装輪装甲車
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出典検索?: "装輪装甲車" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2015年9月)
陸上自衛隊の96式装輪装甲車

装輪装甲車(そうりんそうこうしゃ、wheeled armored vehicle)は、タイヤ付き車輪によって走行する装甲車のことである。

本項目では軍用車両としての「装輪装甲車」について説明する。
概要

装甲車は、走行装置の形態により装軌装甲車と装輪装甲車に2分される[注 1]。装軌装甲車はキャタピラやクローラーと通称される無限軌道によって走行し、装輪装甲車は普通自動車とおおよそ同様のタイヤ付き車輪で走行する。黎明期の装輪装甲車、オースチン

装輪装甲車と戦車をはじめとする装軌式の装甲車両は、ともに第一次世界大戦からほぼ同時期に実用化が始まった。しかし軍用は重装甲・強武装の大重量に耐え、不整地の野戦における機動性に優る装軌車両が主流派を占め、装輪装甲車の多くは技術的制約から戦線後方でのパトロール等の支援任務。あるいは不整地機動を想定しない警察用などとして運用されてきた。

冷戦が終結し主要国が大幅な軍縮に向かうと、装輪装甲車はコストの低さが注目され、装軌車が占めてきた領分にも急速に普及が進んでいる。このような経緯もあって、「装輪装甲車」は特に軍用の、また冷戦後新世代の車両群をとりあげていうことが多い。

民間や警察機関で用いられる装甲車はほぼ全てがタイヤ式の装輪装甲車であるため、単に「装甲車」と呼ばれる。
特徴
路上走行性能

装輪車両が備えるタイヤ付き車輪は舗装道路上を走行する限り、少ないエネルギー消費で安定した高速走行を行える。これは履帯を持つ装軌車両では成しえない特徴であり、少ない燃料消費は長い航続距離兵站への負担軽減を与える。装軌車両は最高速度が普通70km/h程度である[注 2]が、装輪車両では100km/h以上の速度が出せる。

装軌車両は自身による長距離走行の信頼性不安に加えて、路面に対するダメージも大きいことから、道路網を通じた作戦地への移動にも一般に戦車運搬車(タンクトランスポーター、特大重量物運搬用のトレーラートラック類)を用いるが、装輪装甲車なら自走が可能である。装軌車両の履帯は大きな騒音振動を生じ、乗員疲労故障につながり、被発見性も高まるが、装輪車両ではこれらの問題は小さい。

また、装軌車両が対戦車地雷などで履帯を切断されると走行不能に陥るのに対し、装輪車両は1輪や2輪が損傷しても走行可能なものが多い[注 3]。路面にかかわらず装輪車両の駆動系の信頼性は装軌車両より高い。

こういった利点に対し、装軌車両が持つ「不整地走破能力」、「越能力」、「越能力」、「登坂能力」などのいわゆる「路外走行性能」が劣るといえる[1]
軽量

装輪車両は履帯のような広い接地面積を持たず、円筒形状のタイヤがわずかに変形することで狭い接地面を生み出している。柔らかな地面では沈み込むことで接地面積は広がるが、過度に沈み込めば走行できなくなる。必然的に装輪車両は車体重量[注 4]が軽量となり、輸送時の兵站に与える負担が少なくなり、条件が合えば空輸も可能になる[1]
軽装甲ディンゴ

軽量な車体は装甲厚を制約し、劣った防護能力しか実現できない。ERAなどの付加装甲によって成形炸薬弾対戦車地雷即席爆発装置(IED)のような脅威に対しては、辛うじて対応できるが、運動エネルギー弾にはほとんど耐えられない。

ただし冷戦後の普及と高性能化・大重量化が進む中で、かつては主力戦車くらいしか用いられていなかった複合装甲なども採用され、前面装甲は30mmAPFSDS弾に耐えるとされるもの[注 5]もある。
低い威圧感

装軌車両は陸上軍事力の象徴である戦車を想起させ、威圧感がある。戦場であれば威圧感にも意味があるが、治安維持活動では軍事占領を想起させるため、地元住民に警戒感と敵意を生じさせて無用な摩擦の元となる可能性があり、また、ニュース報道を経由した先進国を中心とする国際世論でも良い効果は得られない。装輪車両であれば見慣れた大型トラックのようにも感じられるため威圧感は低く、無用な摩擦を避けられる[1]。また、警察用の装輪車両には市民に威圧感を与えて反感を生じさせないために、装甲防御力を犠牲にして、通常の(防弾仕様の)車両と大差ない外見にしたものもある。
低コスト

装輪車両は車体が軽量であるため、エンジンや走行系全体もそれほど大出力のものは求められない。このため、基本車体の価格は兵器としては比較的安価に製造・入手できる。反対に、装軌車両は車体重量が増すことで、エンジンや走行系全体に大出力のものが求められ、これらの購入価格が装甲を含む車体価格と共に高額になる[1]
分類

軍用車両である装輪装甲車でも、戦闘用車両と戦闘以外の用途で使用される車両の2種類が存在し、戦闘用車両の方が装甲は厚くなっている。戦闘以外に用いられる装輪装甲車では、固有の武装を持たないものと限定的ながら武装を備えたものがある。

装甲車

装輪装甲車

装輪式の戦闘用装甲車:歩兵戦闘車(IFV, infantry fighting vehicle)

装輪式の非戦闘用装甲車

限定武装:装甲兵員輸送車(APC, armoured personnel carrier)、兵員輸送車(ICV, infantry carrier vehicle)

非武装:救急搬送型車両をはじめ多種の車両



多くの装輪装甲車は、装甲兵員輸送車を基本として、歩兵戦闘車型、機動砲型、迫撃砲搭載型、対戦車ミサイル車型、偵察車型、対NBC装備偵察車型、移動司令部型、火力支援車型、救急搬送型、回収車型、工兵型、などの多様な派生車種をまとめてファミリーとして開発が進められることが多い。各車種を個別に生み出すのに比べて開発と生産のコストや、運用時の保守の共通化が図れるなど、多くの利点がある[1]
戦闘用装甲車
歩兵戦闘車
VBCI歩兵戦闘車装輪式の戦闘用装甲車の最も代表的なものに、歩兵戦闘車(IFV)がある。冷戦以前に開発されたIFVはほとんどが装軌式であったが、2000年代以後には非常に多くの装輪式IFVが採用された。IFVは、戦闘地域まで戦車に随伴して6-9名程度の歩兵を運搬し、敵との戦闘においては乗車していた歩兵を降車させ戦闘を行わせながらIFVも固有の機関砲対戦車ミサイルなどで支援的な戦闘を行う。装甲兵員輸送車に比べて戦闘能力は勝るが、収容できる歩兵の人数はその分だけ減る。また、装甲兵員輸送車に比べれば、装甲が厚く堅固になっていることが多い。従来はIFVは戦車と共に戦場に赴き、ハイローミックス的な役割分担を行った戦闘形態がとられていた。それに合わせて、2名程度が収まった砲塔に25-35mmの中口径機関砲を装備したものが多かったが、21世紀になってからは、戦車を伴わずに単独での治安維持活動やゲリラに対処する非対称型戦闘にIFVが用いられることが多くなり、機関砲の口径が30-40mmへと拡大する傾向がある。


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