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.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}この項目では色を扱っています。閲覧環境によっては、色が適切に表示されていない場合があります。赤と緑のリンゴの見え方の違いのイメージ
色覚異常(しきかくいじょう)とは、ヒトの色覚が正常色覚ではない事を示す診断名である。別の呼び方として小数色覚(しょうすうしきかく)や、1990年代に眼科医の高柳泰世らが提唱した色覚特性(しきかくとくせい)、またはカラーユニバーサルデザイン機構が提唱する色弱者(しきじゃくしゃ)などがある。なお、日本では2004年以前は眼科の診断名として「色盲」「色弱」という呼称が使われていたが、2005年に日本眼科学会によって正式に廃止され、これらの用語は現在では基本的に歴史的な文脈でのみ使われる用語となっている[1]。 2017年には日本遺伝学会が、ヒトが持つ多様な色覚に着目した「色覚多様性」という概念を提唱し、色の見え方はヒトによって多様であり、色覚異常は「異常」ではなく、ヒトにおける色覚の「多様性」の1つであるとした[2][3]。 一方で、正常色覚 錐体細胞を全く持たない場合、または、S・M・Lのいずれか1つしか錐体細胞を持たない場合に発生する。発症は数万人に1人と少ない。 錐体細胞を全く持たない場合は、弱い光を感知するために主に利用される桿体細胞のみに[注 1]、光の検知を頼る形になる。暗い場所では正常色覚者
概要
分類
先天色覚異常ヒトの錐体細胞(S、M、L)と桿体細胞(R)が含む、視物質の光の吸収スペクトル。黒の破線が桿体細胞のスペクトル。青の線は、短波長側(short)に吸光極大を有するS錐体のスペクトル。赤の線は、長波長側(long)に吸光極大を有するL錐体のスペクトル。緑の線は、この2種類の錐体細胞の中間(middle)に吸光極大を有するM錐体のスペクトルである。例えば、S錐体は、俗に「青錐体」などと呼ばれる事例も見られるものの、青色の光のみを吸収するわけではない。いずれの視細胞も、単一の波長、つまり、単一の色にだけ反応するわけではない点に、注意を要する。
1色覚
S錐体のみを持つ場合、ヒトも場合は元来のS錐体自体の数が、M錐体・L錐体に比して約10分の1しかないため、錐体細胞を全く持たない場合とあまり変わらない症状になる。視力は0.3程度。
M錐体またはL錐体のみを持つ場合は、色の識別はできなくとも、視力は比較的良好に保たれる。ただし、このような事例は、極めて稀である。
ミクロネシア連邦のピンゲラップ島は、12人に1人を1色覚者(錐体を持たない)が占める島である。これは、1775年頃に島を襲ったレンキエキ台風によって人口が20数人にまで減ってしまい、その生き残りに1色覚者がいたため、孤立した環境で近親婚を繰り返した結果、1色覚者の割合が高くなった結果である。1色覚者は、暗い場所で微妙な明かりを見分けられるとされている。このため、ピンゲラップ島において1色覚者の人々の多くは、夜釣り
の漁師として働いている[9]。先天色覚異常の中で最も多く存在し、赤系統や緑系統の色の弁別に困難が生じるヒトが多いとされる。色の弁別に困難が生じるだけで、視力は正常である。日本人では男性の約5%、女性の0.2%が先天赤緑色覚異常で[10]、日本全体では約290万人が存在する。北欧にルーツを持つ男性では約8%、女性では約0.4%で先天赤緑色覚異常が見られる[11]。
脊椎動物の色覚は、網膜の中にどのタイプの錐体細胞を持つかによって決まる。魚類、両生類、爬虫類、鳥類には4タイプの錐体細胞(4色型色覚)を持つ種が多い。よってこれらの生物は、長波長域から短波長域である近紫外線までを認識できると考えられている。一方で、ほとんどの哺乳類は錐体細胞を2タイプ(2色型色覚)しか持たない。哺乳類の祖先である爬虫類は、4タイプ全ての錐体細胞を持っていたが、2億2500万年前には、最初の哺乳類と言われるアデロバシレウスが生息し始め、初期の哺乳類は主に夜行性であったため、色覚は生存に必須ではなかった。結果、4タイプのうち2タイプの錐体細胞を失い、青を中心に感知するS錐体と赤を中心に感知するL錐体の2錐体のみを保有するに至った。これは、赤と緑を十分に区別できない、いわゆる「赤緑色盲」の状態である。この色覚が哺乳類の子孫に遺伝的に受け継がれていった[12]。
画像提供依頼:緑色の葉を付けた果樹に、赤く熟した果実が実っている状態を、正常色覚と赤緑色覚異常で見比べた画像。の画像提供をお願いします。