西条酒[3](さいじょうしゅ、さいじょうざけ、さいじょうさけ、英: Saijo Sake)は、広島県の西条で作られる日本酒。地域団体商標「広島の酒」[4]の中の一つ。
西条は兵庫県の灘・京都府の伏見とともに「日本三大銘醸地」と称される[5]。「酒都」西条と称し西条酒周辺の環境を重要な観光資源として位置づけ酒まつりなどイベントを開催している。東広島市域においては「広島杜氏誕生の地・安芸津」とともに歴史的な酒どころであり、ともに吟醸酒を生み育ててきた地である。
西条酒蔵通り周辺の酒蔵が連なる一帯は「西条の酒造施設群」として日本の20世紀遺産に選定され、「西条酒蔵群」として国の史跡に指定されている[6][7]。 2009年(平成21年)に西条酒造協会が制定した西条産地呼称清酒認証要綱では西条酒ブランドを以下の通り定義している[8]。認証基準の検討および審査には酒類総合研究所も参加している[9]。 2018年現在で西条酒造協会に加盟する8つの酒造メーカーとその代表的な銘柄を五十音順で示す[10]。現在は西条町に7つ黒瀬町に1つ酒造メーカーがある。ほとんどが他業種で創業したルーツを持つため、ここでの創業は各メーカーが公表する酒との関係を始めた年を記載している。 銘柄蔵元創業地区
西条酒
定義
伝統的な広島流の三段仕込みにより製造されたものであること。
広島県産の酒造好適米100%使用。
西条酒造協会会員が管理する井戸水を使用したものであること。
精米歩合は、吟醸酒は50%以下、純米酒は60%以下のものであること。
別に定める審査に合格したものであること。
銘柄と蔵元
賀茂泉
かもいずみ賀茂泉酒造1911年(明治44年)[11]西条
賀茂鶴
かもつる賀茂鶴酒造1873年(明治6年)[12]
亀齢
きれい亀齢酒造
西條鶴
さいじょうつる西條鶴醸造
桜吹雪
さくらふぶき金光酒造1880年(明治13年)[15]黒瀬
山陽鶴
さんようつる山陽鶴酒造1912年(大正元年)[16]西条
白牡丹
はくぼたん白牡丹酒造1675年(延宝3年)[17]
福美人
ふくびじん福美人酒造1917年(大正6年)[18]
これらの内、福美人が甘口の、亀齢が辛口の代表格になる。なお灘の酒が男酒と言われるのに対し広島の酒は女酒と言われ伝統的に甘口が多い[19]。 この地は“西条盆地”と呼ばれる海抜200 mの地を海抜400から600 mの台地が囲む盆地である[5][20][21]。
背景大崎上島付近から北西方向を撮影。中央が西条盆地、その左の細長いものが黒瀬盆地。手前右側が竹原市中心部、その左が東広島市安芸津町中心部(三津)、その左端が呉市安浦町]]中心部(三津口・内海)。周辺
地形