若葉山貞雄
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若葉山 貞雄


基礎情報
四股名若葉山 貞雄
本名岩平 貞雄 → 青山 貞雄
生年月日1922年11月9日
没年月日 (2001-01-17) 2001年1月17日(78歳没)
出身埼玉県北足立郡
(現:埼玉県さいたま市
出生地は中華民国京都特別市
身長173cm
体重94kg
BMI31.41
所属部屋双葉山相撲道場 → 時津風部屋
得意技右四つ、足取り、突っ張り、下手捻り
成績
現在の番付引退
最高位西小結
生涯戦歴413勝466敗1分6休(66場所)
幕内戦歴326勝383敗1分6休(49場所)
優勝十両優勝1回
殊勲賞1回
データ
初土俵1942年1月場所[1]
入幕1947年6月場所[1]
引退1961年1月場所[1]
引退後年寄錣山
備考
金星4個(照國2個、東富士2個)
2013年7月3日現在■テンプレート  ■プロジェクト 相撲

若葉山 貞雄(わかばやま さだお、1922年11月9日 - 2001年1月17日)は、現在の埼玉県さいたま市出身(1947年11月まで、現在の福岡県八女市を出身地として設定していた。出生地は、中華民国京都特別市(現:北京市)で、1940年代から1950年代にかけて活躍した大相撲力士。本名は岩平 貞雄(いわひら さだお、後、青山(あおやま)に改姓)[1]
来歴

1922年11月9日中華民国京都特別市で生まれる。幼少期に生き別れた両親を探そうと本土行きを思い立つが、それを実現させるには力士になるのが一番手っとり早いと考え、1939年安藝ノ海節男の元へ入門を志願するも断られる。消沈し北京の呉服屋へ奉公に出て、朝鮮京城の本店に転勤。2年あまりのあいだ番頭を務めていたところ、現地に双葉山定次一行が大相撲巡業に来ることになり、千載一遇のチャンスとして弟子入りを志願し入門、本土の東京へ渡り1942年1月場所で双葉山相撲道場から初土俵を踏んだ。

新弟子時代はよく稽古場で負けており、日本の海軍の兵士たち相手にも手を焼いたが、かえって強くなった[2]ため、序ノ口に付いて以来、順調に出世し、1946年11月場所で十両に昇進。

同場所では十両優勝を遂げて僅か1場所でこの地位を突破、翌1947年6月場所にて入幕を果たした。

新入幕までは四股名を付けず本名の「岩平」のままで相撲を取っていたが、当時は幕内まで本名で通す力士はおらず、前代未聞。十両まで四股名を付けずに本名のままで土俵に上がったのは、中国で生き別れた母親に自分の存在を知らせ、再会できるのではないかと期待しての名乗りだったが結局叶うことはなかった[1]

北京会の後援関係者から四股名は「満寿山」でどうかとの話が出たが、12代時津風(第35代横綱・双葉山)は「戦争で負けたのに満寿山じゃ駄目だ、『若葉山』はどうだ」と意見し、戦前に活躍した力士・若葉山鐘の四股名を譲られたことで「若葉山」と改名した。

小兵だが、速い突っ張りから右差しで食い下がり、小股掬い蹴手繰り内無双下手ひねりなどの多彩な技を繰り出して相手を倒す取り口で、とりわけ足取りは名人と評された[1][3]。足取りでは横綱・栃錦大起、さらには「太くて短いから取れないだろう」と言われた高錦の足までも取った[3]が、中途半端と見なされて技能賞は一度も受賞できなかった。

前頭2枚目の地位で迎えた1951年5月場所では、照國東富士の両横綱から金星を奪い、8勝7敗と勝ち越して生涯唯一の三賞となる殊勲賞を受賞[3]。この成績により、翌場所、小結への昇進を果たした[1]

だが、同場所では6勝9敗と負け越して1場所で平幕に下がり、1961年1月場所での現役引退までは一貫して平幕もしくは十両に在った。

引退後は年寄・錣山を襲名(これは、元関脇・若葉山鐘から、間接的ではあるが譲り受けた名跡である。元大関・大内山が引退後、数年ほど借株にて襲名していたが、1961年1月場所後の自身の引退に際して元・大内山より譲渡された)して後進の指導に当たり、1971年に時津風部屋付きの13代立田川(第42代横綱・鏡里)が分家独立した際に立田川部屋へ移籍、1987年11月の停年まで日本相撲協会に在籍した。

荒汐部屋に所属する現役力士・若隆元若元春[4]若隆景の三兄弟は孫[3][1]で、次女夫婦の子である。1993年に次女と結婚した若信夫(元幕下・立田川部屋)は、若葉山が名古屋市で1989年から1997年まで経営していた「ちゃんこ若葉山」で板前として働いていた。名古屋の店の閉店後、若葉山は次女夫婦が住む福島市に転居し、1998年に会社勤めをしていた若信夫が福島市に「ちゃんこ若葉山」を開店している[5][6]

2001年1月17日午後11時45分、脳梗塞のため福島県福島市内の病院で逝去。78歳没。
主な成績・記録

通算成績:413勝466敗1分6休 勝率.470

幕内成績:326勝383敗1分6休 勝率.460

現役在位:66場所

幕内在位:49場所

三役在位:1場所(小結1場所)

三賞:1回

殊勲賞:1回(1951年5月場所)


金星:4個(照國2個、東富士2個)

各段優勝

十両優勝:1回(1946年11月場所)


場所別成績

若葉山 貞雄 一月場所
初場所(
東京) 三月場所
春場所(大阪) 五月場所
夏場所(東京) 七月場所
名古屋場所(愛知) 九月場所
秋場所(東京) 十一月場所
九州場所(福岡
1942年
(昭和17年) (前相撲) x 西序ノ口6枚目
7–1  x x x
1943年
(昭和18年) 西序二段32枚目
6–2  x 東三段目46枚目
5–3  x x x
1944年
(昭和19年) 東三段目14枚目
6–2  x 西幕下30枚目
3–2  x x 東幕下20枚目
2–3 
1945年
(昭和20年) x x 東幕下23枚目
5–0  x x 東幕下2枚目
4–1 
1946年
(昭和21年) x x国技館修理
のため中止 x x 西十両6枚目
優勝
10–3
1947年
(昭和22年) x x 東前頭17枚目
4–6  x x 東前頭18枚目
6–5 
1948年
(昭和23年) x x 東前頭15枚目
4–7  x x 西前頭19枚目
5–6 
1949年
(昭和24年) 西前頭19枚目
8–5  x 東前頭11枚目
8–7  x 西前頭9枚目
6–9  x
1950年
(昭和25年) 東前頭11枚目
7–8  x 西前頭11枚目
7–8  x 西前頭12枚目
8–7  x
1951年
(昭和26年) 西前頭9枚目
10–5  x 西前頭2枚目
8–7
殊★★ x 西小結
6–9  x
1952年
(昭和27年) 東前頭筆頭
3–12  x 西前頭7枚目
10–5  x 西前頭筆頭
7–8
★ x
1953年
(昭和28年) 東前頭3枚目
2–13  西前頭9枚目
7–8  東前頭10枚目
8–7  x 西前頭7枚目
6–9  x
1954年
(昭和29年) 西前頭11枚目
10–5  西前頭4枚目
6–9
★ 東前頭6枚目
4–11  x 西前頭10枚目
8–7  x
1955年
(昭和30年) 西前頭8枚目
9–6  西前頭4枚目
7–8  東前頭5枚目
3–12  x 東前頭11枚目
10–5  x
1956年
(昭和31年) 西前頭4枚目
7–8  西前頭4枚目
6–9  東前頭7枚目
7–8  x 東前頭8枚目
5–10  x
1957年
(昭和32年) 西前頭12枚目
9–6  西前頭9枚目
4–5–6[注 1]  西前頭12枚目
8–7  x 東前頭10枚目
6–9  西前頭12枚目
7–8 
1958年
(昭和33年) 西前頭13枚目
9–6  西前頭10枚目
9–6  東前頭6枚目
3–12  東前頭15枚目
9–6  東前頭13枚目
8–6
1痛分  東前頭12枚目
5–10 
1959年
(昭和34年) 東前頭19枚目
9–6  東前頭13枚目
7–8  西前頭14枚目
9–6  西前頭11枚目
5–10  東前頭14枚目
7–8  東前頭13枚目
1–14 
1960年
(昭和35年) 東十両3枚目
8–7  東十両筆頭
6–9  西十両3枚目
5–10  西十両9枚目
5–10  西十両12枚目
8–7  西十両11枚目
5–10 
1961年
(昭和36年) 東十両19枚目
引退
2–13–0 x x x x x
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。    優勝 引退 休場 十両 幕下
三賞:敢=敢闘賞、殊=殊勲賞、技=技能賞     その他:★=金星
番付階級幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口
幕内序列横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列)

幕内対戦成績

力士名勝数負数力士名勝数負数力士名勝数負数力士名勝数負数
明瀬川11朝潮(米川)15東海11東富士3(1)3
愛宕山42五ッ洋3(1)0岩風37及川84
大江戸20大熊13大瀬川46大起813
大田山10大ノ海31大ノ浦21大晃811
小城ノ花55小野錦01大蛇潟54海山312
甲斐錦31柏戸10柏戸12金ノ花15
神生山20神錦85神若21清ノ森20
九ヶ錦20九州錦34国登129鯉の勢50
高津山02琴ヶ濱18琴錦48佐賀ノ花11
相模川11櫻國20櫻錦12汐ノ海10
信夫山107嶋錦86清水川310信州山11
高錦25玉乃海08玉響21竹旺山01
千代の山011常錦12常ノ山55照國22
輝昇36出羽錦517出羽ノ花11出羽湊65
十勝岩34栃錦211栃光43那智ノ山10


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