茄子_アンダルシアの夏
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茄子 アンダルシアの夏
監督
高坂希太郎
脚本高坂希太郎
原作黒田硫黄
製作丸山正雄
製作総指揮椎名保
出演者大泉洋
筧利夫
小池栄子
音楽本多俊之
撮影白井久男
岸克芳
編集瀬山武司
制作会社マッドハウス
配給アスミック・エース
公開 2003年7月26日
上映時間47分
製作国 日本
言語日本語
興行収入2億円[1]
次作茄子 スーツケースの渡り鳥
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プロジェクト 映画

『茄子 アンダルシアの夏』(なす アンダルシアのなつ、英題:Nasu: Summer in Andalusia)は、マッドハウス制作による日本のアニメーション映画黒田硫黄の短編漫画集『茄子』に収録された『アンダルシアの夏』を原作とする、自転車のロードレースを題材にした作品。2003年7月26日に全国の松竹東急系列の映画館で公開された(配給はアスミック・エース)。

上映時間47分と一般的な映画の半分程度であることから、劇場公開当時チケットも通常の半額ということで話題になった。画面サイズはスタンダード・サイズで制作された。

2007年には宇都宮で行われるジャパンカップサイクルロードレースを舞台とした続編『茄子 スーツケースの渡り鳥』がOVAとして発売された。
概要

本作は日本アニメ界有数のサイクリスト[注釈 1]として知られる高坂希太郎が監督・脚本・キャラクターデザイン・作画監督を務め、第56回カンヌ国際映画祭の監督週間に日本アニメとして初めて出品された作品である。高坂は『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』といったスタジオジブリ作品で作画監督を務めており、宮崎駿の右腕とも呼ばれていた[3]

製作委員会にはジブリ作品に多く関与する企業が多数加わっている。キャラクターデザインや作画のタッチもジブリ調で、レンタルビデオ店ではジブリアニメコーナーに置かれていることもあるが、本作の制作会社はマッドハウスであり、スタジオジブリは制作に一切関与していない。ただし、原作の漫画『茄子』はスタジオジブリの宮崎駿が大ファンと公言しており[4]、『茄子』の単行本の帯に推薦文を書いたり[5]、ジブリのスタッフが黒田硫黄にファンレターを送ったり黒田をジブリに招待していた由縁があった[6]。『茄子』を高坂に読むように勧めたのも宮崎であったという[7]

声優を選出するにあたって、ジブリスタジオのスタッフに人気のあるテレビ番組『水曜どうでしょう』の出演者である大泉洋を主人公・ペペに起用した(以前にもジブリ作品でも声優を務めた経験がある)。同番組のディレクターである藤村忠寿嬉野雅道の二人の出演も高坂は望んでいたが、日本テレビが製作委員会に名を連ねている関係で、ライバル局であるテレビ朝日系列に属する北海道テレビに籍を置く二人の出演は叶わなかった。続編OVAでは日テレが協賛から外れたため、3人揃っての出演が実現した。

また、劇中のテレビ実況・解説者として、当時日本テレビアナウンサーだった羽鳥慎一(現・フリーアナウンサー)、元自転車ロードレース選手の市川雅敏も参加している[注釈 2]

興行成績は好調とは言えない数字であり、監督の高坂は続編が作れることは思わなかったという[7]
ストーリー

スペイン自転車ロードレースブエルタ・ア・エスパーニャを舞台に、主人公が解雇の危機や、かつての恋人と兄の結婚という複雑な思いを抱きながらも、プロロードレーサーとして「仕事」に取り組むさまを描く。

主人公ペペ・ベネンヘリは、ベルギーのビール会社「パオパオ・ビール」がスポンサーとなっているロードレースチームに所属するアシスト選手である。アンダルシアの故郷近くを走るステージ当日、折しもペペの兄・アンヘルとかつてのペペの恋人・カルメンの結婚式が行われていた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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