行成 薫(ゆきなり かおる、1979年8月10日[1] - )は、日本の小説家。 宮城県仙台市出身[2]。東北学院大学教養学部を卒業する[3]。2012年に『名も無き世界のエンドロール』(応募時のタイトルは「マチルダ」)で第25回小説すばる新人賞を受賞[4]。2013年に単行本として発表された。仕事をする傍ら小説を執筆する[3]。「執筆を始めた当初は、新人賞に応募することは考えていなかった。受賞の連絡を受けたときは、嬉しく思う反面、肩にのしかかるプレッシャーを感じた」との旨を述べている[3]。趣味は料理[3]。好きな作家として藤沢周平、伊坂幸太郎を挙げている[3]。 2021年には『名も無き世界のエンドロール』が映画化[5]。映画版のその後を描くWebドラマ『Re:名も無き世界のエンドロール ?Half a year later?』では、原案を書き下ろした[6]。 太字が受賞したもの 「」内が行成薫の作品
経歴・人物
文学賞受賞・候補歴
2012年 - 『名も無き世界のエンドロール』で第25回小説すばる新人賞受賞。
2021年 - 『本日のメニューは。』で第2回宮崎本大賞受賞[7]。
作品リスト
単著
名も無き世界のエンドロール(2013年3月 集英社 / 2015年2月 集英社文庫)
収録作品:名も無き世界のエンドロール / ポケット(文庫本のみ)
バイバイ・バディ(2016年8月 講談社 / 2020年3月 講談社文庫)
ヒーローの選択(2016年11月 講談社 / 2019年3月 講談社文庫)
僕らだって扉くらい開けられる(2017年11月 集英社 / 2021年1月 集英社文庫)
収録作品:テレキネシスの使い方 / パラライザー金田 / パイロキネシスはピッツァを焼けるか / ドキドキ・サイコメトリー / 目は口ほどにものを言う / 僕らだって扉くらい開けられる
廃園日和(2018年4月 講談社)
【改題】さよなら日和(2023年8月 講談社文庫)
ストロング・スタイル(2018年8月 文藝春秋)
【改題】立ち上がれ、何度でも(2021年6月 文春文庫)
怪盗インビジブル(2018年11月 講談社)
本日のメニューは。(2019年10月 集英社文庫)
収録作品:四分間出前大作戦 / おむすび狂詩曲 / 闘え!マンプク食堂 / 或る洋食屋の一日 / ロコ・モーション
KILLTASK(2020年7月 KADOKAWA)
彩無き世界のノスタルジア(2020年12月 集英社 / 2023年10月 集英社文庫) - 『名も無き世界のエンドロール』の続編
稲荷町グルメロード(2021年4月 ハルキ文庫)
明日、世界がこのままだったら(2021年9月 集英社)
稲荷町グルメロード(2)Summer has come(2022年4月 ハルキ文庫)
できたてごはんを君に。 本日のメニューは。(2023年2月 集英社文庫)
ノベライズ
スパイの妻(2020年5月 講談社文庫) - 同名テレビドラマ(演出:黒沢清)の小説版
小説 ブルーピリオド あの日の僕ら(2023年11月 KCデラックス) - 同名漫画作品(原著:山口つばさ)の小説版
アンソロジー
Story for you(2021年3月 講談社)「三丁目ヒーローズ」
単著未収録作品
真夏の雪(集英社『小説すばる』2013年12月号)
4M25(集英社『小説すばる』2014年12月号)
ユリイカ(A)(文藝春秋『オール讀物』2015年7月号)
神様とスイッチ(集英社『小説すばる』2015年12月号)
呪いの女・矢内愛(光村図書出版『飛ぶ教室 第53号』2018年春)
失敗の神様(光村図書出版『飛ぶ教室 第58号』2019年夏)
MASTERMIND(講談社『小説現代』2020年12月)
映像化作品
映画
名も無き世界のエンドロール(2021年1月29日公開、配給:エイベックス・ピクチャーズ、監督:佐藤祐市、主演:岩田剛典)[5]
Webドラマ
Re:名も無き世界のエンドロール ?Half a year later?(2021年1月29日 - 2月12日、全3話、dTV、主演:岩田剛典)[6][8]
脚注^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.469
^ 『名も無き世界のエンドロール』行成薫 著/存在感求め生きる若者 - 新刊レビュー 東北の本棚より