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血圧(けつあつ、英語: blood pressure)とは、血管内の血液の有する圧力のことである。
一般には動脈の血圧のことで、心臓の収縮期と拡張期の血圧をいい、それぞれ収縮期血圧(または最高血圧、英: systolic blood pressure)、拡張期血圧(または最低血圧、英: diastolic blood pressure)と呼ぶ。
単位は永年の慣行からSI単位のパスカル(Pa)ではなく、水銀柱ミリメートル(mmHg)を使用することがほとんどである。 ヒトの血圧は呼吸、脈拍、体温と並んで生命活動の客観的な徴候となるバイタルサインの一つである[1]。 ヒトでは家庭血圧の正常値は、最高血圧が120mmHg未満、最低血圧が80mmHg未満であり[2][3][4]、一方、診察室血圧の正常値は、最高血圧が140mmHg未満、最低血圧が90mmHg未満と[5]される。血圧が上昇した場合、血圧反射機能により、自律神経を介した反射性の制御が行われ、心拍数が減少し、血管が拡張し、血圧は正常な範囲に戻る。この正常範囲は21世紀初頭のものであり、以前から何回か改定されており、今後も改訂の可能性がある。 正常範囲を超えた血圧が維持されている状態は高血圧(高血圧症)と呼ばれ、生活習慣病のひとつである。また、正常範囲より低い状態は低血圧(低血圧症)と呼ばれる。低血圧は、疲れが取れにくい・慢性的に体がだるい重い・耳鳴りがする・動悸や息切れがする・脳貧血で意識を失いやすい、などの症状は出るが、必ずしも早起きが苦手だとは言えない。このことに関しては医学的に根拠がない。 心臓の収縮力低下、アナフィラキシーショックなど血管の異常な拡張、血液の喪失などによって重要臓器への血流が保てないほど血圧が低下した状態はショック(末梢循環不全)と呼ばれる。血圧は一拍ごとに異なるため、治療方針を決定するためには血圧は4回または5回測定することが好ましい[6]。 ヒトを含む陸棲動物は通常、左心室から血液が送り出される体循環と右心室から血液が送り出される肺循環の2つの循環器系から成るが、一般的に、血圧として定義されるのは体循環の血圧である。肺循環の血圧を測定するには肺動脈カテーテルと呼ばれる特殊な機器が必要となる。 左心室からの血液の拍出量が多くなると血圧は上昇する[7]。 循環血圧量が減少すると血圧は低下する[7]。
ヒトの血圧
血圧変化の要因
左心室
循環血圧量
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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