英語アルファベット
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現代の英語で用いられる英語アルファベット(えいごアルファベット、: English alphabet)は、ラテンアルファベットの一種で、以下に示す26種類の文字を含む(それぞれに大文字小文字がある)。この26文字はISO基本ラテンアルファベットに指定されている。

0102030405060708091011121314151617181920212223242526
大文字(majuscule form, uppercase, capital letterとも言う)
ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
小文字(minuscule form, lowercase, small letterとも言う)
abcdefghijklmnopqrstuvwxyz

印刷された文字の形は、書体によって異なる。手書きの文字(特に筆記体)の形は、標準的な印刷された文字(活字体)とは大きく異なり、また、個人によって異なる。

文字の形とその起源については、上記の各文字のリンク先を参照。

英語にはch, sh, th, ph, whなどの二重音字が存在する。他に慣例的にa?の2つの合字が用いられ、また、アンパサンド (&) がアルファベットの一部とみなされることもある。.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}.mw-parser-output .listen .side-box-text{line-height:1.1em}.mw-parser-output .listen-plain{border:none;background:transparent}.mw-parser-output .listen-embedded{width:100%;margin:0;border-width:1px 0 0 0;background:transparent}.mw-parser-output .listen-header{padding:2px}.mw-parser-output .listen-embedded .listen-header{padding:2px 0}.mw-parser-output .listen-file-header{padding:4px 0}.mw-parser-output .listen .description{padding-top:2px}.mw-parser-output .listen .mw-tmh-player{max-width:100%}@media(max-width:719px){.mw-parser-output .listen{clear:both}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .listen:not(.listen-noimage){width:320px}.mw-parser-output .listen-left{overflow:visible;float:left}.mw-parser-output .listen-center{float:none;margin-left:auto;margin-right:auto}}英語アルファベット容認発音イギリス英語の話者が英語アルファベットを読み上げている音声この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。
歴史「en:History of the Latin alphabet」および「en:English orthography」も参照
古英語詳細は「en:Old English Latin alphabet」を参照

英語が最初に書かれたのは、5世紀に用いられたアングロサクソンルーン文字(英語版)(フサルク)によってであった。この文字は、英語自体の原型とともに、アングロ・サクソン人によって現在のイギリスに持ち込まれた。古英語が書かれた現存する例は極めて少なく、それらの大部分は短い銘または断片である。

7世紀ごろから、アングロサクソンルーン文字はキリスト教の宣教師によってもたらされたラテン文字に置き換えられ始め、しばらくの間は両方の文字が併用されていた。英語アルファベットには、ルーン文字の文字「ソーン」(T t)と「ウィン」(? ?)が取り入れられた。「エズ」(D d)はDを修正して後に考案された。アイルランド語古英語インシュラー体G(insular G)やカロリング小文字体のg(Carolingian g)から、ノルマン人の写本筆写者によって最終的に「ヨッホ」(? ?)が作られた。

aとeの合字である「アッシュ」(A a)は、ルーン文字?の名前(asc)に由来する。また、vとvまたはuとuの合字としてダブリュー(W w)が用いられた。

1011年、バートファース(英語版)(Byrhtferd)というイギリスの修道士が、以下に示す古英語のアルファベットの伝統的な順序を記録している[1]。彼は24のラテンアルファベット(アンパサンドを含む)を最初に、続けてインシュラー体の記号でandを意味するティロ式速記文字のond(?)から始まる英語で追加された5つのアルファベットを並べた。A B C D E F G H I K L M N O P Q R S T V X Y Z & ? ? T D A
近代英語

近代英語の正書法(英語版)では、ソーン (t)、エズ (d)、ウィン (?)、ヨッホ (?)、アッシュ (a)と、oとeの合字エテル (?)は廃止された。ラテン語からの借用語により、中英語初期近代英語でアッシュとエテルが再導入された。ソーンとエズは二重音字"th"に置き換えられた。ソーンはしばらくの間存在していたが、手書きのソーンの小文字(t)が徐々に小文字のyと視覚的に区別がつかなくなって行った。thをyと書く例は今でも"Ye Olde Booke Shoppe"のような擬古体で見ることができる。t と d は今でもアイスランド語で、d はフェロー語で使われている。ウィンは14世紀ごろにuuに置き換えられる形で英語では使われなくなり、uuは現代の英語ではwとなった。ヨッホは15世紀ごろにghに置き換えられた。uvから、jiから分かれる形で16世紀に導入された。wが独立の文字とみなされるようになり、英語アルファベットは全部で以下の26文字となった。

A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z

初期近代英語では長いs (?) が用いられていたが、19世紀初頭には使われなくなった。
現在の合字の利用

借用語合字を伝統的に使う特定の主題に関する専門の論文以外では、現代の英語では合字はあまり使われない。

a?は19世紀(アメリカ英語ではもう少し遅く)まで、ギリシャ語やラテン語由来のいくつかの単語(encyclopadia(事典)、c?lom(体腔)など)を書き表すのに使われていた。ただし、そのような合字は古典ラテン語でも古代ギリシア語でも使われていなかった。これらの合字は、現在では"ae"や"oe"と書いたり、アメリカ英語では"e"と書かれたりする。

英語を活字に組むためのいくつかのフォントは、⟨tt⟩、⟨fi⟩、⟨fl⟩、⟨ffi⟩、⟨ffl⟩などの一般的に用いられる合字を含む。これらの合字は独立の文字ではなく、異表記(英語版)である。



ダイアクリティカルマーク詳細は「en:English terms with diacritical marks」を参照

英語におけるダイアクリティカルマークは主として naive や facade のような借用語に用いられる。そのような語が英語に取り入れられるにつれ、ダイアクリティカルマークが外される傾向にあり、それは特に古い借入語(フランス語から借用したhotelなど)において顕著である。プロのコピーライターや植字工はダイアクリティカルマークを使用するが、キーボードにダイアクリティカルマークつきの文字が存在しないため、非公式の文章では省略される傾向がある。外来語であると認識されている言葉ではダイアクリティカルマークが維持される傾向がある。例えば、soupcon(少量、気配の意。フランス語からの借用)という単語は英語の辞書(オックスフォード英語辞典など)ではダイアクリティカルマークがついた形でしか掲載されていない。また、他の単語と混同する恐れがある場合にもダイアクリティカルマークが維持される傾向がある。例えば、resume(レジュメ)はダイアクリティカルマークをつけないとresume(再開する)と同じ綴りになってしまう。

ダイアクリティカルマークは単語の音節を示すのに用いられることもある。例えば動詞curseの過去形のcursedは1音節であるが、形容詞のcursedは2音節である。Eは詩、例えばシェークスピアのソネットでは広く使われている。同様に、chicken coopの-oo-は1つの母音(二重音字)であるが、今では使われない綴りであるzoologistやcooperationのooは2音節である。トレマ (¨) が用いられることは稀であるが、2000年代でも『MITテクノロジー・レビュー』などいくつかの出版物では使用されている。

アキュート・アクセント(´)、グレイヴ・アクセント(`)、トレマ(¨)は、語末の"e"につけて、そのeは発音するということを明示するためにも使われる。例えば日本酒の意のsakeは、「セイク」ではなく「サケ」と読ませるためにsakeと書かれる。
アンパサンド

&が英語アルファベットの最後に置かれることが時々ある。例えば1011年のバートファースによる文字の一覧がそうである[1]。歴史的には、この文字はEtの合字である。英語では、この文字は英語のandという単語を意味する。時にはラテン語のetという単語を意味し、&cはet cetera(エトセトラ、その他)の意味である。
アポストロフィー

アポストロフィーは英語アルファベットの一部とはみなされていないが、英語の単語を短縮するのに用いられる。いくつかの単語のペア、例えばits(itの所有格)とit's(it isやit hasの短縮形)、were(wasの複数形)とwe're(we areの短縮形)、shed(「流す」「こぼす」などの意の動詞)とshe'd(she wouldやshe hadの短縮形)は、アポストロフィーの有無でのみ書き分けられる例として有名である。

アポストロフィーは、単語の後に-'s(sで終わる単語の場合は-s')をつけることで所有限定詞を表すのにも用いられる。


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