この項目では、福岡県北九州市にある九州旅客鉄道の駅について説明しています。その他の用法については「若松駅 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
若松駅
リニューアルされた駅舎(2020年2月)
わかまつ
Wakamatsu
(2.9 km) 藤ノ木 JE05►
若松駅(わかまつえき)は、福岡県北九州市若松区白山一丁目にある、九州旅客鉄道(JR九州)筑豊本線(若松線)の駅である。駅番号はJE06。同線の起点駅。
歴史大正時代に新築された若松駅舎
筑豊興業鉄道により1891年(明治24年)8月30日に開設された。当初から石炭の積み出しを主な目的とし、若松駅と若松港の設備の拡張が並行して行われ、石炭桟橋から石炭を積み出した。
構内は広大で、多数の石炭車が常時出入りしていた。ガントリークレーン、ホイストなどの積み下ろし設備が各種整備され、最盛期の1940年(昭和15年)には年間830万トンの積み出しを行っていた。一時第二次世界大戦のために衰えるが、戦後も再び同じくらいの貨物取り扱いをして、ほぼ常時日本で一番貨物取り扱いの多い駅であった[注釈 2]。隣接地には若松機関区(1984年1月末で廃止)を有していた。
しかし、エネルギー革命の進展により、石炭の取り扱いは急速に減少していき、1970年(昭和45年)にはホイストとガントリークレーンの使用が停止され、1982年(昭和57年)11月には貨物輸送が廃止されるに至った。翌1983年(昭和58年)4月から構内の整理が開始され、旧駅舎が取り壊されて建て直されると共に、側線群のほぼ全てが撤去され、現在に見る純粋な旅客駅となった。
新駅舎となってからも、客車列車が運行されていた1990年代前半頃までは複数のホームを使用していたが、現在は1面2線のみとなっている。
年表
1891年(明治24年)8月30日:筑豊興業鉄道 若松駅 - 直方駅間開設に伴い当駅開業[1][2]。
1893年(明治26年)4月6日:それまで直方町(現直方市)にあった筑豊興業鉄道本社を若松町(現若松区)に移転。
1894年(明治27年)8月15日:筑豊鉄道に社名変更[2]。
1897年(明治30年)10月1日:筑豊鉄道を九州鉄道(初代)が買収[4][5]。
1904年(明治37年)10月25日:現在位置に駅移転。
1907年(明治40年)7月1日:九州鉄道(初代)が国有化され帝国鉄道庁が所管、筑豊本線の駅となる[5]。
1911年(明治44年)12月23日:一等駅に指定される。
1920年(大正9年)8月:新駅舎完成。
1930年(昭和5年)7月28日:ガントリークレーン設置。
1935年(昭和10年)9月21日:自動信号機使用開始。