西方教会(せいほうきょうかい、英: Western Christianity)とは、キリスト教を大きく二つに分類した際に、東方教会と対置される教会の総称。西ヨーロッパで発達したローマ・カトリック教会およびそこから派生した聖公会、プロテスタント諸教派のことを指す。この東西の区分は、現在の教会の地理的な位置ではなく、歴史的な起源からなされるものである。東方典礼カトリック教会は完全にローマ・カトリック教会の一員であるが、基本的に東方教会に分類される。
東西教会の分裂詳細は「東西教会の分裂」を参照
東西教会の分裂の事件として、主に以下の3つが挙げられる[1]。高校世界史等の教科書で挙げられているのは2つ目である。
フォティオスの分離(863年 - 867年)[2]
東西教会の「相互破門」(1054年)[3]
正教会の中心地であるコンスタンティノープルに侵攻した第4回十字軍(1204年)[4]
ニカイア・コンスタンティノープル信条を古典ギリシャ語からラテン語に翻訳する際、西方のローマ・カトリック教会は原文に存在しないフィリオクェ("filioque" 「子からもまた」の意)"という語句を聖霊の発出についての記述箇所に付け加えた[5]。一般的には、この思想的な相違が東西教会の分裂の原因と考えられているが、幾多の思想上の争いはこの帰結に過ぎないとする見解[6]と、フィリオクェ問題はそれほど重要な相違点ではないとする見解[7]が存在する。
西方教会の一覧「キリスト教諸教派の一覧」も参照
カトリック教会
復古カトリック教会
聖公会
アングリカン・コミュニオン
日本聖公会
ルーテル教会(ルター派)
改革派教会(カルヴァン派)
長老派教会
改革長老教会
アナバプテスト
バプテスト教会
メソジスト
アドヴェンチスト?アルミニウス主義?復興主義
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話
編
歴
キリスト教
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聖書
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教会・教派
東方教会(正教会 - 東方諸教会)、西方教会(カトリック - 聖公会 - プロテスタント - アナバプテスト)、その他(キリスト教系新宗教)
称号・役職
聖職(司祭 - 神父 - 修道士)、正教会(神品 - 教衆)、カトリック(教皇 - 枢機卿 - 司教)、プロテスタントの教職者(牧師 - 伝道者 - 宣教師)
施設
主日 - 復活祭/復活大祭 - ペンテコステ - クリスマス - ミサ/聖体礼儀 - イコン - 聖歌/賛美歌 - 音楽 - 礼拝・典礼・奉神礼 - 年中行事
秘跡/機密
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歴史
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