若山弦蔵
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わかやま げんぞう
若山 弦蔵
プロフィール
本名若山 弦蔵
[1]
愛称弦さん・弦ちゃん[2]
性別男性
出身地 日本樺太大泊町[3](現・ロシアサハリン州コルサコフ
死没地 日本東京都[4]
生年月日 (1932-09-27) 1932年9月27日
没年月日 (2021-05-18) 2021年5月18日(88歳没)
血液型A型[5]
職業俳優ラジオパーソナリティナレーター声優
事務所フリー
配偶者あり[6](1958年[7] - 2021年[8]
活動
活動期間1950年代 - 2021年
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

若山 弦蔵(わかやま げんぞう、1932年昭和7年〉9月27日[5][9] - 2021年令和3年〉5月18日[4][8])は、日本声優ラジオパーソナリティナレーター。長年フリーで活動。

艶のある独特な低音の声はビロードに例えられ、声による演技を追求し続けたことから「至宝」とたたえられた[10]
略歴

樺太大泊町(現・ロシアサハリン州コルサコフ)出身[3]。両親は青森県下北郡佐井村出身で、父親は銀行に勤務していた[3]。幼少期に北海道札幌市に転居[11]。旧制札幌第二中学校(現在:北海道札幌西高等学校)を経て、北海道札幌南高等学校卒業[3][12]

小学校5年時に声変わりして以降、発言するたびにクラスメイトに笑われる日々を過ごし、自分の声がコンプレックスになったが、高校在学中、音楽の教師から「あなたのようなバスは日本人には貴重だから声を大切にするように」と言われたと述べている[13]

声変わり後の自分の声に対するコンプレックスを克服するため、高校2年時にNHK札幌放送局主宰の朗読放送研究会に入る[14]。若山が後に聞いた話によれば、4人の試験官の内3人は若山のようなマイクに乗らない声の人間は落とすべきだと主張していたが、1人だけ「これからはラジオドラマが盛んになるだろうから、変な声の奴がいても良いだろう」として合格することになったのだとされる[13]

高校卒業後の1951年、新たに設立されたNHK札幌放送劇団の研究生となる[注 1][15]。1952年に本格採用となり[15][13][16]ラジオドラマへの出演をしつつ発声や声楽の勉強を行った[17]

あるラジオドラマの稽古中、演出家の近江浩一に「君はまだ声で褒められているの?」と問いただされたことが契機となり、演技の勉強も本格的に開始[10]。1956年に主演したラジオドラマ『パイロットファーム』が文部省芸術祭で団体奨励賞を受賞し、特に若山の演技は、審査員の円地文子が絶賛するなど好評を博した[18]。このことがきっかけで、1957年6月に活動拠点を東京へ移し[18]、石の会に参加[19]。ラジオドラマ出演の傍ら、海外ドラマや洋画の吹き替えの仕事も始める[20]

1958年の海外ドラマ『ローン・レンジャー』で吹き替え作品初の主演をつとめる[21]。以後、『モーガン警部』、『バークにまかせろ』『スパイ大作戦』などの人気作で立て続けに主演を務め、甘い低音の声は「レディー・キラー・ボイス」と呼ばれた[21]。映画『007』シリーズでは、ジェームズ・ボンドを演じるショーン・コネリーの吹き替えを担当し、若山の代表作の一つとなる[22]

過去にはグループ・てえぶら[23][19]太平洋テレビジョン芸能部[24]グループりんどうに所属[25]。1964年にグループりんどうが解散してからは、フリーランスで活動した。

1968年のTBSラジオパック・イン・ミュージック』を2年間担当したことを皮切りに、ラジオのパーソナリティの仕事も開始。1973年からはTBSラジオ『若山弦蔵の東京ダイヤル954』(当初は『おつかれさま5時です』)のパーソナリティーを、一度も休むことなく1995年まで22年間務めた[26]。同番組は放送回数5700回に達し、当時の生ワイドラジオ番組の長寿記録を更新。後に「TBSラジオを支えた大功労者」と評されることとなった[27]

『バックグラウンド・ミュージック』(2009年3月29日終了)の「今週の一言」は、俳協設立につながる1960年の太平洋テレビジョン労働争議の内幕を語るなど芸能史の一証言として貴重な存在であった。音響芸術専門学校(東京都港区)の声優・アナウンス専門課程では後進の指導をしていた。最晩年もNHK-FM放送の『ラジオマンジャック』に生出演し精力的に活動していた。

2021年5月18日、心不全のため東京都内の自宅で死去[4]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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