薔薇刑
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薔薇刑
Ba Ra Kei: Ordeal by Roses
著者
細江英公
イラスト装幀:杉浦康平
発行日1963年3月25日(限定版)
発行元集英社
ジャンル写真集
日本
言語日本語
形態上製本 クロス装、ビニールカバー、段ボール蓋付機械函
ページ数104
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『薔薇刑』(ばらけい)とは、写真家細江英公撮影による、三島由紀夫被写体とした裸体写真集。「序曲」「市民的日常生活」「哂う時計あるいは怠惰な証人」「さまざまな?聖」「薔薇刑」の5章から成り、96枚の写真が収められている[1][2][注釈 1]合成技術と様々な道具立てによる幻想的・耽美的な側面と、オブジェとしての肉体に焦点を当てるという側面とを兼ね備えた作品で、頁をめくるうちに、「ある漠然としたストーリー」が見る者に想起されるように構成されている[3][注釈 2]。1963年(昭和38年)3月25日に集英社より刊行され、「日本写真批評家協会」作家賞を受賞。超現実的マゾヒスティックな構図の数々の写真が載ったこの奇書は、国内だけでなく海外でも大きな話題を呼んだ[5]
作品成立・背景

三島由紀夫は、細江英公1961年(昭和36年)に刊行した写真集『おとこと女』(舞踏家土方巽を撮影したもの)を見て絶賛し、三島自身の評論集『美の襲撃』(1961年11月)の口絵写真か表紙を、講談社の編集者・川島勝を通じて細江英公に依頼することにした[6][7][3]。川島に連れられて細江が助手の森山大道と共に9月13日に三島邸を訪問した際、裸で日光浴をしていた三島が慌てて服を着ようとすると、細江がそのままでいいと言いながら、ゴムホースを探してきて三島を撮影したことが、写真集へのきっかけとなった[6][8][9][注釈 3]。三島は、ゴムホースを巻かれて撮影された時のことを以下のように語っている[6]。私は氏に、「一体これは何を意味してゐるんです」ときいた。氏のまことに簡潔な答は、「偶像破壊ですね」といふのであつた。私曰く、「へえ、そんなら、僕なんかやつつけたつて仕様がないぢやないですか。僕は第一偶像ぢやないし、第二に、自分で自分をいつも破壊しようとしてゐる人間だ。本当に偶像破壊をやりたいなら、老大家を裸にしてゴムホースを巻きつけたらいいでせう」 「そのうちやりますよ」その言やよし、私共は意気投合した。そして氏が、展覧会に出す連作を撮らしてくれ、といふので、私は、それが明らかに商業的なものでない、氏の本当の仕事にしようとしてゐることを確かめて、快諾した。 ? 三島由紀夫「『薔薇刑』体験記」[6]

このような経緯で、1961年(昭和36年)9月13日から約半年間にわたり十数回ほどの撮影を重ねて、『薔薇刑』刊行に至った[3]。三島は、「細江氏のカメラの前では、私は自分の精神心理が少しも必要とされてゐないことを知つた。それは心の躍るやうな経験であり、私がいつも待ちこがれてゐた状況であつた」と語っている[1]

撮影場所は、おもに東京都大田区南馬込の三島邸で、その他目黒区の舞踏家土方巽の稽古場「アスベスト館」や、江東区亀戸の廃工場跡、港区青山教会跡地の建築工事現場など。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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