親衛隊_(アイドル)
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親衛隊(しんえいたい)は、アイドルの熱烈なファンが集まって、私的に応援活動・身辺警護をする組織を、本義の親衛隊になぞらえて呼ぶ名称である[1]目次

1 概要

2 沿革

2.1 創成期

2.2 最盛期

2.3 安定期

2.4 反乱期

2.5 終焉期

2.6 現代の親衛隊


3 活動内容

3.1 警護

3.2 応援

3.2.1 主な応援活動の拠点

3.2.2 応援の種類


3.3 支援活動


4 組織概要

5 所属していた主な有名人

6 脚注

7 関連項目

8 外部リンク

概要

1970年 - 1980年代に多く存在した[1]。各アイドルの親衛隊が手を結び関東親衛隊連合を結成、関西九州など、全国11都道府県に連合支部を持ち、最盛期の構成員は関東・関西だけでも約2千人と言われた。

一般的に“追っかけ”や“ファンクラブ”等と同じに見られがちだが、活動理念や組織的団体である点で全く別の種類である。略して“エス”や“エータイ”と呼ばれることもあった。
沿革
創成期

週刊明星』1972年11月9日号にデビュー間もない西城秀樹を扱った記事に「親衛隊的ファンが地方公演には必ずやってくるとかいった現象があらわれている」と書かれた記述が見られる[2]

1970年代中盤。当時はまだまとまりがなく、全国キャンディーズ連盟(全キャン連)やジャパン・ピンク・レディー・サークル(JPC)等を筆頭に各アイドル歌手ごとに私設応援団的なグループがいくつも存在していたが、歌謡祭やコンサート会場でグループ同士の抗争が絶えず、これを見かねた石野真子親衛隊の柳一誠・柏原芳恵親衛隊の柳茂樹・倉田まり子初代親衛隊長・角哲也が一部のリーダー達を纏める事により、横の繋がり『関東親衛隊連合』通称“連合”を旗揚げした。アイドル歌手の応援・護衛を目的とし、榊原郁恵親衛隊長・小川則宏が初代連合長となり、これが俗に言うアイドル親衛隊が注目を集め初めた原点となる。

また、この頃には札幌関西九州にも同じような組織がすでに存在しており、後に関東同様“親衛隊連合”を名乗ることとなる。
最盛期

1980年代に入り、アイドル産業の黄金期を迎えるのと同時に、親衛隊社会にも全盛期が訪れる。連合加盟隊数はおよそ50隊、全構成員数約1,800人にも達していた。初代隊長・幹部クラスは主に真子隊出身者が多く、石野真子が引退後にこれらのデビュー時期が重なったことが要因で、以後真子隊伝説が語り継がれる由縁でもある。それらの中でも松田聖子隊は全連合の半数を占め、関東や関西だけでも500人を越す勢力を持ち、親衛隊の代名詞といえる存在であった。1983年武道館コンサートの際には、北海道支部から九州支部まで全国の聖子隊が集結、アリーナ席から2階席のほとんどが親衛隊で埋め尽くされ、声援も親衛隊のコール一色、数千本の紙テープが舞い、2階席には各地方支部の横断幕が所狭しと並び、アイドル歌手全盛だった1980年代を象徴する光景だった。また、この頃には歌番組の公開生放送がいくつもあり、親衛隊の組織的応援活動はなくてはならないものとなっていた。

この頃には関東以外も全て連合化され、北海道連合・東北連合・上越連合・北陸連合・静岡連合・中部連合・関西連合・四国連合・広島連合・九州連合。全国総動員数は3千人を越えたといわれ、文字通りの全国組織に成長していった。
安定期

1980年代中盤に差しかかると安定期に入る。7代目まで続いた聖子隊も1985年、松田聖子の婚約により解散する。この当時、連合所属隊数20数隊。各隊長クラスは主に聖子隊出身者が多かった。現代ではまず有り得ない話だが、親衛隊長とアイドルが恋愛関係に発展してしまったり、マネージャーの紹介でそのまま芸能事務所に社員・マネージャー見習いとして就職したりするなど、現役の隊員や元隊員が学校卒業時などの職業選択の一つとして芸能事務所やテレビ局など芸能関係の仕事に就くケースが出てきた。柳兄は親衛隊引退後、ライジングプロダクション入りし、デビューから数年、荻野目洋子のマネージャーを務めている。1984年7月28日に行なわれた日比谷野外音楽堂でのファースト・コンサートでは、柳の鶴の一声により関東連合を中心とした親衛隊800人が動員された。また、同じく1986年10月5日のよみうりランドオープンシアターEASTでのコンサートでは、全国から3,000人もの親衛隊が総動員され、新たな伝説を築いた。
反乱期

組織が大規模化するにつれ、派閥が発生してきた。

所属事務所系列、幹部達の人間関係など、関東連合内での派閥は大きく分けて4グループ程存在していた。さらに1985年頃、関東連合内に、初代南野陽子隊創立者・江尻昭彦を中心としたグループが生まれる。


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