西武40000系電車
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西武40000系電車
西武40000系電車(0番台)
(2021年10月 小手指駅 - 西所沢駅間)
基本情報
運用者西武鉄道
製造所川崎重工業川崎車両
製造年2016年 -
製造数0番台:6編成60両
50番台:14編成140両
〈2024年1月1日時点〉
運用開始2017年3月25日
主要諸元
編成10両編成
軌間1,067 mm(狭軌
電気方式直流1,500V
架空電車線方式
最高運転速度105 km/h(西武線内)
80 km/h(地下鉄線内)
110 km/h(東横線内)
設計最高速度120 km/h
起動加速度3.3 km/h/s
減速度(常用)3.5 km/h/s
減速度(非常)4.55 km/h/s
編成定員0番台
ロングシート時:1,299人
クロスシート時:1,250人
50番台:1,439人
自重0番台:26.7 - 36.9 t
50番台:24.8 - 35.9 t
編成重量0番台:318.5 t
50番台:303.4 t
全長先頭車:20,270 mm
中間車:20,000 mm
車体長先頭車:19,935 mm
中間車:19,500 mm
全幅2,848 mm
車体幅2,800 mm
全高屋根:3,610 mm
空調:4,050 mm
パンタ折畳み:4,115 mm
床面高さ1,135 mm
車体アルミニウム合金 (efACE)
台車モノリンク式ボルスタレス台車
SS185M・SS185T
台車中心間距離13,800 mm
主電動機永久磁石同期電動機
主電動機出力190 kW
駆動方式WN駆動方式
歯車比6.21 (87:14)
制御方式IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置東芝
SVF102-H0 (M1、M5)
SVF098-E0 (M3)
制動装置回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
全電気ブレーキ対応
保安装置西武形ATS
東京地下鉄新CS-ATCATO
東急・横浜高速ATC-P
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西武40000系電車(せいぶ40000けいでんしゃ)は、2017年に営業運転を開始した西武鉄道通勤形電車
概要

西武池袋線系統(池袋線・西武有楽町線西武秩父線)と東京メトロ有楽町線副都心線東急東横線横浜高速鉄道みなとみらい線を直通する有料座席指定列車「S-TRAIN」用として導入[1]、2017年3月25日から運用を開始[2]2018年からは新宿線拝島線系統の「拝島ライナー」での運行も開始。0番台はクロスシートとロングシートに転換可能なデュアルシートを備えている。

製造は川崎重工業(現:川崎車両)が担当[3]。西武鉄道ではモハ550形以来約90年ぶり。本形式の導入に伴い9000系2000系の置き換えが行われている。

初代「スマイルトレイン」(30000系)の後継として、「人にやさしい、みんなと共に進む電車」をコンセプトに今後のスタンダードの車両となるように開発された[4]。車両の設計においては、担当部署の鉄道本部車両部のほかに、2014年2月に社内から、20歳代を中心とする若手男女社員6名によるプロジェクトチームが選抜され、外観や車内設備にメンバーの意見を多く採り入れている。

2017年にグッドデザイン賞を受賞[5]

また、日本の鉄道事業者において電車の形式名に「40000系(40000形)」を採用した例は本形式が初。
50番台

2019年度にロングシート固定の車両(50番台)が登場し、以後の増備車は全て50番台となっている。車内設備・運用等が大きく異なる箇所があり、本項ではそれらの相違点について、各節ごとに0番台・50番台とを分けて解説を行う。

50番台(2021年10月 小手指駅 - 西所沢駅間)

構造
車体車体側面のデザイン(0番台)

共通項

車体はアルミニウム合金製のダブルスキン構体とした[6]リサイクル性を考慮し、同一の合金を使用する「モノアロイ化」を推進しており、先頭部構体も同じくアルミ合金としている[6]。工作にあたっては、FSW(摩擦攪拌接合)工法を用いて品質と精度の向上が図られている[6]。設計においては、有限要素法解析を行い、振動や衝突に耐えられる構造としている[6]。さらに、中間車の妻面構体部は、オフセット衝突に備え、妻柱部の強化、また端部をカット(Cカット)した形状としている[6]。また、正面衝突時の対策として、先頭部構体の強化や、コンピュータによるシミュレーションを実施し、想定外の事故においても生存空間を確保できるようにした[6]

先頭形状は、30000系よりもさらに丸みを強調した球面状とし[7]、柔らかいイメージの先進的なデザインとした[6]。他社への直通運転に対応できるよう、車両幅2,800mmとし、側構体をストレート構造としている[6]。床面高さは、30000系同様に1,135mmとし、ホームとの段差を極力なくしている[6]

カラーリングは30000系と同じくアルミ合金の無塗装車体に、西武グループのコーポレートカラーであるブルーとグリーンをグラデーションで配したものとしているが[7]、アレンジの仕方は30000系と大きく異なり、側扉の周囲をブルーで囲み、ドアをグラデーションで装うデザインとなっている[7]。前面窓下も、側扉と同じグラデーションが配され[7]、窓回りから屋根にかけて黒で締められている。後述するパートナーゾーンの大窓については、窓周囲がオレンジで囲まれている[7]

車椅子などのピクトグラムは、扉の外周につけられた吹き出しの中に入れている[7]。号車番号は独立した丸の中に入れられた[7]

前面と側面に設置された種別・行先表示器は、フルカラーLEDによるものを採用し、行先などを表示する標準文字色を明るい白色とすることで視認性向上を図っている[8]。前照灯はコイト電工製の白色LEDとした[注 1][7]

番台間の差異

座席の種類を示す表示が前面貫通扉窓上部と側面表示器横に掲出されており、0番台では水色地白文字で「LONG/CROSS」、50番台では黄色地白文字で「LONG」となる。

また、後述の車内設備の関係で、側窓やピクトグラムの配置に変更が生じている。
車内設備

共通項

客室内の配色は白を基調とし[6]、車内の空間をより広く見せる工夫として、ガラスを多用し開放感を持たせている[6]


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