ふじた こういちろう藤田 紘一郎
生誕 (1939-08-06) 1939年8月6日
満洲国(現・ 中国領)
死没 (2021-05-14) 2021年5月14日(81歳没)
日本・東京都
国籍 日本
出身校東京医科歯科大学医学部
東京大学大学院医学系研究科
職業医師、医学者(寄生虫学)
受賞主な受賞歴を参照
藤田 紘一郎(ふじた こういちろう、1939年8月6日[1] - 2021年5月14日[2])は、日本の医師、医学者(寄生虫学・感染免疫学・熱帯医学)。位階は従四位。勲等は瑞宝中綬章。学位は医学博士(東京大学・1970年)。東京医科歯科大学名誉教授。
東京大学医学部助手、テキサス大学研究員、順天堂大学医学部助教授、金沢医科大学医学部教授、長崎大学医学部教授、東京医科歯科大学医学部教授、人間総合科学大学教授などを歴任した。目次 整形外科の医局に勤めていた26歳の時、衛生動物学者の加納六郎に同行してフィラリア調査のため奄美群島の加計呂麻島に赴いたことから、寄生虫学の道に進む[4]。感染免疫学・寄生虫学の視点から公衆衛生についての執筆多数。特に寄生虫関連の一般書で広く知られるようになった。また、花粉症の原因を寄生虫を撲滅しすぎたためとする自説でも知られる。自らの腸内で15年間6代にわたり条虫(サナダムシ)を飼育していたという。 ティーペック社外取締役、日本寄生虫予防会評議員、浄水器協会特別顧問、NPO自然免疫健康研究会理事長[5]。 2021年5月14日、誤嚥性肺炎のため東京都内の病院で死去[6]。81歳没。死没日をもって従四位、瑞宝中綬章を授与された[2]。 藤田紘一郎は日経新聞のインタビューの中で「腸内細菌は免疫を作り、自然治癒力の源泉にもなっている大事なものです。それなのに、日本人の体内では減っています。それは大地で育つ野菜や果実の摂取量が減る一方で、防腐剤や添加物入りの食べ物などをたくさん食べていることとも関係があると思います」(以上引用)と述べ、2011年1月29日日経新聞夕刊に「きれい好きの落とし穴」という記事の中で掲載された。それに対して2011年2月23日に食品安全情報ネットワーク また、「寄生虫が少々いるくらいの水のほうが実は健康にいい」とも発言している[8]。 プロポリスの健康食品が、薬事法に違反してガンの治療効果があるとの宣伝の下に販売された事件[9]において、藤田は効能を書いた原稿を作成した事で、2014年に薬事法違反(無許可医薬品販売) の幇助で書類送検された[10]が、不起訴処分となった[11]。 藤田は「副作用なくがん細胞が自滅」などと効能を謳っていた他、肺がんの影が薄くなった例を、プロポリスのためとする、根拠の無い感想を書いていた。書類送検の前に新聞取材に対して、自身の文によりプロポリスでガンが完治すると信じこませた事を反省している、と述べた。2009年からの4年余りで約1100万円を顧問料として受け取っていたという。この商品を販売していた会社「シャブロン」の社長とは、知人を介して知り合ったという[10]。
1 来歴
2 略歴
3 栄典
4 問題点
4.1 薬事法違反の不起訴
5 著作
5.1 20世紀
5.2 21世紀
5.3 共編著
5.4 翻訳
6 テレビ出演
7 主な受賞歴
8 脚注
来歴
略歴
1959年三重県立宇治山田高等学校卒業
1965年東京医科歯科大学医学部卒業
1966年同大学医学部付属病院で実地修練修了、同年医師国家試験合格
1970年東京大学大学院医学系研究科を修了し「コトンラットフィラリア症における抗体産生」で医学博士取得。東京大学医学部助手(寄生虫学)
1971年テキサス大学研究員(微生物学)
1972年順天堂大学医学部助教授(衛生学)
1977年 金沢医科大学教授(医動物学)
1981年長崎大学医学部教授(医動物学)
1987年東京医科歯科大学医学部教授(医動物学、国際環境寄生虫病学)
2005年定年退官、名誉教授、人間総合科学大学教授(免疫・アレルギー学)
2014年、薬事法違反容疑で書類送検、不起訴処分(詳細は後述)、人間総合科学大学教授を退任
栄典
2021年 - 従四位。
2021年 - 瑞宝中綬章。
問題点
薬事法違反の不起訴
著作
20世紀
『笑うカイチュウ―寄生虫博士奮闘記』講談社 1994 のち文庫
『SOS 虫がおこす病気』ルック、1996
『癒す水・蝕む水―世界の水と病気』日本放送出版協会、1996 「からだに良い水悪い水」小学館文庫、「万病を防ぐ「水」の飲み方・選び方」講談社+α文庫
『ボンボン・マルコスのイヌ―ペット病のすべて』ルック、1996
『空飛ぶ寄生虫』講談社、1996 のち文庫
『体にいい寄生虫―ダイエットから花粉症まで』ワニブックス、1997 のち講談社文庫
『新訂臨床検査講座 8 医動物学』医歯薬出版、1997
『原始人健康学―家畜化した日本人への提言』新潮選書、1997