複眼と単眼
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単眼症については「単眼症」をご覧ください。

一つ目の生物については「モノアイ」をご覧ください。

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ハチの複眼(左右2つ)と単眼(中央3つ)

複眼(ふくがん、英語: compound eye)と単眼(たんがん、英語: simple eye, ocellus, ocelli(複数形))は、節足動物頭部に見られる2種類のである。
概説

節足動物頭部もしくは背甲は、原則として側眼(lateral eye)と中眼(median eye)という、頭部先節(先頭の体節)に由来する[1]2種類のを併せ持つ。その中で複眼は側眼のみに由来し、単眼はそのいずれかに由来する(言い換えれば、側眼は複眼と単眼のいずれもなり得るが、中眼は常に単眼である)[2]。複眼は複数のレンズを集合してできた1対の眼で、単眼は一つのレンズのみによって構成され、それぞれの機能も往々にして異なっていた。

カブトガニウミサソリや多くの昆虫に現れるように、側眼由来の1対の複眼と中眼由来の数個の単眼という組み合わせが、節足動物の眼の祖先形質だと考えられる[2]。しかし節足動物の眼は常にそうとは限らず、この組み合わせから逸した特化様式が多く見られる。これは分類群によって複眼が単眼に退化したり、側眼と中眼のいずれかを無くしたり、更に両種類の眼が完全に退化消失した例もある[3]
複眼

トンボ六脚類昆虫類)の巨大な複眼(青)

モンハナシャコ甲殻類)の眼柄に突出した複眼

ゲジ多足類ムカデ類)の頭部

カブトガニ鋏角類)の複眼

三葉虫の複眼
ハエ六脚類昆虫類)の複眼のクローズアップ(走査型電子顕微鏡写真)

複眼は側眼に由来する、複数の個眼(英語: ommatidium, 複数形: ommatidia)と呼ばれるレンズが集合した器官である。個眼は円形もしくは多角形(通常は六角形、五角形と四辺形の例もある[4])をしており、ほぼ隙間なく並ぶ[4]。個眼の大きさは、複眼上に占める場所によって異なる場合がある。集合する個眼の数は昆虫、なかでも飛翔するものが多く、例えばイエバエは2,000個、ホタルのオスは2,500個、トンボは2万個前後となっている。また、甲殻類と一部の絶滅群(例えばフーシャンフイア類)では、複眼が可動の眼柄に付属した場合がある[4]複眼の解剖学的説明。複眼は個眼(ommatidium)の集合体で、個眼は表皮性の角膜レンズ・硝子体(硝子体が無い場合もあり、その場合は無硝子体眼という)と、真皮性の虹彩色素細胞、神経要素の8個の網膜細胞・視細胞からなる[5]

個眼は、複眼表面部分に透明なキチン角膜または角膜小体があり、その奥にこの角膜を分泌する角膜生成層とガラス体の細胞、ガラス体または円錐晶体、それに8個ほどの視細胞または感光層がある。視細胞の内側の端は神経繊維となり、それが集合して視神経になっての視葉という部分に達する。

節足動物の複眼は、頭足類脊椎動物において特徴的なカメラ眼と並んで、動物の眼としては高度に発達したものの一つである。古生代カンブリア紀に出現した三葉虫[6]や、原始的な節足動物と考えられるラディオドンタ類アノマロカリスなど)は既にれっきとした複眼を持つ[7][8][4][9]ため、複眼は節足動物の起源において比較的早期に進化した特徴の一つだと考えられる[10][4][11][12]。現生の節足動物では、主に甲殻類昆虫で複眼を持つものが多い。多足類ではゲジ類のムカデ[13][14]鋏角類では主に節口類カブトガニ類ウミサソリ類など)のみれっきとした複眼を持つ[3]。それ以外の群では、複眼の個眼が単眼に退化し(後述)、もしくは完全に消失していた[3]
複眼の機能

単一の個眼では図形を識別することはできないが、複眼を構成することで、図形認識能力を備える。例えばミツバチに図形学習能力が備わっていることは、動物行動学者のカール・フォン・フリッシュの実験によって明らかになった。さらに、J.H.Van Haterenらは、ミツバチに同じ図形であっても線分の傾きを見分ける能力が備わっていること、ヒトと同じカニッツァの三角形と呼ばれる錯視を示すことを明らかにした[15]

カメラ眼にはない複眼の利点としては視界が広いことが挙げられる。カメラ眼はそれが向いた方向を中心とした円形の範囲を見るだけであるのに対して、よく発達した複眼はそれ自体が球面の一部を成し、その向き合う方向を頭や眼を動かさずに見ることができる。カニのように体から複眼が上に伸び出していれば、ほぼ全方向を視野に納めている可能性がある。さらに少しの動きでも複数の個眼でとらえるため大きな動きのように見え、狩りで動く獲物を発見したり、天敵が襲ってきていることを察知したりするのに役立つ。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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