アブラナ
菜の花
分類
アブラナ(油菜)は、アブラナ科アブラナ属の二年生植物。古くから野菜として、また油を採るため栽培されてきた作物で、別名としてナノハナ(菜の花)、ナタネ(菜種は正式な作物名である)などがあり、江戸時代には胡菜または壼Vと呼ばれた。
実際にはアブラナ属の花はどれも黄色で似通っていることから、すべて「菜の花」と呼ばれる傾向がある。
植物油の原料として栽培されているのは、ほとんどが別種のセイヨウアブラナ(西洋油菜、学名:B. napus)であり、在来種のアブラナは野菜として生産され、開花前に収穫されてしまうことが多い。目次 原種は、西アジアから北ヨーロッパの大麦畑に生えていた雑草で、農耕文化と共に移動したと考えられている。漢代の中国に渡ると栽培作物
1 概要
2 変種
2.1 自然交雑
3 栽培
3.1 生産量
4 利用
4.1 種子
4.2 花
4.3 野菜
5 脚注
6 関連項目
7 外部リンク
概要
本来は菜、つまり葉物野菜として利用され、古事記では吉備の菘菜(あおな)、万葉集では佐野の茎立(くくたち)として登場し、花芽についても、延喜式に記されている。
江戸時代になって、植物油の採油目的として栽培され、その油は菜種油と呼ばれた。菜種油は、主に灯油原料として利用され、生活に密着したものとなった。そのため、菜種という言葉は、一般的な植物(作物)名として定着したのであった。また、一般にアブラナ属植物の種子からは油が採取でき、カラシナやカブも利用されている。
丈夫で育てやすく、広く栽培されたなじみ深い作物だった。また、菜種畑は明るい黄色が畑を覆う「菜の花畑」として春の風物詩とされ、歌や文学作品の題材となるが、明治時代以降はセイヨウアブラナに置き換わっている。 原種であるBrassica rapaの変種は数多く[1]、野菜として利用されているものが多い。
変種
B. rapa var. nippo-oleifera - アブラナ
B. rapa var. nipposinica - ミズナ
B. rapa var. rapa - カブ(ヨーロッパ系)
B. rapa var. hakabura - ノザワナ
B. rapa var. perviridis - コマツナ
B. rapa var. chinensis - チンゲンサイ
B. rapa var. pekinensis - ハクサイ
B. rapa var. narinosa - ターサイ(英: Tatsoi
B. rapa var. glabra - カブ(アジア系)
B. rapa var. utilis - サイシン
このほかコウサイタイ、ブロッコレットなどが、市場に出回るようになっている。アスパラ菜など、交配による新顔も登場している。 アブラナ科植物は形態的な変異に富んでいるが、その見た目とは反対に交雑して雑種が生まれやすい。すなわち、同種だけでなく他種の花粉によって結実してしまうもので、学術的な分類の困難な品種も多い。 これは、固定種や在来品種を維持するために自家採種を行っている農家にとって、特に頭の痛い問題であり、種苗 国内の栽培面積では、北海道が最大で、特に滝川市が多い。また、青森県横浜町、次いで、秋田県の作付けが大きい。千葉県の房総半島南部(館山市、南房総市、鴨川市など)の栽培は、統計上大きくはないが、県の花になっている。 生産国上位
自然交雑
栽培
生産量
(単位:100万トン)国1965年1975年1985年1995年2000年2005年2007年2009年
中国1.11.55.69.811.313.010.513.5
カナダ0.51.83.56.47.29.49.611.8