藤本 ひとみ(ふじもと ひとみ、1951年[1]11月2日 - )は、日本の作家。本名同じ[2]。一部、藤本 瞳(読みは同じ)名義の著書もある。その他のペンネームに王領寺 静(おうりょうじ しずか)など。 長野県飯田市出身[1]。国家公務員として厚生省に勤務、その後地方公務員生活をしながら少年・少女漫画の原作を手がけ、1984年集英社第4回コバルト・ノベル大賞を受賞。1992年から、西洋史を扱った歴史小説や犯罪心理小説へ活動の場を移した。『侯爵サド』『ジャンヌダルク暗殺』で第19回および第23回吉川英治文学新人賞の最終候補となる。2010年からは日本を舞台にした歴史小説も発表している。 フランス政府観光局
略歴・人物
西洋史の歴史小説・犯罪心理学小説を主として書く。ヒット作となった『ブルボンの封印』をはじめ、大デュマの『三銃士』の翻案や同時代の作品を手がけている。
王領寺 静名義では、ファンタジー系少年小説を書いていた。この名義での著作には、中世西洋の騎士を描いた『黄金拍車』を始めとした「異次元騎士カズマ」シリーズ(角川スニーカー文庫)がある。 フランス
主な著書
一般小説
「鑑定医シャルル」シリーズ
見知らぬ遊戯(集英社 1993年7月 / 集英社文庫 1996年5月)
歓びの娘(集英社 1994年6月 / 集英社文庫 1997年9月)
快楽の伏流(集英社 1997年7月 / 集英社文庫 2000年9月)
モンスター・シークレット(文藝春秋 2012年7月 / 集英社 2020年)
綺羅星(角川書店 1995年9月 / 1998年11月 角川文庫)
貴腐(文藝春秋 2000年11月)
【改題】貴腐 みだらな迷宮(文春文庫 2003年10月)
離婚まで(集英社 2001年4月 / 集英社文庫 2004年4月)
変態(文藝春秋 2002年9月)
【改題】鎌倉の秘めごと(文春文庫 2006年6月)
「オデパン」シリーズ
オデパン(文藝春秋 2004年10月)
【改題】華麗なるオデパン(文春文庫 2007年10月)
恋愛王国オデパン(文藝春秋 2006年11月 / 文春文庫 2009年8月)
快楽革命オデパン(文春文庫 2010年8月)
いい女(中央公論新社 2005年3月 / 中公文庫 2006年10月)TBS系列『愛の劇場』枠の連続テレビドラマ『いい女』の原作。
シャネル(講談社 2005年10月 / 講談社文庫 2008年12月)
隣りの若草さん(白泉社 2006年7月)
離婚美人(文藝春秋 2007年4月 / 中公文庫 2010年4月)
恋する力(文藝春秋 2008年4月 / 中公文庫 2011年9月)
マリリン・モンローという女(角川書店 2009年4月 / 角川文庫 2012年2月)
KZ’Deep File(講談社 2015年 - 2017年)
KZ’Deep File 青い真珠は知っている
KZ’Deep File 桜坂は罪をかかえる
KZ’Deep File いつの日か伝説になる
KZ’Deep File 断層の森で見る夢は
KZ'Uシリーズ(講談社 2018年 - )
失楽園のイヴ
密室を開ける手
数学者の夏
死にふさわしい罪
君が残した贈りもの
歴史小説
ブルボンの封印(新潮社 1992年12月 / 新潮文庫 1995年12月)
ウイーンの密使―フランス革命秘話(講談社 1996年3月 / 講談社文庫 1999年5月)
【改題】マリー・アントワネットの恋人(集英社 2009年3月)
大修院長ジュスティーヌ(文藝春秋 1996年9月 / 文春文庫 1999年9月)
聖戦ヴァンデ〔上・下〕(角川書店 1997年2月 / 角川文庫 2000年4月)ジュリアン、ニコラ、アンリの3人を軸に、ヴァンデの反乱を描く歴史小説
侯爵サド(文藝春秋 1997年9月 / 文春文庫 2000年12月)
侯爵サド夫人(文藝春秋 1998年3月 / 文春文庫 2001年9月)
コキュ伯爵夫人の艶事(新潮社 1995年2月 / 新潮文庫 1998年1月)
聖人の祝日シリーズ(仮称)
聖アントニウスの夜(講談社 1998年5月)
【改題】聖アントニウスの殺人(講談社文庫 2001年7月)
聖ヨゼフ脱獄の夜(講談社 1999年7月)
【改題】聖ヨゼフの惨劇(講談社文庫 2003年12月)
暗殺者ロレンザッチョ(新潮社 1998年10月 / 新潮文庫 2001年10月)
預言者ノストラダムス〔上・下〕(集英社 1998年12月)
【改題】ノストラダムスと王妃(集英社文庫 2002年2月)
バスティーユの陰謀(文藝春秋 1999年4月 / 文春文庫 2002年9月)バスティーユ襲撃の舞台裏を描く。
ジャンヌ・ダルク暗殺(講談社 2001年11月)
【改題】聖女ジャンヌと娼婦ジャンヌ(新潮文庫 2006年1月)