虞 世南(ぐ せいなん、558年(永定2年) - 638年7月11日(貞観12年5月25日))は、中国の唐の書家・政治家。字は伯施。越州余姚県(現在の浙江省寧波市余姚市)の人。初唐の三大家の一人。秦王府十八学士のひとりに挙げられた。目次 虞茘の子として生まれた。兄の虞世基とともに顧野王のもとで学んだ。太宗に仕え、弘文館学士、秘書監などに任じられた。 書家としての世南は、書を智永禅師に学び、楷書をよくし、その書風は「君子の書」と称された。書の作品としては『孔子廟堂碑』(こうしびょうどうひ)が著名。文集に『虞秘監集』がある。 建碑は、貞観初、629年前後で書体は楷書である。碑文によると、唐の太宗が文教復興の第一歩として、武徳9年(626年)、長安の国子監の孔子廟を再建することを命じ、虞世南はその命によって記念の碑文を撰し書した。しかしこの碑は、建立後間もなく貞観年中に火災に遭って破壊され、武則天の長安3年(703年)に重刻(じゅうこく、模刻)したともいわれるが、これも今は失われて現存しない。現存するものに、唐時代の拓本を主とする拓本(三井文庫蔵)と別の唐時代の拓本から覆刻された2基の碑(陝西本と城武本)がある。 概して両本を比較すると、城武本の方が原本の趣を伝えていると評される。原本は、全文2017字であるが、三井文庫所蔵の拓本は、唐刻の文字は1446字で、残りは陝西本で補っている。 建碑は貞観4年(630年)で書体は楷書であり、40行、各行84字ある。碑は高さ2.58m、幅1.05mの大きなもので、碑文は朱子奢
1 略歴
2 書作品
2.1 孔子廟堂碑
2.2 昭仁寺碑
3 著作
4 関連項目
5 参考文献
略歴
書作品
孔子廟堂碑
陝西本(せんせいぼん)
宋初に、原本(唐の原石の拓本)から王彦超
城武本(じょうぶぼん)
元の至正年間(1341年 - 1367年)に、山東省の定陶県で黄河が決壊したときに出土した碑である。陝西本とは行数や空格(空欄)が異なっている。
昭仁寺碑
著作
北堂書鈔
帝王略論
筆髄論
書旨述
関連項目
初唐の三大家(欧陽詢、?遂良)
中国の書道史
中国の書家一覧
参考文献
『旧唐書』巻72 列伝第22「虞世南伝」
『新唐書』巻102 列伝第27「虞世南伝」
木村卜堂 『日本と中国の書史』(日本書作家協会、1971年)
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更新日時:2021年3月7日(日)12:55
取得日時:2021/09/27 12:15