蒼天の拳
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蒼天の拳
ジャンル
格闘
漫画
原作・原案など堀江信彦
作画原哲夫
出版社新潮社
掲載誌週刊コミックバンチ
レーベルBUNCH COMICS
発表号2001年創刊号 - 2010年39号
巻数全22巻
話数全260話
その他監修:武論尊
漫画:蒼天の拳 リジェネシス
原作・原案など原哲夫(原作)
八津弘幸(脚本)
作画辻秀輝
出版社ノース・スターズ・ピクチャーズ
掲載誌月刊コミックゼノン
発表号2017年12月号 -
発表期間2017年10月25日 -
巻数既刊4巻(2020年2月現在)
アニメ
原作漫画「蒼天の拳」
監督山口美浩
シリーズ構成今川泰宏
キャラクターデザイン津幡佳明
音楽Marco d'Ambrosio
アニメーション制作蒼天スタジオ
製作蒼天製作委員会、テレビ朝日
放送局テレビ朝日
放送期間2006年10月4日 - 2007年3月14日
話数全26話
アニメ:蒼天の拳 REGENESIS
原作漫画「蒼天の拳」
監督鹿住朗生
シリーズ構成尾崎悟史
脚本尾崎悟史
キャラクターデザイン勅使河原一馬、佐藤宏美
音楽西村麻聡
アニメーション制作ポリゴン・ピクチュアズ
製作株式会社 蒼天の拳
放送局TOKYO MXほか
放送期間第1期:2018年4月10日 - 6月26日
第2期:2018年10月9日 - 12月25日
話数第1期:全12話
第2期:全12話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『蒼天の拳』(そうてんのけん)は、堀江信彦(原作)、原哲夫(作画)、武論尊(監修)による日本漫画作品。『週刊コミックバンチ』(新潮社)にて2001年創刊号から2010年39号(休刊号)まで全255話が連載された。単行本の累計発行部数は1500万部を突破している[1]

2017年より『月刊コミックゼノン』(ノース・スターズ・ピクチャーズ)にて第2部『蒼天の拳 リジェネシス』が連載を開始した。作画は辻秀輝、脚本を八津弘幸が担当。2020年5月以降、辻の病気療養の為に休載中。
概要

北斗の拳』の過去を描く物語で、北条司の『エンジェル・ハート』(『シティーハンター』の実質的な続編)と共に掲載誌『週刊コミックバンチ』の中心的役割を果たしていた。コミックバンチ創刊準備号および創刊号の表紙を飾り、紙面最初の1ページ目を巻頭カラーで飾った作品である。単行本は2010年11月現在で22巻をもって完結した。最終回では「魔都上海編:完」と記されている(その後の続編については後述)。現在はスマートフォン用マンガアプリ「マンガほっと」で、2017年9月より第1話から毎日1話づつ連載(アップロード配信)されている(以降、ここまでの物語を「第1部」と略記する場合あり)。

雑誌『ラジャー』Vol.001(ゴマブックス・2006)の取材に答えたバンチ編集長(当時)堀江信彦によると、本作品は『北斗の拳』サーガの「エピソード3」、週刊少年ジャンプに連載された『北斗の拳』は「エピソード4」にあたるという。また、「エピソード2」は北斗神拳が日本に伝播した時期、「エピソード1」は北斗神拳が誕生したころに相当するとのこと(蒼天の拳 DVD Vol.9 特典映像「原哲夫×堀江信彦 対談」より)。

『北斗の拳』と同じく原哲夫が作画をしているが、今作は堀江信彦が原作執筆をしている[2]。前作『北斗の拳』で原作執筆を担当していた武論尊は今作では「監修」に回り、アドバイザー的な立場になっている[3]

本作では前作のような豪快過激な暴力描写や、武士道やキリスト教的感傷性豊富な教訓譚などはあまり見られず、絵以外、基本的作風が異なる[注 1]。また、前作と比べギャグ要素が多くなっている。

主人公は北斗神拳伝承者の霞拳志郎。彼は『北斗の拳』の主人公・ケンシロウの2代前の伝承者であり、ケンシロウの血縁的描写が示唆されたが、第1部では最後までその辺りについてははっきりと明かされなかった。ケンシロウがストイックで無口であったのに対して、霞拳志郎の人を食ったような言動や性格付けは、同じく原哲夫による漫画『公権力横領捜査官 中坊林太郎』の主人公である中坊林太郎に近い。これは「もし中坊が北斗神拳を使えたらどうなるだろう……?」という、原哲夫が打ち合わせの席上で漏らした一言が企画の端緒であり[4]、原・堀江の感じるヒーローの理想像を窺うことができる[3]。なおケンシロウが20代前半として描写されていたのに対し、霞拳志郎は30歳ぐらいとして描写されているため、大人のキャラクターとしての性格が強い[2]

舞台設定は1935年ごろの主に上海[注 2]。日本を含め海外の列強勢力が多く入り込んでいる当時の中国の状況[注 3]を踏まえ、様々な社会的立場のキャラクターや実在の人物が登場する点は、核戦争によって文明と秩序が崩壊し単純化された世界を舞台とした『北斗の拳』との大きな違いの一つ。一方、それらのキャラクター同士の接触・対話の比重が多いため、『北斗の拳』ほどには北斗神拳を駆使して戦うといった場面は見られない。また、ストーリーや設定には『北斗の拳』と相容れない部分も多い。

冒頭に記載したとおり、2017年から『月刊コミックゼノン』にて『蒼天の拳 リジェネシス』を連載開始。『蒼天の拳』の第2部と位置付けられ、原は原作を担当。広告などでは「原哲夫が初めて主人公の死に様を描く」と宣伝されており、霞拳志郎の死が描かれることを暗に示している。また、同じタイトルでアニメ版第2期が放送されるが、内容は原作版の途中から分岐してアニメオリジナルストーリーに繋がる形となっており、コミック版に先駆けて新たな拳法「天斗聖陰拳」が登場する。
あらすじ
第一部「魔都上海編」
197X年。第63代北斗神拳伝承者・リュウケン(旧名・霞羅門)は、待望の男児を授かった。リュウケンはこの男児に、兄と同じ「ケンシロウ」という名を付け、蒼天のように奔放で快活だった兄の話をいつか聞かせようと語りかけながら、過去に思いを馳せる。時は遡り、1935年ごろの日本。女子大で教師をしていた第62代北斗神拳伝承者・霞拳志郎を、李永健という老人がはるばる中国から訪ねてきた。久々の再会を喜び合う2人だったが、李がやってきた目的は、拳志郎の朋友である潘光琳率いる組織・青幇が壊滅したこと、そして拳志郎の恋人である玉玲が殺されてしまったことを伝えるためだった。拳志郎が日本で平和に暮らしていることを知った李は、あえてそれを伝えずに去ることを決意するが、拳志郎との決着を望む拳士・金克栄との邂逅、そして李が今際の際に残した言葉によって拳志郎はその事実を知る。朋友のために魔都・上海へ戻った拳志郎は、青幇の宿敵・紅華会を滅ぼすため、そして彼らに囚われた潘を助けるために行動を開始し、北斗孫家拳・曹家拳・劉家拳の拳士をはじめとする数々の強敵と出会い、北斗神拳伝承者としての宿命に突き動かされていく。それはやがて、北斗神拳の源流の一つとされる拳法・西斗月拳の使い手であるヤサカ、北斗劉家拳最強の使い手である劉宗武との対決を実現させる。
アニメ版第二期「蒼天の拳 REGENESIS」
紅華会が壊滅し、玉玲が記憶を取り戻し青幇のボスに収まることで上海は平和を取り戻すかに思われたが、紅華会に代わって中国政府軍が青幇を滅ぼそうと動き始めていた。そんな折、拳志郎の友でフランス陸軍の重鎮、シャルル・ド・ギーズは、ユダヤ人の安息の地を作るため、アドルフ・ヒトラーが探し求める財宝の在り処「希望の目録」の鍵を握る少女、エリカ・アレントと合流する手はずを整えていた。しかし、北斗神拳に恨みを持つ西斗月拳の拳士、ヤサカに襲撃され殺害されてしまう。ギーズの叫びを聞きつけた拳志郎と、エリカを護衛していた極十字聖拳の流飛燕は現場で鉢合わせ、拳志郎が犯人だと誤解した飛燕は拳を交えるが、誤解であることがわかり拳を収めて青幇にエリカ共々匿われる。やがて、ヤサカは飛燕にも襲いかかり彼を殺害し、拳志郎とも対決する。ヤサカはそこで自身も北斗の血を継ぐ者であると知り、これまで伝え聞いてきた西斗月拳の宿命が誤解から生まれたものであることを悟る。そして、エリカの義父だった飛燕を殺した罪を償うため、エリカを守って生きていくことを誓う。ヤサカはさらに、ギーズを殺したのは自分ではなく、天斗聖陰拳の使い手であることを明かした。その天斗聖陰拳を繰る拳士、シメオン・ナギットとその部下のヒムカが上海に上陸し、彼らの信じる「ナハシュの予言」に従いエリカを狙い、宗教結社「ジェネシス」を動かし暗躍を始める。しかし、ヒムカの正体は拳志郎の義兄・霞拳心であり、シメオンの信仰心を利用してジェネシスを動かし、世界を意のままにしようと企んでいたのだった。拳志郎との戦いに敗れたシメオンを謀殺した拳心は、ジェネシスが作り上げた核兵器をもって「真に戦争のない世界」を作るために、世界を「再創生(リ・ジェネシス)」するために拳志郎との対決に臨む。
第二部「蒼天の拳 リジェネシス」
第一部から数年後の193X年。エリカは目録を狙うオランダ軍の特殊部隊に囚われていた。エリカの救出に駆けつけた拳志郎とヤサカがオランダ軍を一蹴して指揮官を尋問したところ、エリカを狙うように指示した黒幕はオランダ軍の支配下にあるインドネシアに居ることが判明する。インドネシアへ乗り込んだ拳志郎たちは、オランダ軍第6師団の師団長で、人体を自在に操る「創生の拳」という術を使う男・ファン・デル・コール大佐と出会う。
登場人物

は特筆した場合を除きテレビアニメ版第1期 / テレビアニメ版第2期(REGENESIS)・パチンコ・パチスロ版の順。1人しか記載がない場合はテレビアニメ版共通のものとする。
北斗神拳
霞 拳志郎(かすみ けんしろう)
声 -
山寺宏一 / 山寺宏一(ぱちんこCR蒼天の拳2・パチスロ蒼天の拳2以降)、山野井仁(ぱちんこCR蒼天の拳・パチスロ蒼天の拳のみ) / 神谷明(ドラマCD・着ボイス)本作の主人公。第62代北斗神拳伝承者。中国の寧波で生まれ、生後間もなく日本に移り住む。頭部には北斗七星の形の痣があり、後年リュウケンはこの痣を受け継いだケンシロウに兄の再来と期待をかけた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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