) - 1980年代、日本の洋菓子業界がバレンタインデーの返礼イベントとして提案した、日本独自の風習である[4]

合格祝い、入学祝い、卒業祝い

母の日

父の日

中元 - 起源は中国の星祭の三元のひとつ、陰暦7月15日の中元にさかのぼる。道教ではこの日を盛大に祭る風習があり、それが六朝時代末期に仏教の盂蘭盆会と習合した。これが日本へ渡来したのち、お精霊様(先祖の死霊)を迎える風習とさらに習合し、日本風のお盆と中元という習俗が成立した[3]

歳暮 - 日本では収穫の神事の後、直会で共に会食することにより、人々は神の霊魂の分割にあずかり連帯を強めるという習俗があった。また年の暮れには先祖の魂祭りをする習俗もあった。これらが結びつき、歳暮の贈答という風習となったと考えられる[3]

クリスマス12月24日) - 日本では明治以降、百貨店が販売促進を目的としてクリスマスプレゼントの風習をアピールしたが、ごく一部にしか浸透しなかった。1950年代の進駐軍キリスト教団体による慈善活動以降、急速にひろく普及するようになったが、その頃は成人男性の盛り場での娯楽イベントという性質のものだった。1960年代以降、経済成長に伴うマイホーム主義が広まるにつれ、家庭内イベントとして浸透した。1970年代後半以降は若い男女へのアピールが強まり、またクリスマスイブが重要になった。1980年代後半のバブル景気期に、そのロマンチック志向・ブランド志向は頂点に達した。1990年代以降は個性や自分らしさを演出する傾向が見られるようになった[4]

キリスト教圏

バレンタインデー(2月14日) - ローマ近郊テルニの司教ウァレンティヌスの殉教記念日を起源とする。7世紀にキリスト教の祝祭行事となったが、14世紀頃には縁結びの守護聖人の日として恋人同士がプレゼントを贈りあうなど世俗化が進んだ。第一次世界大戦後、アメリカではカード業界を中心にしてこの日にグリーティングカードを贈りあう風習が起こり、現在も恋人同士に限らず、親子や友人どうしでカードを贈りあうことがひろく行われている[4]

イースター(4月頃)

ハロウィン10月31日

クリスマス(12月24日) - 古くからあるクリスマスの風習に、クリスマスプレゼントクリスマスカードサンタクロースといった要素が加わるのは19世紀以降のアメリカにおいてであり、それはクリスマス期の消費促進を目的としたものであった[4]

中国語圏

圧歳銭(日本でいうお年玉に相当)

ネイティブ・アメリカン


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