当記事はあくまで装身具全般に関する記事であって、宝飾品に関する記事ではありません。両概念はそれなりに関係はありますが、やはり別レベルの概念です。宝飾品ばかりを強調してはいけません。
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装身具(そうしんぐ、英: personal ornament あるいは小さなものはtrinket[1])とは、装飾つまり「かざり」のために身体や衣服につける服飾付属品[1]。より魅力的に見せるために使われる物で、通常は実用的な目的が無いもの[2]。 装身具は、もともとは呪術的な意味合いを持っていた、とも推測されている。支配者階級が出現すると自分の余力、財力を示すことで自分の権勢などを他者に示す目的で身につけた。 装身具の基本の型のほとんどは先史時代に確立していた[1]。元々は花や木の実、貝殻、動物の歯、牙、角などを加工、組み合わせて作っていた。 日本では縄文時代に使われていた耳飾や腕輪などの装身具が出土しており、古墳時代には鍍金の施された鮮やかな金銅製装身具が作られた。詳細は「日本における装身具の歴史」を参照 装身具を用いて着飾ることは一部の民族・文化から広まったのではなく、世界中で見られる現象である。それらは埋葬されている物や壁画、伝統的装飾品などからも伺うことができる。 西洋の冠・王笏などは権力の象徴であるが、同時に装飾の役割を果たした。ヨーロッパの貴族は男性も女性もさかんに装身具を身に付けた。ベルトは実用と装飾を兼ねていた。 中世の西ヨーロッパはキリスト教 一色の社会になったが、十字架の首飾りは信仰のシンボルであり、イエスの超自然的な力に身を護られたいというクリスチャンの願いもこめられていたが、同時に装飾の役割も果たした。カトリック教会の人々が祈りに使うロザリオも同様である。 なお広義には錫杖、神社のお守りや登山者が付ける熊除けの鈴、さらには社員の名札や腕章も、(全てではないが)ものによっては装身具に含まれる。 20世紀には、工業技術によりさまざまな素材が新たに開発されたので、現代の装身具の素材は多様化している。製造機械が使われるようになり安価に大量生産することも可能になった。合成樹脂類(プラスチック類)も安価な大量生産を可能にし、小さな子供でも購入してもらいやすくなり身につけられるものが増えた。リボン類も布のものばかりでなくプラスチック類のものが登場した。 高価な宝石の代わりに工業技術でつくりだした模倣宝石やクリスタルガラスを使うことも一般化した。一方で先史時代以来使われた素材の多くも、現在も変わらず使われ続けている。宝石や貴金属も用いられる。その結果、現代の装身具の素材は、たとえば布、紐、ゴム、合成樹脂、天然樹脂、鉱物、金属(メッキ品、貴金属)、セラミック類(七宝やエナメルなど)、クリスタルガラス等のガラス類、海産物(貝殻や珊瑚)、木材、化石、動植物の体組織...といったように挙げきれないほどに多種多様化している。つまり、日常の環境による変化を比較的受けにくく、金属アレルギーなどで人体に害を及ぼさないと考えられる物であれば、どのような素材でも使用される状態になっている。
概要
歴史
現代の素材と製造法の多様化
種類
アームバンド - シャツの袖に着け袖丈を調整するバンド。袖丈が長すぎる場合にカフが手首から下に落ちないよう上膊部を適切な位置で留めるためのもの。
アンクレット
アンクレット - 足首に着用する装身具。
イヤリング(耳飾り)
イヤホン・ヘッドホン - 耳に着ける。
腕時計 - 手首につける時計であり、装飾の役割を担う品も多い。
懐中時計 - ウェストコートやスラックスに付ける時計。
ウォッチチェーン - 懐中時計に付ける鎖。
ウォッチフォブ - 懐中時計の鎖に付けるかざり。
かつら - 頭部につける頭髪に似せたもの。
ヘアーエクステンション - 頭髪を延長するかざり。
カメオ - ネックレスや指輪、ブローチに用いられる。
簪
簪(かんざし)- 主に女性の頭髪に挿して用いる装身具。
根掛
手絡
押櫛 - 髪を梳かす他、装身具としても用いる櫛。
笄 - 刀と一緒に持ち歩いた棒状の装身具。
流蘇 - 中国の装身具。
大拉翅 - 清朝の後期に満州族や宮廷の婦女の中で流行った一種の髪飾り。
リボン - 頭部や襟に着ける小さな帯状の布。
シュシュ - 環状の薄手の布にゴムを通して縮ませた髪飾り。
バレッタ - 髪をはさむための小さなひと組の棒など。
ヘアゴム
ヘアバンド -(カチューシャ)頭部につけるバンド。
ヘアピン - 髪を固定するためのピン。
カラーステイ - ワイシャツの襟の形の見栄えを良くするために襟の裏側に入れる小さなパーツ。
カラーピン - ネクタイの形を良く見せるためにワイシャツの襟に刺すピン。
キーホルダー - 鍵をまとめるために用いる実用品ではあるが、装飾的なものもある。
肩章
懸章(けんしょう)- 軍服に肩から腰にかけて「たすき」状に斜めにかける飾り。
肩章(けんしょう、かたしょう)- 肩に付ける紐で編んだかざり。
飾緒(しょくしょ、しょくちょ、かざりお)- 片肩から前部にかけて吊るされる飾り紐。
たすき - 着物の肩まわりに斜めに結ぶ紐状のもので、実用目的があるが、装飾の役割を担っていることもある。
チェーン - 本来は財布の盗難防止などに使用されていたが、今日では首に巻くなどする。また、材質もシルバーなどが増えてきている。
菊綴 - 袴に付ける装身具。
首輪 - 首まわりにつける環(輪)。
組み紐 - 組んだ紐。
真田紐 - 組み紐の安価版。
グローブホルダー - 手袋に付ける金具。
コッドピース - 14世紀から16世紀末にかけてヨーロッパで流行した、男性の股間の覆いつつも見る人にあえて意識させる布。
下緒 - 装飾のために日本刀の鞘に付ける紐。
スタッドボタン - ワイシャツの胸ボタンの代わりに用いるもの。
シューズマーカー
スニーカーアクセサリー - 靴紐に付けるかざり。
シューズマーカー - 靴を脱いだときに付ける印の装身具。
ティアラ - 女性がもっぱら装飾目的でつける冠の一種。クラウン(王冠)より下位。
ネクタイ、およびその形を美しく見せるためのカラーピン。どちらもあくまで装飾であり、実用目的は全く無く、着用者はたいてい首が絞められて苦しく感じている。スカーフ
ネクタイ - あくまで飾りのためにワイシャツの襟下などに巻く布。全く実用的機能を担っていない布。
アスコットタイ - 主にフロックコートやモーニングコートに用いる布。
スカーフ - ブラウスに用いることもある布。
蝶ネクタイ - 主にタキシードや燕尾服に用いる装身具。
ネッカチーフ - 基本は装飾のためにボーイスカウトが襟まわりに巻く布。(なおボーイスカウトでは緊急時には包帯や三角巾に転用する。)
ジャボ - 襞の付いた胸の飾りのことで、袖口と同じくレースが用いられていた。
ネッククロス(顎布)- ネクタイの元祖となった装飾用の布。スカーフに近い。
フォーカル - ネクタイの元祖となった装飾用の布。スカーフに近い。
マフラー
ネクタイピン - ネクタイがずれないようにするためという目的で(という口実で)つけるピン。
ロザリオ
ネックレス - 首まわりにつける飾り。真珠ネックレスの場合は長さによって呼び名が変わる。環状になっていない、首の後ろで交差するように巻き、前で軽く結ぶ物をラリエットという。また装飾「ペンダントトップ」(―ヘッド)を追加出来る物をペンダントと呼ぶ。
SOSカプセル - 緊急用に名前や住所、病気等を記すもの。キーホルダーやネックレスとして使うことが多い。
グラスホルダー - 眼鏡を首から提げるためのものでネックレスを兼ねている。掛け外しが頻繁な老眼鏡やサングラスに付ける。近視の人は眼鏡を常に装用しているので必要ない。
コンボスキニオン - 数珠状の祈りの用具。
ドッグタグ - 認識票として用いる装身具。ネックレスとして使うことが多い。SOSカプセルと用途は似ている。
トルク - ネックレスの一種だが、指輪やピアスにも用いる。
数珠 -本来は僧侶がマントラを唱えた回数などを数えるための道具(計数の器具)だが、首に掛け装飾的な役割も担う。
勾玉 - 縄文時代から用いられていた首に掛ける装身具。
ミスバハ - 数珠状の祈りの用具。
ループタイ - ネックレスの一つ。かつてはネクタイの代用品として使われた。
ロケット - 写真を収める装身具。
ロザリオ - カトリック教会で一般化した数珠(祈りの回数を数える道具)と十字架が一体化したもの。
根付 - 帯に付ける装身具。
羽織紐 - 羽織に付ける紐状の装身具。
バッグハンガー - 鞄につける装身具。
バッジ - 服の襟、胸、鞄などに浸ける装身具。
ピンズ - バッジに酷似した装身具。
ハットピン(帽子止め) - 帽子の紛失防止に浸けた装身具。
半衿 - 襦袢に取り付ける飾り用の襟。
ピアス - 耳にあけた小さな穴に通して着用する耳かざり。「ピアスド・イヤリング」の略。
イヤリング - ピアスが耳に穴を空けるものに対し、イヤリングは耳たぶなどをはさんで着用する装身具。スクリュー式やクリップ式がある。
ファスナー
メガZip
引き手 - 飾りやアクセサリーを兼ねているものもある。